ちょっと、本家で扱っております韓国ドラマ界隈でショックなことがありまして、正直、「無」の境地におります。

ただし、このドラマとはまったく関連がないし、ある程度ストックもあるので、予定通り、予定投稿しておくことにします。

 

 

【おことわり】

こちらの筋追いは、気になったドラマを、世に出回る商業翻訳ではなく、ドラマ好き有志の英訳・もしくは配信サイトの英訳をもとに、(英語ができないくせに)果敢に訳した「なんちゃって訳」となっており、多少、ストーリー展開は訳者の願望に寄ってます。内容を把握しながら、突っ込んだり、賞賛したりしたいという、ドラマ好きの発露です。

ラストまでの完全ネタバレです。

なお、扱う内容も、異性愛だろうと同性愛だろうと「どーんとこい!」でして、ある一部の性的指向を称賛するものではありませんが(笑)、若干、作品選定において、バランスは欠いております。

誰かにとっては不適切なテーマ、扇情的な言葉や画像を含むかもしれません。ごめんなさいです🙏💦💦

いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。お願い

 

 『猟罪図鑑 ~見えない肖像画~

 猎罪图鉴(獵罪圖鑑) / Under the Skin 

 2022年(中国)3/6~ 3/16, 2022

 45分×全20話 

 脚本: Jia Dong Yan、 Wu Yao

    演出: Xing Jian Jun

 

前記事未読の方は、こちらから

#12-1 #12-2

 

 #EP12-3

 

~聴取室~

 

そんなふうにして、陸婷の長い長い供述が終わりました。

 

陸婷「私が彼を殺しました」

はっきり答える陸婷。

 

一方、陳秋雯の聴取室では、依然として完堕ちしてません。

 

沈翊「どうして、陸婷は君に、ごめんなさい、と言ったのかな?」

陳秋雯「そんなの知りません。もう、そんな意味のない質問、私にするの、止めてもらえませんか?」

眉間に皺をよせ、口ではなげやりに言っても、もう、沈翊の顔を見ることもできない陳秋雯。

 

まだ、粘る気か・・・と、陳秋雯を見つめる沈翊。

そこまで、彼女を追い詰めたものや、今、必死になって守ろうとしているものを思うと、やりきれないよね。

 

その時、杜城のスマホに、ハンからメッセージが届く。

 

ハン<陸婷は、趙明哲を殺した、と罪を認めました>

黙ったまま、その文面を沈翊に見せるように、スマホを渡す杜城。

 

沈翊「いや、意味はあったよ」

 

え・・と、沈翊に視線を向ける陳秋雯。

 

沈翊「趙明哲を殺したのは陸婷だから。 君は、彼女の身代わりになって、罪を被る気だね

 

動揺する陳秋雯。

陳秋雯「その人が、私の夫の恋人だって言ったのはあなたでしょ。どうやって、私がそんな人の罪を被るの?」

 

沈翊「彼女が妊娠してるからだね。これは、2017年6月の、君が通っていた病院での医療カルテだ」

ファイルをたてて見せる沈翊。

 

早期流産の文字が・・・診断の欄に記されている。

 

沈翊「君にも母親になる機会があった」

 

一番触れてほしくないところを触れられ、必死に、唇を噛み、泣くのを我慢する陳秋雯。

 

 

~回想~

 

趙明哲殺害後、手筈どおり、すぐに、陸婷を部屋から追い出そうとする陳秋雯。

 

首を振りながら、「ダメ・・・行けない・・・こんなのよくない」と繰り返す陸婷。

 

涙をこらえ、きっぱりと諭す陳秋雯。

陳秋雯「赤ちゃんにはお母さんが必要なの!」

 

その一言を聞き、目を閉じる陸婷。

 

それでいいのよ、と何度も頷く陳秋雯に対し、

 

陸婷は自らドアを開けて出ていく。

閉められたドアの内と外で、ドアにもたれて、お互いの行く末を思い合う二人。

 

これで終わりじゃない。

私達が、罪に問われないためには、むしろ、これからが大変なのだから。

 

そこから、必死で拭き掃除し始める陳秋雯。

陸婷が素手で触ったところ、床やテーブルの上を念入りに、

そして、当然、自分の指紋をあとから付け直すという念の入れ方。

 

二度と、見たくもない、触りたくもない趙明哲を前にして、泣きながら、帽子を頭に深く被せ、

手にも腹部の血をつける陳秋雯。

血の付いた手を自分の首元に押し当て、

二人で考え抜いた“正当防衛”ストーリーと矛盾しないように細工も忘れない。


最後に、ナイフを握りしめ、自分の指紋を付けると、

そのまま、渾身の力を込めて振り下ろす。

 

これが、3回目の刺し傷?

