78:剥
21:夬
TP05:ゼロポイント
☆

【78:剥】
「78:剥」。
樹から果実が落ち去っていく。
てっぺんの最後の一個が残っている。
秋の枯れ葉だろうか。
最後の一枚が残る。
「78:剥」は剥落の「剥」で表面的なものがはがれ落ちていくこと。
吉凶は何がはがれ落ちるかによる。
たとえば、追いはぎに会って身ぐるみはがれるのは、まあふつうは凶。
メッキがはがれて本心が顔を出すのは……吉。
一時、つらいかもしれないが。

【21:夬】
「21:夬」。
樹のたとえでいえば、実がたわわに実った……
いや、実りすぎた木の、一番てっぺんの実が勢いのある他の実に追い落とされるように落下していく。
アタマがない。
リーダー不在またはリーダーその人の危機ともとれる。
「21:夬」は、「78:剥」とは似て非なるもの。
邪魔者が追われるようにもみえる。
不在になったアタマのポジションには、足下から這い上がってきた陽(実)のうちのだれかが、あるいはなにかが、やがて当然のようにおさまる。
「78:剥」は、易卦でいえば、全陽の「乾為天」から、下から順に陰が増えていくプロセスの終局である(十二消長卦の半分)。
「21:夬」はその逆(十二消長卦のもう半分)。
「78:剥」は最後の陰がなくなれば全陰になる。
「21:夬」は最後の陽がなくなれば全陽になる。
いずれも反転する直前で境界的な状態である。
このことから、このペアには「ゼロポイント」という意味をつけた。
陽が行き、陰が来る。
陰が行き、陽が来る。
似ているがぜんぜん別物。
あかつきの空ととたそがれの空。
そのあとに続く時がまるでちがうのとよく似ている。
同じ緋色でも。
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「ゼンタングル」、「易タングル」については、「六十四卦雑想ーはじめに」を参照してください。