【左から宮下さん、斎藤理事長】

 

 

 上田市中之条の歌手で作曲家の宮下賢さんは10月27日、車いす2台を社会福祉法人敬老園(本部・同市常磐城)に寄贈した。

 車椅子は、チャリティーカラオケコンサートの収益金の一部で購入した。


 コンサートは10月16日に同市文化会館ホールで開催。

 平成10年から続けており、今回が24回目。

寄贈品購入の通算金額は今年も含めて約720万円になるという。
 

 敬老園の斎藤剛志理事長は「車いすは各事業所で活用できる必需品なのでとてもありがたい」とあいさつし、宮下さんに感謝状を贈呈。

敬老園に寄贈された車いすは今回を含めて17台目になるという。
 

 「チャリティーだから参加するという人もいますので、自分が元気でいる限り続けていきたい」と宮下さん。

 

 このほかに10月31日には武石温泉うつくしの湯に、ファンヒーター2台と、観葉植物4鉢を寄贈した。
 

 

【今年のあブドウを収穫した織田さん】

 

 

 今年急逝した小諸市糠地区のワイン生産者、藤田正人さん(享年71歳)の”ワイン造り”を、藤田さんの畑で研修していた織田徹さん(62)が引き継いでいる。


 藤田さんは県外で教鞭をとった元高校教員。

2015年、東御市の民間ワインアカデミー「千曲川ワインアカデミー」の1期生としてワイン造りを学んだ。


 2016年から、同市糠地区や井子区の耕作放棄地を開墾した畑で、ワイン用ブドウのピノノワール、シャルドネ、ソーヴィニヨンブランを栽培。

 2019年ドメーヌ・フジタを設立。

 フランスブルゴーニュ地方のワイン造りを目指した。
 

 昨年、秋に自社ワイナリー(ワイン醸造所)が完成し、初めてブドウ作りから醸造まで手掛けたワインが完成した。

しかし、今年、体調を崩し入院し、6月に逝去。

 藤田さんの畑で、収穫ボランティアなどを行っていた池田政之さんは「おおらかで人を引き付ける人。自社醸造ワインが完成し、これからという時だった」と偲んだ。
 

 藤田さんのワイン生産を引き継いだのは、経営コンサルタントを営みながらワイン造りを学んだ織田さん。

昨年度の千曲川ワインアカデミー受講生(7期生)で、同年12月からは藤田さんの畑で研修を受けた。

 その後、入院した藤田さんから、ワイン造りの継承を頼まれ、引き受けた。
 

 現在は、名古屋など県外に複数の拠点があるが、今後は小諸に軸足を移しながらワイン造りに力を注ぐという。

今シーズンは、藤田さんの知人らと約1・1haのブドウ畑で収穫を行った。

自家醸造は見送り、同じく糠地区のワイナリー「テールドシエル」で委託醸造している
 

 織田さんは「何か打ち込めることが欲しいと考えて学んだワイン造り。思いもよらない展開になったが、素晴らしい畑を引き継いだ。何とか維持し、発展させていければ。まずは、藤田さんが目指していたブルゴーニュスタイルを目標としたい」と話している。

 

 

 

【感謝の言葉を手話で話す神代委員長】

 

 

【神代委員長(右)へ目録を手渡す

矢島会長】

 

 

 上田ロータリークラブ(矢島康夫会長 会員58人)はこのほど、上田市手話奉仕員養成講座運営委員会(神代拓也委員長)へ講座運営に役立ててほしいと、36万円余のパソコン一式を贈った。

 ロータリー財団地区補助金事業の一環。


 矢島会長は、全世界のロータリー会員が様々な活動を通じ進める「ポリオ根絶運動の記念日」の10月24日世界ポリオデーや、社会奉仕活動の実現の中、誰もが社会の一員であるノーマライゼーションの実現を目指す中で、今回の贈呈式となった経過を説明した。


 同運営委員会神代委員長は、手話で手話奉仕員養成講座は平成13年に開講し20年以上になること。

パソコンは今のデジタル環境で有効活用できると深い感謝を伝えた。

 

