暑さと梅雨の湿気で、耐えきれません。

私の部屋の冷房は、つけ始め25度→以下、汗が落ち着いたら、27度ドライ→27度冷房の繰り返し、と言う、冷房弱者オリジナル設定なんですけど(笑)、冷えすぎないようにしてるのに、なんか、いきなり体が冷え切ってガタガタ震え出すの、なんでなん?

 

【おことわり】

こちらの筋追いは、気になったドラマを、世に出回る商業翻訳ではなく、ドラマ好き有志の英訳・もしくは配信サイトの英訳をもとに、(英語ができないくせに)果敢に訳した「なんちゃって訳」となっており、多少、ストーリー展開は訳者の願望に寄ってます。内容を把握しながら、突っ込んだり、賞賛したりしたいという、ドラマ好きの発露です。

ラストまでの完全ネタバレです。

なお、扱う内容も、異性愛だろうと同性愛だろうと「どーんとこい!」でして、ある一部の性的指向を称賛するものではありませんが(笑)、若干、作品選定において、バランスは欠いております。

誰かにとっては不適切なテーマ、扇情的な言葉や画像を含むかもしれません。ごめんなさいです🙏💦💦

いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。お願い

 

 『猟罪図鑑 ~見えない肖像画~

 猎罪图鉴(獵罪圖鑑) / Under the Skin 

 2022年(中国)3/6~ 3/16, 2022

 45分×全20話 

 脚本: Jia Dong Yan、 Wu Yao

    演出: Xing Jian Jun

 

前記事未読の方は、こちらから

#4-1
 

 #EP4−2

 

~第七高校 美術室~

 

黒板に、チョークで絵を描く沈翊。

 

ガラリと戸をあけて、入ってきた杜城。

杜城「こんなところで何してる?」

見てわかりませんか?ニヤリ

 

沈翊「任暁玄の机の上に書かれていた人物が、彼女の日記にたびたび登場する男子と同一なのは、もう、ほぼ確実だ」

 

日記に書かれていた後ろ姿を、黒板に再現してみせた沈翊。

 

杜城「“太陽のような笑顔”、“美しいまつ毛”、“高い鼻筋”・・・日記に書かれていたこれらのキーワードを丸で囲んである。これで、似顔絵を描いてくれ

ずいぶん簡単に言ってくれるじゃん。

 

イスに腰掛け、日記のコピーをめくっていく沈翊。

自分も、沈翊の隣に座る杜城。

 

沈翊「いくつか見逃してるね。例えば、これ・・“そよ風が彼の髪をなびかせた。その細い指で直すことだろう”」

 

杜城「一体、それが何なんだ? 彼は坊主頭じゃないと?」

つめよる杜城。

 

沈翊「ショートカットでもない・・長髪だ」

 

なんだ、そんなことかよ・・って感じの杜城。

何言っちゃってるの!

大事な情報でしょうが!!

 

立ち上がる沈翊。

杜城「おい、どこに行くつもりだ?」

 

沈翊「(この記述と)スケッチを合わせるための場所を探しにね・・・あとはご勝手に」

 

へへ、ふられてやんの・・・!(笑)

あんなふうに、沈翊の言葉を小馬鹿にしたり、エラソーに、似顔絵を描けなんて言うからだよ。

せっかく学校まで、ジープで迎えに来たのに、水の泡・・・(笑)(笑)(笑)

 

・・・というのは冗談ですが、やっぱり、相棒の側が一番です。

すっかり、沈翊の推理力の虜(笑)

 

沈翊に振られたものの、たたじゃ起きない杜城。(ニヤリ)

 

改めて、今の沈翊の指摘を基に、その観点で、自分なりに日記を読みなおし始めました。

 

“恨(嫌い)! 恨(嫌い)! 恨!(嫌い)

3月23日のページの冒頭です。

 

杜城「“どうして、私に向かってあんなことが出来るの!?” ・・・“侮辱” “羞恥”

“私には反撃する勇気がなかった” “ただ震えることしかできなかった” “あの長い小指が・・・”」

感情的になったり、強い言葉を発している部分を中心に赤い線をひいていく杜城。

 

やはり杜城には、こういう言葉のほうがしっくりくるんだね。ウインク

 

杜城:そいつは、任暁玄にわいせつなことを仕掛けた・・・。だが、任暁玄はそのことを何も言わなかった。反撃する勇気が出なかった・・・

 

それはなぜか・・・じっと組み合わせながら、歩きながら考える杜城。

 

杜城:任暁玄にわいせつなことをしかけた人物とは・・・・

 

 

反撃する勇気を出せない相手とは・・・ 

 

 

先ほど、沈翊が絵を描いた黒板ボードには、明日の試験範囲が周知されている。

教師名は・・・張先生となっている。

 

杜城「先生?」

 

 

~第七高校 運動場~

 

グランドの観覧席に座り、サッカーをしている男子生徒たちを見ている沈翊。

ようやく、鉛筆を動かし始める。

 

~美術倉庫~

杜城は杜城で、単独で、自分の推理を確認してます。

 

