ans005_045 反転のグラデーション | ぼくは占い師じゃない

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易経という中国の古典、ウラナイの書を使いやすく再解釈して私家版・易経をつくろう! というブログ……だったんですが、最近はネタ切れで迷走中。

ミケ様。

お元気ですか。
にゃんこ先生です。
長々と続いてまいりましたメール・レクチャー。
次回が最終回でございます。

   ☆

FO、SO、TO。

それがなに?

という話ですがそれはシステムを使う人の観立てによります。

特定イメージに固定させないために、ファーストオーダー(*1)、セカンドオーダー……といった無味乾燥な名前をつけてあります。

ということで今回のこれからのお話は、あくまでひとつの観立ての例ということになります。

   ☆

ツイストペアから上位のホロンは複数の大成卦があつまってひとつのホロンを形成しています。

いちいち大成卦を描いていられないのでそれらのホロンは、それぞれすべてひとつの円としてあらわすことにしました。

ツイストペアの場合は、ひとつの円をひとつの大成卦に対応させて描いてました。


【fig079_02 TP(群意識)(「風と羅針盤」P160より)】

円はふたつしか描かれていません。
でもツイストペアは32種のあります。

だからここは本来ツイストペアを構成する二つの大成卦でひとつの円にして、32の円を描くのが正しいでしょう。ツイストペアひとつが、ひとつのホロンを構成するわけです。

で、これが何かという話ですが、ダンスのペアのような最小単位の対から、家族、民族、国家といったグループ意識のレベルまでの、一個人=自分の肉体というところから自分というものの境界が拡張しはじめた最初の状態に対応します。

この時点から肉体という境界と自分の境界は一致しなくなります。

「チームワーク」というホロンはその典型。
スポーツなんかだとわかりやすいですね。

自分の境界がその肉体から拡張していきますので、極端な例では(細胞=自分とたとえた場合の)アポトーシスのような、ホロン維持のためには、自分の肉体を犠牲にすることもいとわないケースもあろうかと思います。
自分=肉体というレベルからはちょっと理解できません。

グループ意識がさらに拡張して、自分というものの境界が惑星(地球)レベルに達した状態を表現しているのがFOのレベルです。


【fig079 FOレベル(「風と羅針盤」P161より)】

同様に惑星意識が拡張して、自分の境界が太陽系レベルに拡張された状態がSOのレベルです。


【fig080 SOレベル(「風と羅針盤」P162より)】

太陽系レベルはさらに銀河系レベルに至ります。


【fig081 TOレベル((「風と羅針盤」P164より))】

いちおうことわっておくと、上の絵は(三次元時空としての)宇宙には銀河系がふたつしかないんだよ、といっているわけではありません。

これらはすべて、コミュニケーション・スペースでのお話です。

ここでの「惑星(FO)」「太陽系(SO)」「銀河系(TO)」という言葉は、三次元時空におけるそれら実体のありように「なぞらえて」、コミュニケーション・スペース内に仮設されたディレクトリ・構造・足がかりです。

三次元時空内に実体としてある物理的な惑星や恒星や銀河系とは直接関係しません。

三次元時空はコミュニケーション・スペースで創出され、維持され、そして、コミュニケーション・スペースに「所有」されているのです。

ところで銀河系意識の上のホロンとはなんでしょう。

それはもう「ひとつのもの」しかありません。

マスターマトリクスそのもの。

深度384、幅1。

たったひとつのホロン。

たったひとつで仲間がいませんが、このホロンは例外的に崩壊しません。「孤立」しているわけではないからです。

ホロンあるところには「個」がありますので「ひとつのもの」をホロンと呼ぶのはそもそもおかしいのですが、流れでそのような表現になっています。

下の「反転」の絵では「反転」により、一気に「ひとつのもの」に至っているように見えます。


【fig077 見えないものに気づく(再掲)】

その反転にもグラデーション(段階)があるのではないかというのが易システムでFO・SO・TOというホロンを設定した理由です。


【fig083 「反転」のグラデーション】

   ☆

正直いってにゃんこ先生のような凡人には、グループ意識位まではなんとか想像できるかもしれませんが、それより上のホロンのことはよくわかりません。

すべてがホロンでホロンが上にも下にも無限だというなら、当然、上には上のホロンがあるはずだ……という「見込み」モデルです。

とまあ、

この表現も実は正しくなくて「上にも下にも無限」ではなくて、上にも行っても下に行っても「ひとつのもの」なんですが。

その話はまた最終回に。

実体験から外れて見込みの割合が高くなると、説明はどうしても数遊びの様相を呈してきます。

次回は、最後の数遊びをしてこのメール・レクチャーを終わりにしたいと思います。

ではまた。


★注釈

(*1)ファーストオーダー

前回も書きましたが「ファーストオーダー」は、スターウォーズに出てきた悪い奴らを思い出させてしまいますが……この言葉を思いついたとき(「易システム ハンドブック」作成時)は、もちろん、まだスターウォーズのエピソード7はもちろんまだ公開されていませんでした。


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