さて、最後は「角換わり系」と「横歩取り」。
まとめて書くつもりですが、別にこの2つが似ているわけではありません。
共通点としては、初心者が手に負えないタイプの定跡です。
正直、私もあまり研究した事ないし、実際に指したこともない。
どちらも詰み近くまで定跡が確立されているものもあるタイプで、
既に多くの分岐が「どちらが有利」という結論が出てしまっており、
「知ってる方が有利」ということになります。
当然初心者は「知らない」わけですから、指せなくて当たり前なわけです。
特に横歩取りは相掛かりと同じように、玉を薄く構えますので、
かなりの攻守のバランス感が必要になってきます。
こういうのは大局観の世界ですし、経験がものを言いますから、
当然初心者が不利なのは間違いありません。
そんなことから初心者には難しい戦法と考えているわけですが、
唯一フォローするとするなら定跡を完全に覚えてさえいれば、
前例を外れるまで互角には戦える戦術でもあるんですけどね。
それだけ研ぎ澄まされた定跡なので、
あくまでトレーニングのためと割り切れる人なら、
逆に良いかもしれませんね。
●角換わり系
角換わり系というのは相意飛車で早めに角を交換し、
そこから角の打ち込みを気をつけながら駒組みを進めていく将棋です。
まずはこの基本図を見てください。

これがポピュラーな角換わり腰掛け銀先後同型ってやつです。
この場合、40手目前後で先手と後手がまったく同じ駒組みになります。
ここから先手が歩をぶつけて開戦、となるわけですが、
逆を言ってしまえばこの形になるまで、相手の駒組を見て近くなるように、
自分の駒組を考えていけばよいということで、
そうすればなかなかやられない、ということになります。
つまり、角交換されたら、
・相手の駒組みを真似する
・角がうちこまれないこと、駒を損しないように気をつけること
これだけ意識して同型まで指すだけでも、十分にトレーニングになります。
●横歩取り
これに関しては、初心者にわかりやすい説明が思い浮かばない。
角道を空けた相掛かりというべきか・・・
先手が相手の角道を開けるために突いた歩をタダで取るというか・・・

ギブアップ!!
最近の流行の戦法だから、プロの棋戦でもよく出てくるので、
NHK杯なりモバイル中継なりで観戦して、
イメージを掴んでください。
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