こちらの筋追いは、気になったドラマを、世に出回る商業翻訳ではなく、ドラマ好き有志の英訳・もしくは配信サイトの英訳をもとに、(英語ができないくせに)果敢に訳した「なんちゃって訳」となっており、多少、ストーリー展開は訳者の願望に寄ってます。視聴しながら生じた疑問の考察やら、内容を把握しながら、突っ込んだり、賞賛したりしたいという、ドラマ好きの発露です。

ラストまでの完全ネタバレです。

いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。お願い

 

シグナル  시그널 英題:Signal

 (tvN Jan 22, 2016 - Mar 12, 2016 1時間15分×全16話)

対象:15歳以上

脚本:Kim Eun Hee

演出:Kim Won Suk

 

※このドラマは、犯罪を扱うという特性上、登場人物がエピソード毎にたくさん出てくること、1話完結ではないこと、現在・過去の描写が頻繁に入れ替わる、など、通常の筋追いでは、わかりにくい部分もあるため、補足も兼ねて、びびの独断で、人名や、人間関係など、ドラマよりも先に、リマインドしたり、説明をする場合があります。

極力、ドラマ上、「なるほど!! この人がこういう立ち位置だったのね」という謎解き部分の醍醐味が損なわれることのないように工夫したいとは思いますが、なにぶん、整合性を取り切れない箇所もでてきそうな気がします。

余計、わかりにくくなったりしたら、ほんと、申し訳ないです。

 

前記事をお読みでない方は、さきに、こちらからお読みください。

#9-1 #9-2

【Episode 9-3】

 

過去

 

~ホンウォン警察署~

 

ヘヨン<確かなことは何もわかりませんが、ホンウォン洞でなにか事件が起きることは確信できます。刑事さんが、あなたの手帳にそう書き残しているんです

 

そんなこと言われたら、それはもう、“ホンウォン洞”で事件が起きると予告されたようなものなので、やはり、気になって、ホンウォン署にやってきたジェハン。

 

刑事「死体の第一発見者についてはどうなんだ?」

事件の話をしている刑事らしき人間をロビーで見つけたジェハン。

ジェハン「・・先輩! お元気そうでなによりです」

先輩「おお!」

親し気に近づいていったけど、本当に、先輩だったのね。(笑)

 

刑事「どうした? 俺から聞き出したいことでもあるのか?」

先輩、さすが!お見通しです。(笑)

ジェハン「なに言ってるんですか。どうしてるかな、と思って来てみたんですよ」

刑事「よく言うよ・・」

 

その時、被害者の家族が事情説明を終え、出てきたようです。

 

ジェハン「ずいぶん、慌ただしいですね。なにか、事件でもあったんですか?」

刑事「ほら見ろ、ほら見ろ・・」

ジェハンが知ってて訪ねてきたと言わんばかりです。

 

「違いますって。別に興味なんてないですよ。そんなんじゃないですよ・・」と言いつつ、「デカいヤマですか?」と先輩に訊ねるジェハン。

 

しかたない・・とばかりに、答えてくれる先輩。

刑事「女性が亡くなったんだが、少し妙なんだよ」

 

ジェハン「なにがそんなに奇妙なんですか?ああ・・ちょっとだけ見せてくださいよ」

先輩が持っていたファイルに手をのばすジェハン。

先輩「おい、こら!」

ジェハン「ちょっとだけ・・・写真だけ・・・」

 

ジェハンが開いた被害者写真を見て、改めて憤る先輩。

先輩「ああ、こんなこと、どうなってるんだよな・・・どうしたら、死んだ人間の頭に、黒いレジ袋なんてかけたりできるんだよ」

ジェハン「被害者についてはどうなんですか?」

先輩「この地域に住んでて、37歳主婦。名前は、チュ・イニだ。」

 

この被害者の写真は、コンビニのお客さんだった女の人と違います。

※それに、コンビニのお客さんだった女性が襲われたのは、97年の10月でした。今は12月。

 

ジェハン「容疑者は?」

先輩「とりあえず、今のところは、(生命)保険の問題あたりかな。家族のことを調べなきゃならんだろうな

 

結局、資料を読み込み始めたジェハン。

 

その時、第一発見者が警察署に到着したため、ジェハンからファイルをひったくり、「じゃあな、俺、行かないと」と署内に入っていく先輩。

 