 また、ロータリークラブや愛することを意味する手話と、両手を上げて手のひらを回す動作が手話の拍手であることを話した。
 

 同事務局の有賀久仁子さんは、手話奉仕員養成講座運営委員会は、上田市からの委託で行い、令和3年度まで206人が修了し、今年度は37人が受講中であること。

指導者は、厚生労働省の手話奉仕員養成カリキュラムや指導要領に基づく講座修了者で、ろう者指導者6人、聴者指導者7人、事務局1人で委員会を構成することなどを話した。

 

 また、講座へのロータリー会員の参加も待っていると付け加えた。

 

 

【4世代でにぎやかに暮らす児玉さん

(前列中央)】

 

 9月に満100歳を迎えた東御市和の児玉一彦さんは、旧制上田中学校で同級だった東京都の高橋順さん(99)と、メールで近況報告し合い旧交を温めている。

 

   児玉さんは「いくつになっても同級生はいいもの。返信が楽しみ」と話す。


 児玉さんと高橋さんは、60歳で職場を定年退職した後、首都圏に住む同級生らと毎月1回、新宿に集まって碁を打ったり、酒を酌み交わしながら語り合ったりして交流していた。

多い時は10人ほどが集まったが、90歳を前に中止した。
 

 2017年に児玉さんが東御市の生家に戻ってからは2人が顔を合わせる機会はなかった。

しかし、高橋さんの義弟で上田市上丸子に住む工藤義房さん(88)らを通じて互いの様子を確認し合っていたという。
 

 今年9月、共通の知人が高橋さんに児玉さんの長男、俊一さん(71)のメールアドレスを伝えたことから交流が再開。

 高橋さんが携帯電話で送信したメールを、俊一さんがプリントアウトして児玉さんに渡し、児玉さんが手書きした文章を俊一さんがメールで送っている。
 

 9月21日には児玉さんが毎日、晩酌していると知った高橋さんが「羨ましいです。こちら場所柄禁酒なので、今やアルコールの味は忘れました」などといった内容のメールを送っている。

 

 

◆児玉さん
  1893(明治26)年から1910(同43)年にかけて建設された国登録有形文化財の児玉家住宅に4世代7人の大家族でにぎやかに暮らす。
 足を上げ下げしたり肩甲骨を動かす体操を1日に2、3回するのが日課。

夕食は、家族そろって食卓を囲み、1合徳利に3分の1ほどの日本酒をたしなむ。

 ひ孫の心美(こごみ)さん(10)や和波(ななみ)ちゃん(5)と遊ぶのが一番の楽しみだ。
 心美さんは、児玉さんと一緒に写真集を見たり、自分が考えたゲームをしたりするといい「ひいじいちゃんはめっちゃ優しい。話が合うからすごく楽しい」という。

 

 

◆高橋さん

【東京で暮らす高橋さん】

 


 上田市出身。

太平洋戦争では学徒出陣で満州に渡り、2年間シベリアに抑留された。

 その間の過酷な生活が原因で30歳で総入れ歯になってしまったという。
 

 工藤さんによると「自己コントロールが完璧で、超まじめ。集中力はものすごいが、二足のわらじははけない人」。
 

 60歳の定年後に書道を始め、70歳で9段。

70歳で始めた囲碁は、80代でアマチュア3段の腕前に。
 工藤さんは「ずっとわたしの目標です」と話す。

 

 

【塩入会長】

 

 国際ソロプチミスト上田の2022年度会長に塩入裕美さんが就任した。


 塩入会長は「国際ソロプチミストが今年度の目標を『女子と女性のための就学支援』と掲げた。この目標に合った活動をしたい」と抱負を話していた。
 

 また、継続事業として行っている長野医療衛生専門学校、上田染谷丘高校学友会Sクラブへの支援、女子大、大学院生・外国人留学生への奨学金支援、専門学校女子学生資格取得支援。

ほか、ベトナム枯葉剤による障がい者教育支援「希望の種」に奨学金支援などを行う方針。


 

◆役員次の通り(敬称略)。
 ▽セクレタリー 小田中美果

 ▽トレジャラー 甲田淳子