ん? 陸婷の2回の刺し傷では、趙明哲は絶命してなかったの?

だって、死後の傷だったら、解剖で見逃されるはずないもんね。

※ ここね、趙明哲の帽子が脱げてるカットなので、順番もちょっと入れ替わってるんだけど、ナイショ(笑)

 

・・・ということで、(いろいろ脳内補完をしながらですが)、この二人の共謀は全て、暴かれることとなりました。

 

その後、手錠を掛けられた二人が、廊下でばったり。

 

どうしても、陳秋雯一人にだけ、罪をかぶせることに気が咎めていた陸婷は、自供してすっきりした表情で、陳秋雯に微笑みかける。

 

ここで、二人がはじめて、顔を合わせた日の回想が入ります。

 

~回想~

 

誰にも話を聞かれないように、海岸線沿いの突堤の先で待ち合わせた二人。

先に到着していた陸婷。

 

陸婷「来てくれるとは思ってなかった・・・」

殴られた痣を隠すためのサングラスを外す陸婷。

 

それを見て、息をのむ陳秋雯。

 

陳秋雯「どうして、あいつから離れようとしなかったの?」

陸婷「何度も試したけど、その都度、毎回、見つけ出された。見つけ出された時に、ひどく殴られて・・・それから、逃げるのを諦めたの。だって、もし、私を探し出せなければ、彼は私の家族のところに行く・・」

諦めきったような表情を浮かべる陸婷。

 

単なる彼女の想像ではなく、おそらく、趙明哲からそう仄めかされたか、はっきり言われたか、いずれにしても、暴力でなくても、家族がひどい目に合わされる・・・それが、二の足を踏んだ一番の理由でしょう。

 

陳秋雯「全部、思い当たるわ。私のほうがあなたよりも、少しだけラッキーだったのかもしれない」

こうして逃げられたのだから。

 

陸婷「実際、今までだって、ずっとあなたのことを探してた。たどり着かなかっただけ。 でも、私でさえ、あなたを探し出せたんだもの、いずれは彼にだってできるはずよ」

陳秋雯「・・・・・・・」

目を伏せる陳秋雯。

きっと陸婷の言うとおりだろう・・・と実感しているから。

 

陸婷「本当はもう、なんの希望もなくて、どこかで諦めきってた。もし、この状態を自分だけで引き受け続けたら、(少なくとも)家族は、安泰に暮らせるもの」

 

そっとお腹に手を触れる陸婷。

陸婷「でも、妊娠したわ。この子には、あんな狂った父親なんて必要ない。この子のためにも、私は、完全に、別れないとならない」

 

陳秋雯「・・・・どうしたいの?」

 

再び、サングラスを掛けた陸婷。

ここから話すことは、口にするのも憚れる、犯罪に足を踏み込む発言だから。← ここの演出、考えたな、と思いました。

 

陸婷「彼を殺す」

 

さすがに、え・・・と身構える陳秋雯。

陸婷「もう計画は考えてあるの」

 

ハンちゃんの、「共犯者なのか、首謀者なのか・・・」の言葉が私の頭に聞こえてきたよ。。。(涙)

 

陸婷「もし、無事に成功したら、私達は完全に自由になれる。でも、これを自分一人で実行することはできないの。私のこと、助けてくれない?」

 

陳秋雯「・・・・・・・」

陳秋雯も、こんなふうに逃げ隠れする生活に疲れ果てていたはず。

やってもやらなくても、どちらも地獄。

 

心は決まったんだね。

 

 

微笑みながら、「ありがとう」と語り掛ける陸婷。

微笑みを返す陳秋雯。

 

魂を共有しあった二人。

少なくとも、もう、あの男の陰に怯える必要はないのだから。

そして、二人には、新しい命との未来がある。

 

陳秋雯から視線を離さないように、通り過ぎていく陸婷。

陳秋雯もまた、陸婷の姿が見えなくなるまで、その姿を追い、

そのあと、毅然と歩き出す。

 

そんな二人をじっと見ている杜城と沈翊。

ここで、事件は終了ですね。

 

 

ここで、少し雰囲気を変えましょう。

 

飴ちゃん、飴ちゃんキャンディーキャンディーキャンディー(笑)

 

 

~北江分局 沈翊の部屋~

 

さて、DV事件から、どのくらい経ったのかな?
 

なにやら、杜城が沈翊を探しに来た模様。

この雰囲気は、どう見ても、事件がらみじゃなさそうです。

 

あとからわかりますが、朝の出勤時間帯らしいです。

 

沈翊がいない、とわかると、部屋の中をあれこれ物色。← これがもう、放課後、好きな子の机をあさる男子小学生にしか見えんのよ(笑)

※リコーダーは吹きません!