~警察署の門の前~

しばらくして、事情聴取を終えた第一発見者の男性が出てきました。

 

当然、待ち構えていて、話しかけるジェハン。← “当然”っていうと語弊があるかしら(笑)

 

ジェハン「ああ、こんにちは。私は、イ・ジェハン刑事と言います」

身分証を示すジェハン。

 

ジェハン「少しお時間いただけますか? ちょっとだけ・・」

 

~喫茶店~

場所を移しました。

 

目撃者「ええ、最初は、誰かがマネキンを捨てたのかと思ったんです。まさか、人だなんて思いもしませんでしたよ」

 

この目撃者さん、署でもさんざん聞かれたでしょうに、また、ジェハンに説明を求められて気の毒に・・と思ったけど、ご本人的には、話したいモード満載みたいです。

やっぱり、殺人事件の現場を見たりしたら、興奮するよね。

 

目撃者「ああ、あの瞬間のことを思い出すだけで、まだ、心臓がドキドキしますよ」

ジェハン「あなた以外に、他に目撃した方はいますか?」

目撃者「それは、わかりません。あの時は、本当にショックで、まともな状態じゃなかったんです。・・・これって、例の殺人の模倣犯ってことですよね?

ジェハン「え?」

目撃者「ご存じじゃないんですか? 隣町で亡くなった女性の事件ですよ・・」

ジェハン「なんの話をされてるんですか?」

目撃者「数か月前、隣町でも、女性が、頭にレジ袋をかぶせられて殺されたんです。その地域で働いている私の友人が、直接見たって、話してくれましたよ」

 

ジェハン「・・・・・・・」

そんな殺人事件の話は、初耳でした。。。

 

 

~課長室前の廊下~

 

課長室から出てきたボムジュに、「お話したいことがあります」と声をかけるジェハン。

ボムジュ「聞きたくない・・」

めんどくさそうなボムジュ。

 

ジェハン「はい、わかりました」

そのまま、課長室に向かうジェハン。

 

え・・・と、振り返るボムジュ。

ボムジュ「おい・・・なんだ?」

 

ジェハンに、素直に出られて、調子狂ったのか、と思ったけど、自分を飛び越えて、課長になにか言われたら、たまったもんじゃないものね。

 

一応、話しだけは聞く、という歩み寄りの雰囲気を出しました。

 

ジェハン「ホンウォン洞の殺人事件についてですけど、ちょっとおかしなことがあるんです。この殺人は、数日前に、ホンウォン洞で起きたもので、被害者は、主婦、チュ・イニさん、年齢は37歳。こちらは、近くの店で働いていた、21歳のユン・サンミさん、ご覧になった通り、被害者の遺体の巻き方は同一です。両者とも、同じ人物の犯行です。これらの殺人は、連続殺人です」

写真を見せながら説明するジェハン。

 

ちらりとジェハンを見るボムジュ。

 

ボムジュ「署からは、何の報告もあがってきてない」

写真を突きかえすボムジュ。

 

ジェハン「同一事件なんですが、担当してる署が違うんです。最初の事件は、ウンチャン署で、二番目は、ホンウォン署です。だから、それぞれの所轄では、二人の被害者を結び付けていないんです」

ボムジュ「証拠でもあるのか?全部、お前の推測じゃないか。」

ジェハン「人が亡くなってるんです。もし、私の考えが正しければ、もっと人が死ぬことになります」

ボムジュ「年間、不審死なんて山のようにあるんだぞ。いくら、俺たちが警察だと言っても、それら全部を止めることなんてできるのか?」

 

ジェハン「・・・・・・もし、この人たちが、ハン・セギュだったとしても、同じことが言えますか? この人たちが、議員や金持ちの娘だったとしたらどうですか? きっと大手を振って、我先に駆け出していくだろうって、目に浮かびますよ」

ボムジュ「もし、そういう方々だったら、こういう事件の被害者などなるはずがないだろう。生きてる世界が違うんだよ!」

ジェハン「え?」

周囲(というか、課長室から課長が出てこないか、気にしてまね)を見回すボムジュ。

ボムジュ「署長や課長だけじゃなく、連続殺人を望む人間などいないんだ。二度と、そんなバカげた話を持ち出すな」

立ち去ろうとするボムジュに向かって、「やっとわかりましたよ。」と声をかけるジェハン。

 

