石川源氏と長野武者の紹介 | みどりの木のブログ

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1日おきに更新しています。

 今日は晩秋の寺が池公園でしたが、明日に回して、烏帽子神社の本殿を

寄進した石川源氏の話です。もともとこの辺りは石川源氏の領地ではない

のですが、領地にした経緯です。

 

 烏帽子形城の本殿を寄進したという石川源氏は八幡太郎源義家の六男

である、陸奥六郎源義時の子孫で、下図にある石川郡の石川荘や紺口荘

を領地としていました。

平安時代の末頃の源平合戦の時代になると、摂関家の荘園である錦部郡

長野庄の領主に源貞弘がおり、長野武者と呼ばれていました。

この源貞弘が、長野に所領を持ち長野に館を構えて住んだ、領主としては

初めての武士で源氏です。河内源氏の流れではない源氏で、三善右馬充

源貞弘といいました。

 

源平合戦時代の荘園図です。徳川の旗本となり、烏帽子形神社本殿を

修復した甲斐庄氏の甲斐伏見も下の方にあります。(河内長野市史より)

 

 長野武者と言われた、三善右馬充源貞弘は現在の三日市小学校の

辺りに屋敷があった(城郭サミットに参加して聞きました)と言われます。

昔はその石垣が残っていたそうです。この前の日曜日に訪問して写真

を撮影しました。

 

三日市小学校の正門への坂道です。

 

これが正門です。門の右側は

 

正門の右側です。崖と竹やぶがあります。

 

運動場です。

 

校舎です。

 

高台なので、景色が良く

南東方向です。

 

東方向です。背後の山は金剛山です。

 

正門から南方向です。右側の高台は

 

三日市小学校の南側です。

 

最後に回り込んで、西側にあるすき家の駐車場から、西方向の写真です。

小学校の敷地が台地状になっています。

 

石川源氏は同族の頼朝と通じていて、領地が接していた、

三善右馬充源貞弘と対立状態でした。源貞弘は石川源氏

の支配下に置かれそうになります。治承4年の石川源氏

の棟梁石川義兼の挙兵に対して、源貞弘は源氏なのに

平家方の味方をして、石川義兼の父の義基(源義家の孫)

の首をとり、平清盛に差し出します。この時は石川源氏が

平家勢に負けて大敗します。

 その後、源貞弘は木曽義仲との戦いに、1183年に平氏

方武士として参戦します。富山県の砺波山の合戦で戦い、

彼は討死します。

 源平合戦で生き残った、石川源氏の石川義兼は源貞弘
の一族を滅ぼして、長野庄と天野谷を横領して支配します。

 

 

天野谷には天野山金剛寺があり、源貞弘が金剛寺に

山野田畠4町8段を寄進していました。源貞弘が滅んだ

後に、石川源氏の石川義兼が、5年後の文治4年に改

めて、源貞弘の旧領に田畠十数町を加えて金剛寺に

寄進しました。寄進と言っても、管理は石川義兼なので、

貴族に寄進せず寺に寄進して、律令国家から不輸不入

の権限を得ています。

 

江戸時代の天野山金剛寺「西国三十三所名所図会」より引用

 

この後、鎌倉時代に石川源氏は石川郡と錦部郡で繁栄しました。

その後、この南河内では楠氏が勢力を広げますので、石川源氏

は南河内を捨てていく者(三河の石川数正の先祖など)もいました

が、石川源氏の多くのものが、楠木氏の家臣となっています。しか

し、湊川の戦いで楠木正成に従って出陣したのは500人ほどで、

足利氏と戦わなかった石川源氏も多数いたと考えられます。

南北朝時代から後に、石川源氏と同族の河内源氏の足利氏が

勢力を広げたので、足利氏の家臣となり室町時代を迎えます。

室町時代の文明12年(1480年)(昭和40年の解体修理時に、

棟札・棟束からこの年代のわかる墨書が発見された)に、河内源
氏の末裔と言われる、石川八郎左衛門尉が新たに、入母屋造り

の烏帽子八幡神社社殿を建立しました。

 

昨日UPした烏帽子形神社の本殿です。

 

戦国時代になると、戦乱が続き、石川源氏も衰えてしまいます。

数年前、旧石川庄のお寺で、石川氏の墓石を探したのですが、

見つかりませんでした。住職に尋ねると「そんな石川さんはこの

あたりには住んでいません」との返事でした。

 

遊びたくて、しゃべりまくりのオウムのこーちゃんがだっこ

してもらう動画をお借りしました。(約3分)

きょうはここまでです。明日は晩秋の寺が池公園の紅葉などです。

 

 

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