ほとんど、理解できないものだらけ。

 

似顔絵が張り重ねられた壁の前に立つ杜城。

いつの間にか、こんなに増えたのよね。

ふふふ、しみじみしちゃって・・・(笑)

 

あろうことか、沈翊の机の上から、飴ちゃんを一つ失敬(笑)

 

今度は、暇にまかせて、なんと作画台に座り、颯爽と絵を描き始める。

なんか無茶苦茶、楽しそうだし、描き上げた絵を見て、すごく満足そう(笑)

 

沈翊の似顔絵と見比べ、おれもまんざらじゃないよなって顔してます。

 

その時、ハンの「おはようございます、沈先生」という声がデスクの方から聞こえ、慌てて、鉛筆を戻す杜城。

 

描いた絵をクシャクシャにまるめていると、沈翊が到着。

しかも、さすが沈翊、杜城がお尻のポケットに突っ込んだのも

ちゃんと見てました(笑)

この人、動体視力も良さそうだ。

 

わざとらしく後ろを向いている杜城が不自然すぎて、不審に思いながら、ゆっくり近づく沈翊。

沈翊「なんで、部屋にいるの?」

 

杜城「お、俺は・・その・・ドアが開いてて、それで・・・」

しどろもどろな杜城に対して、ふ~ん、と頷きながら、荷物を下ろす沈翊。

 

それでも、周囲を見回し、なにか変化がないか、確認してる~~(笑)

 

視線は机の上に・・・。

沈翊「・・・僕の飴、盗ったの?」

うわ、テーブルに置いておいた数までも把握してんのかい!(笑)

 

まさか、気づかれるなんて思ってなかったよね。

びっくりして振り返る杜城。

杜城「テーブルの上の飴玉の数まで記憶してるのかよ?」

 

気付かれないように、下を向いてるけど、微笑んでる沈翊。

 

この男・・可愛すぎる・・・

絶対、事あるごとに、杜城のこと、そう思ってるよね、沈翊。(笑)

 

杜城「ここにあるのは、全部、誘拐された人の似顔絵なのか?」

頷く沈翊。

沈翊「ああ、全部描いておいたよ。いつか、なにかの手がかりになるかもしれない」

 

そこに、コンコンコンとノックの音が聞こえ、フォンが「沈翊、張局長がお前に用があるってさ」と呼びに来る。

この覗き方よ。

こっちも、まだ、クセツヨな態度だよねぇ(笑)

 

さっきの杜城と比べてみます?(笑)

どう見ても、普通の同僚を超えてきてる笑

 

沈翊「わかった・・」

 

沈翊:なにかな?

杜城:お前、なんかやらかしたのか?

不思議に思いつつ、視線だけで会話する二人。

 

ま、これだけ、愛しの城隊が沈翊にぞっこんで、沈翊もまんざらじゃなさそうだとすると、かなり寂しいだろうとは思う。

ごめんね、蒋峰。

 

局長室に向かう沈翊。

 

後に残った杜城。

あれ、出ていかないんだ(笑)

 

飴ちゃん、もう一つゲット💘(笑)

俺のものは俺のもの。お前のものは俺のもの。

どっかのガキ大将みたいですが、いざとなると、ちゃんと助ける気、まんまんなんですよ(笑)

 

~局長室~

やらかすなんて、人聞きの悪い(笑)

 

ま、局長からの呼び出しなんて、普通に考えて、事件がらみですよね。

沈翊だって、もう、この北江分局にも随分、馴染んできたし・・・。

 

張局長「鳳池警察署管轄内で事件があったの。ある女子大生が、大学のコンパに参加したあと、遠く離れた郊外に連れ去られ、そこで、強姦された。被害者を救出後、鳳池署の女性警察官が、彼女の供述に基づいて、こういう絵を描いてみせたの」

 

ノートPCを沈翊に向ける張局長。

 

そこには、予想外にも、歪な顔をした男性の絵。

沈翊「・・・三つ目?」

 

張局長「・・・・・・」

 

沈翊「どうやら、被害者の供述になにか問題があるみたいですね」

皆まで言われなくとも、勘のいい沈翊。

 

張局長「それで、胡局長があなたに助けを求めてきたのよ」

 

頷く沈翊。

ここからは、沈翊単独対応事件に突入です。

会えない時間が愛育てるのさ~♪ ← こういう回が投入されるのはお約束(笑)

 

~鳳池署~

 

一人、建物の中に入ってきた沈翊。

 

該当の部屋の前で、ノックをする沈翊。

 

胡局長「どうぞ」

 

沈翊「こんにちは。胡局長はどちらですか?」

胡局長「私だが・・・」

・・・と言いつつ、ゆっくりと立ちあがる胡局長。

 