ジェハン「違う世界で生きているんですね」

ボムジュ「なんだと?」

ジェハン「あなたがおっしゃったように、私も、あなたのやり方とは違う世界に生きているので、なにがなんでも、この犯人を捕まえてみせます。毎年、たくさんの人々が、理由もなく亡くなろうとも、私は、私の目の前で人を殺すような人間を絶対に許しませんから。それが、この私が生きてる世界なんです!」

持っていた手帳で、自分の胸をバンと叩くジェハン。

 

ボムジュ「お前が何をしようと俺は気にしない。ただ、何をするにせよ、大きな混乱だけは起こすな」

 

立ち去るボムジュ。

 

ボムジュとジェハンのやり取りを、廊下の角に隠れて、聞いていたスヒョン。← とても、通り抜けられる雰囲気じゃなかったってことです。

 

スヒョンの姿を見た時の、ジェハンの、まずい・・・という表情。

近寄ってきたスヒョンに、ものすごく警戒してます(笑)

やばい奴に見つかった・・・と思ってますね。

 

ジェハン「そんなところで何してる?」

スヒョン「あ・・課長ニムにお渡しするものがありまして・・・」

 

ジェハン、特に、それになにも言わず、立ち去ろうとします。

 

スヒョン「あの・・・先輩ニム・・」

ジェハン「なんだ?」

スヒョン「その・・さっきの・・本当に、連続殺人なんですか?」

 

だから聞かれたくなかったんだよ・・と下を向くジェハン。

ジェハン「気にするな。お前には関係ない」

 

ジェハンの背中を見つめるだけのスヒョン。

 

 

現在

 

~NFS(国立科学捜査研究所)~

 

駆けこんできたスヒョン。

この光景は、5話冒頭(#5-1)の時とデジャビュですね。

 

~剖検室~

スヒョン「トンイ山で、白骨遺体が発見されたんですって?」

 

おなじみ、オ・ユンソ先生に訊ねるスヒョン。

 

オ先生「また、どこで聞きつけたのか、現れましたね。身長160センチメートル、少し小柄みたいよ」

ジェハンでないとわかれば、長居は無用です。

 

その時、検案台の上に置かれた、被害者発見時の写真に目を奪われるスヒョン。

 

頭部に、黒いレジ袋が被せられているものでした。

 

オ先生「グルグル巻きにされてます。ビニールで覆われ、ロープできっちり縛られているわ」

スヒョンの視線に気づいたオ・ヨンソが説明する。

写真を持ち上げて、よく確認するスヒョン。

 

オ先生「おかげで、遺体の保存状も良く、死因も判明したけど・・。舌骨が破壊されてるところを見て、首に相当な力を加えられて亡くなったのね。

 

数枚の写真を見ていくうちに、スヒョンの脳裏に、ある晩の出来事が蘇る。

 

震えが止まらなくなり、手にしていた写真が、手から零れ落ちてしまう。

 

オ先生「どうかしました? 具合でも悪いんですか?」

 

~洗面所~

震えが止まらないスヒョン。

顔を洗い、なんとか、意識を保とうとしながら、目の前の鏡に映った自分を見つめる。

 

さきほどから、フラッシュバックが止まらない。

 

ビニール越しの電球のあかり、

濡れたタイル、

男性の足音、

ビニールに触れる手。

 

 

明らかに、いつもと様子が違うスヒョン。

自分を奮い立たせるように、両頬を叩き、

洗面所をあとにする。

 

~未解決捜査班~

 

ケチョル「なぁ、客観的に考えてみようぜ。未解決捜査班に属している意味とはなんだ? ずっと昔に解決されなかった事件を捜査しなければならないんだ。それで・・・なにが解決されていないのか?」

ケチョルの熱弁を聞きながら、そっと、隣のスヒョンを窺うヘヨン。

じっと考え込んでいる様子のスヒョン。

 

ケチョル「誰が? なにが? なぜ? いかにして、彼らは亡くなったのか? そういったことは、一切、明らかになっていない!」

 

ホワイトボードを叩くケチョル。

1987年 オ・デヨン事件(笑)(笑)(笑)

とうとう、的を絞ってきました(笑)

 

その上に、丙申(ひのえさる)年が来る前に解決すべき未決事件 って書かれてますね。

※ちなみに、翌2016年 丙申年🐒です。

 

一応、着席はしていますが、ほとんど、ケチョルの熱弁をまともに聞いてる者などいなくて、すぐ脇の席に座るホンギなんて、耳栓をしたいくらいの状況です(笑)

 

ケチョル「我々の国には、まだ、知られていない不可思議な事件がある。それが、オ・デヤン事件だ!」

 

ホンギ「口を開けば、オ・デヤン、オ・デヤンって・・疲れませんか?」

あはは、言ったれ、言ったれ!

