ans005_038 すべてはホロン。 | ぼくは占い師じゃない

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ミケ様。
お元気ですか。
にゃんこ先生です。
ちょっと「号外」が入りました。
また本チャンの説明の流れに戻ります。

   ☆

「ホロン」は「holon」とつづります。造語です。
単語の前半部分はギリシャ語のHolosから来ていて「全体」の意味です。後半部分の「on(*1)」は「部分」の意味です。日本語では「全体子」と訳されます。「子」は「部分」の意味ですがなんだかヘンな語感ですね。

ホロンは「全体」と「部分」あわせもつヤヌス(ローマ神話の神)のような単位です。ヤヌスには顔がふたつあって出入口(ゲート)にいて内と外をみはるそうです。

モジュール型の階層ではモジュールそのものが「レベル」ということになりますが、ホロンという単位で観たときのレベルは、おそらくそれとはちょっとズレていて、モジュールとモジュールの境界をあたりになると思います。境界。ゲートですね。


【fig070 「全体子」】

ホロンはレベルの「上」に対しては構成「部分(要素)」という顔を持っていて、レベルの「下」に対しては、自身を構成する要素の「全体」という顔を持っています。

階層をホロンとしてとらえるとモジュールのように「上下にある別々のもの」ではなくて、縦の連鎖、横の関連という関係性でとらえることができるようになります。その関係性の中でホロンは動的にあらわれたり消えたりします。

   ☆

たとえば水分子。

水分子は水素と酸素の原子からできていますから、水素と酸素の原子側からすると、ひとつの水分子は「全体」として観えます。これが水分子ホロンの「下」の顔です。上の絵でハッチングした部分ですね。

水分子は単体でなければ何かの部分になっています。たとえばその水分子がある氷の結晶になっていたとすると、その水分子はその氷の結晶の「部分」です。これがこの水分子ホロンの「上」の顔です。

水分子ホロンといってますが例のホロンの概念としては、物理的な水分子と、氷の結晶、双方の橋渡しになっています。物理構造とは一対一にリンクしていません。概念単位です。

以下いちいちことわらないけど、そういうもんだと思ってください。そして従来のモジュール構造は、いったん忘れてください(*2)。

  ☆

氷の結晶=雪は固められて雪のブロックをつくっていたとしましょう。

この場合、氷の結晶ホロンは「上」に対しては、雪のブロックの部分という顔があることになります。「下」は水分子側からみたと全体という顔をしています。

雪のブロックは積み上げられてかまくらをつくっていたとしましょう。

雪ブロック・ホロンは、「上」に対してかまくらの部分という顔があり、「下」には氷の結晶からみた全体という顔をしています。

便宜的に「上」「下」、「上位ホロン」「下位ホロン」という言葉も使いますが序列ではありません。
包含関係になると思います。

この包含関係は重なり連なり、ホロンの連鎖は「上」にも「下」にも無限に開かれている……
含み、含まれ、無限に連なる……

とまあそんなふうにこの宇宙をとらえたらどうかという話です。

   ☆

ところで、かまくらの「上」のホロンはなんでしょうか。かんたんに言えば、かまくらが集まってできるもの、ということです。

たとえば、かまくらを前提とした「かまくら祭り」のようなイベントを上位ホロンとして、かまくらをその「下」の顔としてもいいかもしれません(*2)。

水分子からはじまったたとえは、わかりやすいように物理的な側面にしぼった説明でしたが、祭りとか、楽しむことといったカタチのない側面もホロンとしてとらえることができます。


【fig075 ホロン階層】

有形無形を問わず、この宇宙に在るありとあらゆるものは、ホロンとしてとらえることができます。
もちろん人間も例外ではありません。

すべてがホロンであるなら、宇宙というホロンを持続させたければ、宇宙を構成する下位ホロンを維持する必要があります。

ホロンの維持にはなにが必要かというと、やっぱり、つりあいが大事なんですね。
その話はまた次回に。

じゃ、また。


★コトバ
ホロン、holon

(*1)「-on」
エレクトロン、プロトン、キセノン……原子や素粒子はモノの「部分」を構成するから、オシリが「-on」になることが多いです。

(*2)「従来のモジュール構造はいったん忘れて」
易の会でホロンの話が伝わりにくかったのは、そもそもにゃんこ先生の説明が悪いこともありますが、序列型の階層は物理構造と対応がとりやすいことや(なにせ私たちはモノこそすべてと思っていますので)、序列型の階層をあらゆるものにあてはめるというものの観方が、想像以上に強く私たちの中に刻み込まれていることもその理由だと思います。言い換えれば支配され慣れているわけです(序列だから仕方ない、そういうふうにできている、等々)。もっと言えば隷属しやすい性分ということですが……ここまでいうと極論、民族性、国民性、歴史的背景も考慮しなければならないでしょう。

(*3)「『かまくら祭り』ホロン」
もちろんかまくら祭りは物理的なかまくらだけでできているわけではありません。
参加する人たちだって、屋台の焼きそば屋だって、その下位ホロンを形成します。
例では説明をすっきりさせるために、かまくら祭りホロンを構成するかまくらホロン以外のホロンは省略しています。


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