この、訊ねてきた青年が誰なのか、ピンときたみたいです。

「おお、沈刑事ですね」と握手を求めてくる。

 

あらま、びっくりな・・この熱烈歓迎ぶりよ。

 

沈翊の『天才似顔絵捜査官』の噂が、北江市内中の警察に知れ渡っているのは、例の壁新聞でも周知の事実。

胡局長は、警察経験値の浅い沈翊に対して、眉をひそめていないタイプみたいね。

(中には、そういう上層部もいると思うんだよね。)

 

胡局長「よく来てくれましたね。ご存じないでしょうが、我々は今や、みんな、あなたの大ファンなんですよ」

ミーハー局長さんが、その場に控えていた女性警察官に声をかける。

 

胡局長「小劉・・・こちら、いつも君に話している、我が国の警察における天才似顔捜査官、沈翊さんだよ」

 

会釈する小劉。

 

胡局長「さぁさぁ、沈翊さん、座りましょう、座りましょう」

口を挟ませないねぇ(笑)

 

ソファに座るなり、スマホの写真を見せ、「この絵についてですが・・・」と本題に入ろうとする沈翊。

胡局長「ああ、これは、小劉が描いたものです」

 

頷いた小劉は、まだ、若い女性警察官のようです。

 

胡局長「彼女は以前、絵画を学んでいましてね、しかし、彼女が描けるのはその程度です」

なんか、バカにした言い方ね。それともこれが、この人の素なのかな。

 

沈翊「君がどうして、こんな風に描いたのか、不思議なんだけど・・・」

本人に直接訪ねる沈翊。

 

小劉「あの・・被害者の柳小葉さんの供述に基づいて描いたものです。ただ、言われた通りに・・・その結果、こんなふうに描きあがりました」

 

沈翊「(犯行)現場の場所がある程度、目星がついてる場合、容疑者を見つけることは比較的容易なはずですよね」

 

胡局長「いやいやいや・・あなたが考えているような単純な話ではないんだよ、沈翊さん、いいですか・・」

ちょっとムキになる胡局長。

いちいち、態度がオーバーというか、芝居がかってるよね(笑)

 

胡局長「柳小葉はコンパの会場付近でレイプされたわけじゃなく、酔った後に、山に連れていかれてレイプされた。そのせいで、容疑者を特定するのが難しいんです。(相手は)参加していた学生かもしれないし、一般人かもしれない。」

 

小劉「当然、コンパの参加者に話を聞いてみました。誰も、柳小葉が連れ去られたことなど覚えてませんでした。現在、私達には、目の前にあるこの妙な絵だけが唯一の手がかりなんです。容疑者を絞り込む手立てすらありません」

小劉もなかなか、クレバーっぽいけど、さすがに困り果ててるって感じね。

 

まだ、はっきり輪郭は見えてこないけれど、なるほど・・・と頷く沈翊。

この人たちのペース、特に胡局長には巻き込まれないようにしないとね。

沈翊、加油!!

 

小劉の描いた絵は、似顔絵というより、肖像画と抽象画が混じりあったようだけど、それなりに、美術を学んだ人の画だっていうのはわかるタッチね。

 

 

ここで、切りますね。

 

★『猟罪図鑑』Ep.12-3 雑感★ 
 

まず、DV事件に戻すと、実際には、12-2あたりの『ホロフェルネスの首を斬るユーディット』の講義あたりの内容で、ある程度、事件の真相に関しては予測がついていた感じで、あとはそれを立証するばかりなり。

 

陳秋雯の量刑を気にして、フォンに訊ねた際、死刑を宣告される可能性があることを聞かされた陸婷。

一度、死刑が確定してしまえば、執行は早い。

どんなにお腹の子の未来が大切であっても、陳秋雯の命を引き換えには出来ない。

そんな思いが、全てを告白しようと決めるきっかけとなった模様。

 

↓は、10年以上も前の、記事ですが、

中国:DV被害者に対する死刑判決 減刑を | Human Rights Watch

この事件に関する続報

中国:DV被害者の死刑執行を延期 : アムネスティ日本 AMNESTY

 

この翌年の2016年3月1日に、中国初の反家庭内暴力法(反DV法)が施行されています。

にも拘わらず・・・、男性に苦しめられ、追い詰められたDV被害者たちによる、DV加害者に対する殺人を描いたこのドラマは、2022年のドラマなのです。

 

さて、一つの事件が終わり、一つの事件が始まる。

 

次の事件もまた、女性が性被害を受けた痛ましい事件です。

 

途中、飴ちゃんのシーンがなかったら、さすがに、見ていてしんどすぎましたね。

 

 

★『猟罪図鑑』Ep.12-4に続く★