 

ケチョル「オ・デヤンのどこが疲れさせるっていうんだ? まだ、初めてもいないのに!」

ホンギ「もう、オ・デヤンの名を聞きすぎて、なんだか、すでに事件を終わらせたみたいな気分ですよ」

ケチョル「だから、手遅れになる前に、オ・デヤン事件をやらなきゃ・・って言ってるんだよ!」

2オクターブくらい高い声で叫んでるケチョル。

大騒音です(笑)

 

その時・・・

「ホンウォン洞はどう?」と口を開くスヒョン。

 

スヒョンに視線を向けるヘヨン。

よりによって、スヒョンの口から、“ホンウォン洞”の名が飛び出すとは・・・って感じでしょう。

 

ケチョル「ホンウォン洞? なんか、いい食堂でもあるのか? ホンウォン洞なんて聞いたことないぞ」

ホンギ「私もです」

 

ヘヨンだけは、ホンウォン洞事件の名をメモで見たせいで、知っているものの、内容はおろか、ネットにも出てこないとあっては、事件そのものが存在するのかどうかすら、なにもわかっていない状況です。

 

ヘヨン「どんな事件ですか?」

 

スヒョン「1997年、ソウルのホンウォン洞で、2か月以内、かつ、それぞれの距離が1キロ以内の場所で、二人の女性が殺されているのが見つかったの」

 

事件の概要を静かに話始めるスヒョン。

 

スヒョン「死因は窒息。その事件を際立たせていたのは、死体の処理方法だった。」

そういうと、現場写真を見せるスヒョン。

 

その異様な光景に、近寄って写真を見に来るケチョルとホンギ。

 

スヒョン「殺人犯は、黒いレジ袋を女性の頭にかぶせ、被害者の遺体をコメ袋のようなものでしっかりと包み、処分した」

 

ケチョル「うわ~、こりゃ、かなりの異常者だぞ」

 

ヘヨン「どうして、未解決事件になったんですか?」

 

スヒョン「初動捜査は順調にスタートを切ったんだけど、二つの異なる署が、それぞれの事件を捜査していたために、同一の方法で遺棄されたという事実に着目することが出来なかったの。保険金についての疑いもあった。捜査は、家族に絞られたものの、結局、家族は無実だということが判明したの」

 ここで、だいぶロスしたのね。

 

現場の写真を丹念に見ていくヘヨン。

 

ケチョル「ああ、チャ刑事の話が事実だとすると、これは、連続殺人・・ってことじゃないか?」

ケチョルったら、それをヘヨンに聞いてる(笑)

 

ホンギ「ああ、そんなこと言わないでくださいよ。縁起でもない」

 

ボムジュが、誰も、連続殺人など望まない・・って言った現場の空気感は、別に、ボムジュだけの感覚だけじゃなくて、実際、この2015年になっても、警察内部では「連続殺人」という言葉を出すのも躊躇わせるほど、綿々と受け継がれてるって感じなのか。。

 

口許に指をあて、考えをまとめながら、言葉にしていくヘヨン。

ヘヨン「連続殺人である可能性は十分にありますね。被害者の遺体の遺棄方法が、きわめて明白です。殺人の時間や場所も、よく似ています。ですが、結論に達するのは時期尚早です。FBIによれば、(連続殺人の定義は)少なくとも、3件以上の被害者がいることとなっています。また、各殺人事件には冷却期間があること、そして、それぞれの事件の死亡状況が一致すれば、連続殺人犯であると結論づけられるんです。」

 

それを聞きながら、ふむふむ、と頷くホンギやケチョル。

 

スヒョン「もし、もう一つあったとしたら?」

 

恐ろしいことを言いだした、と、スヒョンを見るケチョルたち。

 

スヒョン「昨日、トンイ山で遺体が見つかったわ」

 

~トンイ山~

登山者の一人が、登山道で立ち止まり、林の奥に目を凝らしている。

 

野良犬たちが吠えている声が聞こえる。

同じ登山仲間の制止も振り切り、林の中に入っていく男性。

 

掘り起こされた地面から、白骨化した手の骨が見えているのに気づき、悲鳴をあげる登山者たち。

 

 

昨日スヒョンがいち早く確認しにいった例の白骨遺体は、そんなふうにして、発見されたというわけでした。

 

 

~NFS 剖検室 ~

スヒョンと一緒にやってきたヘヨン。

剖検台の上の白骨遺体の確認です。

 

ヘヨン「彼女の身元は? 確認できたんですか?」

 

オ先生「行方不明者のデータベースに、DNAが一致するものが見つかったわ。被害者の名前は、ソ・ヨンジン。2001年に失踪してるわね。失踪当時、35歳だった」

 

ヘヨン「行方不明になった時、どこに住んでいたんですか?」

オ先生「ホンウォン洞だって聞いたけど・・・」

ヘヨン「ホンウォン洞? 確かですか?」

 

事件の本筋の話にも関わらず、いつになく、ヘヨンにまかせたように、部屋の隅で聞いているスヒョン。

様子がおかしいことに気づき、「あら、チャ刑事さん・・また、具合が悪くなったの? 昨日も調子悪そうでしたよね?」と訊ねるオ先生。

 

オ先生「チャ刑事さんが探している白骨遺体じゃないのに・・・どうかしたの?」

スヒョン「なんでもないわ」

剖検室を出ようと気丈に振舞うスヒョン。

 

ヘヨン「チャ刑事さんは、白骨遺体を探してるんですか?」

 

オ先生「あら、あなたたち、同じチームなのに、知らないの? チャ刑事さんが探しているのは、肩に金属プレートの入っている185センチの人だけど・・」

オ先生ったら、おしゃべりさん(苦笑)

 

年若く、ちょっと前までは、交番勤務だったヘヨンは仕方がないとしても、アン・チスも、その件については指摘していたくらい、スヒョンが、白骨遺体を探している話は、今更、隠しようがないくらい、有名だってことでしょう。

 

ヘヨンの腕を取るスヒョン。

スヒョン「身元がわかったでしょ。行かなきゃ・・・」

明らかに、話を切り上げた感ありありです。

 

ヘヨン「(オ・ユンソに)ありがとうございました」

 

~廊下~

 

何も聞くなオーラ満載のスヒョンの背中を見ながら、今の、オ先生の話を考えているヘヨン。

 

オ先生<チャ刑事さんが探しているのは、肩に金属プレートの入っている185センチの人だけど・・>

 

ケチョル<20年も一人の人を忘れられないっていうのも、どうなんだ? ありえないだろ・・。>

スヒョン<忘れられないのかもしれない・・・>

#7-4

 

そして・・シュレッダーにかけてしまったイ・ジェハンの個人調査書が映し出されてます。

身体的特徴:右肩に、金属プレートを挿入した手術痕跡あり

 

だんだん、近づきつつありますね。

 

わざと足取り軽く、スヒョンに近づくヘヨン。

 

ヘヨン「好きな人でもいたんですか?」

はぁ、とため息をつくスヒョン。

スヒョン「あれこれ、想像なんかしないで。そういうんじゃないから」

 

ぴしゃりと言い切り、先を急ぐスヒョン。

 

ヘヨン「・・・・・・・」

なんだか、ものすご~~く何かを言いたげだけど、ねえ、ちょっとショックだったりする? 

ショック受けてる?

(私も、オ・ユンソに負けず劣らず下世話でm(_ _)m)

 

~町工場~

身元がわれ、ホンウォン洞に住んでいたという、被害者ソ・ヨンジンさんの自宅を訪ねたヘヨンとスヒョン。

質問している相手は、旦那です。

男性「昨日、警察の方にすべてお話ししましたよ」

ヘヨン「奥さんがいなくなる前、なにか、変なことはありませんでしたか? 誰かから脅迫されていた、とか・・」

男性「あいつは、めったに、家の外に出なかったんです。産後鬱を患ってました。」

スヒョン「産後鬱?」

スヒョンの反応が少し気になるヘヨン。

男性「だから、最初は、家を出て、自殺したんじゃないかと思ったんです。こんなに近くにいたなんて、思いもしませんでした」

 

なにか動揺したように、視線が定まらないスヒョン。 

スヒョンの様子がいつもと違う、とヘヨンもはっきりと確信しました。

 

工場を出てきたところで、「チャ刑事さん、どうしたんですか? なにかありましたか?」と訊ねるヘヨン。

無意識に、両腕を抱えるようにしながら、顔色が優れないスヒョン。

 

 

過去

 

~被害者の勤務先~

 

写真を見せるジェハン。

 

社長?「イニは、ちょっと変わった性格をしていたんです。死んだ人のことをあれこれ言いたくはないが、彼女は笑いもしないし、話しもしない。いっつも一人でいたんだ」

ジェハン「彼女、不安症だったんですか?誰かに尾けられているとか、そんなことを言ってませんでしたか?」

社長「さぁ、どうでしょうか。なにしろ、何も話をしない人だったんでね・・・。まったくわかりませんね。すみっこでいつも音楽を聴いていただけですよ。耳になにか入れてね」

 

~ユン・サンミの勤務先~

女性「お話ししたとおり、私、亡くなった方とは親しくなかったんですよ」

ジェハン「でも、ここで、働いてたのは、たった二人だけなんですよね? お互い、面識があったと思いますけど」

女性「だって、あの人と親しくなるのってすごく難しいんですよ。退屈だし、本当に気が滅入るんです。まったく話もしないし、顔に表情ってものがないんですから。いつも、くら~~い音楽ばっかり聴いてました。ほんとに、私とは全く違うタイプでした」

ジェハン「・・・ええ。いろいろありがとうございました」

 

考え込みながら、現場の路地を歩くジェハン。

被害者たちが、ここを歩いている様子を想像してみる。。

 

ジェハン:体型、身長、年齢、髪型・・職業さえ全く違う。

二人の被害者には、共通点は見当たらない。同じ地域に暮らしてはいるが、通勤路は違っている。彼女たちの道筋はどこにも重なるところはない。

 

ふと、それぞれの勤務先で聞いた人物像に、共通点があったことを思い出す。

 

イヤホンをつけて、音楽を聴いていた。

 

ジェハン:彼女たちの唯一の共通点は、イヤホンだ。二人とも、悲しい音楽を聴くのが好きだったようだ。

 

それが、なにかにつながるのか・・・まだ、ジェハンにはわかりません。

 

~強力班~

捜査で疲れ切って、ねむりこけている刑事たち。

あ、夜の警戒パトロールってまだ、続いてるの?

 

事件関係の写真やら資料を机の上に広げ立てたまま、

ジェハンも、後ろのキャビネにもたれて眠っている。

そっと近づいてきたのは・・・スヒョン。

開きっぱなしだった、「ホンウォン洞殺人 捜査報告書」をきちんと机の上に戻し、机の上に置きっぱなしのパンや飲み物を片付ける。

 

 

一旦、切ります。

 

 

★『シグナル』EP.9-3 雑感★

 

 

キム・ボムジュという人間は、やはりつくづく悪知恵が働く頭がいい、というか、勘もよくて、処世に長けているんだなぁ、と、ジェハンとのやり取りからでも、ちょっとわかる気がします。

 

あの短時間でも、ジェハンが事件資料を見せた時は、かなり真剣に目を通してました。ひったくり犯のときもそうでした。

(ひいては、京畿道南部事件の再捜査後の記者会見の時も、スヒョンが示した証拠を一目見て、時流の変化を判断しました。)

 

途中、いろいろ言ってましたが、捜査課の班長として、ジェハンの上司として、最低限のことはしてるからです。無理やり、捜査を中止させるようなことはしないし、妨害するようなこともせず、ただ、警告はしています。

(ただし、事前に知っていたのに、他の署との連携を怠ったことについて、後々、どういう対策を講じるつもりなのかは、謎ですが・・・どうせ、うまく立ち回ることでしょう(笑))

 

あと、これは言わずもがなですが、決して、ボムジュを褒めてるわけじゃないことだけは声を大にして言いたいです!(笑)

 

 

★『シグナル』EP.9-4に続く★