教務主任「私は、二年ほど前に、この学校の教務担当として赴任してきたので、それ以前のことは何もわからんのですよ」

ハンカチで口許を押さえているところを見ると、埃っぽい場所が苦手らしい(笑)

 

この間、藍心や沈翊は平気そうだったけどね(笑)

 

教務主任「この箱に、以前、勤めていた教職員の情報が入ってます。どうぞ、ご覧になってください」

 

箱をあけて、封筒に入った個人資料を繰っていく杜城。

 

ん?ここ、美術倉庫じゃなかったの?(笑)

 

~第七高校 運動場~

 

バスケットボールを小脇に抱えて、軽やかな足取りの男子生徒。(イメージ)

沈翊の脳内では、すでに、そんな姿も思い描かれているようです。

 

任暁玄<9月の日差しが、まさに、おとぎ話の中の秘密の木陰の下にまだらに生えている芝生のような、彼の特徴的な眉と濃いまつ毛に当たっている。>

<太陽の光と雨の代わりになって、あなたの鼻先にキスできたらいいのに・・>

<バスケの試合の後、あなたは蛇口に向かってひた走り、顔を洗い、髪を濡らす>

 

目元など、かなりのところまで描きあがっている少年の顔。

 

想像の世界で、背中をむけて立つ少年の背後に立ち、その顔を確かめようと肩に手を置こうとした時・・・

 

現実世界では、杜城のがっしりとした手が沈翊の肩に置かれたところでした。

 

杜城「描き終わったのか?」

沈翊「ほとんどね」

 

杜城「一緒に、ある人物に会いにいくぞ」

 

ん?と振り返る沈翊。

沈翊「誰に?」

 

そのとき、沈翊めがけて、とんできたサッカーボールを手で払い、グラウンドに戻す杜城。

 

ぐふふふふ。

ニマニマ~~!照れ

少し前に、筋追いしてた『LoveSick2024』でこういうシーンありましたね。

恋愛ドラマには、“ある種の法則”というものが存在するのです(笑)

『Love sick 2024』Ep.10-2

 

生徒「ありがとうございます。すみませんでした」

一礼して、プレイに戻る生徒たち。

 

まだ、身をすくめるようなしぐさをしてる沈翊に、茶封筒を渡す杜城。

 

杜城「趙梓鵬(チャオズーホン)だ・・・この学校の元美術教師だ。2011年6月、任暁玄が他校から転校してきて失踪した時、 彼もまた、学校を解雇された」

 

封筒から、書類を出して、中を確認する沈翊。

 

杜城「解雇の理由は、女子生徒への猥褻行為だ。現在は、趙梓鵬と名前を変え、画廊を経営している」

 

ビンゴ!ドンビシャな人間が現れました。

 

~趙梓鵬のギャラリー~

 

到着し、車を止める杜城。

ええ、恒例のお約束描写は外しませんよ(笑)

窓にもたれるように、コテン、と寝ている沈翊。

杜城「ついたぞ」

ちょっと腕を小突いて起こしてるけど、力は入れてないし、全然乱暴じゃない!

 

ふふふ、もう、沈翊が隣で寝ることに関しては、なにも言わない杜城。(笑)

 

 

ぼ~~っとして、すぐに反応できないところとか、だら~んと車から降りる様子とか、

なに、このかわちぃ生き物は!(笑)

 

杜城が身体を支えるようになるのも、時間の問題かもしれません(笑)

 

杜城「とにかくおとなしく観察してろ、トラブルを起こしたりするなよ」

 

すでに、この雰囲気は、ラブコメにありがちな、むぅ~(まだ眠いのに)と訴えかける彼女と、目を離せない彼氏風。

切り取りこそ、我が命!チョキ


中に入ってきた二人。

杜城、何気に歩き方きれい。

 

ちゃんと受付スタッフもいる、なかなか、小ぎれいなギャラリーです。

受付スタッフ「いらっしゃいませ」

杜城「趙社長はこちらにいますか?」

受付スタッフ「今、上の階で顧客と打ち合わせ中ですが・・、お約束されているようでしたら、しばらくお待ちいただくことになります」

杜城「あの・・」

沈翊「では、少し中を見てまわってもいいですか?」

杜城の言葉をサラリと遮る沈翊。

おまえ・・むかっと、隣を睨む杜城。

さっきの忠告なんてなかったも同然。

 

受付スタッフ「どうぞ。こちらです」

 

仕方なく、ギャラリー内部を見て回ることになった杜城。🤭

 

なぜか、掛かっている絵のいくつかが気になる様子の沈翊。

あと、絵に添えられたラベルもね。

 

杜城「なぁ、この赤い丸点シールはどういう意味だ?」

やはり、杜城も気になったようです。

 

沈翊「これは、取引件数を示してるんだ。一般的に、写真作品や版画などは複製ができるからね。 すべての取引件数がわかるように赤い点が付けられるんだ。でも、一般的に、油絵のようなものは、購入後すぐに撤去されるはずなんだ。こんな風に印をつけるやり方なんて見たことがない

断言する沈翊。

作品が期間中撤去できない個展(販売会も含む)とかだと、期間中、売約済み、商談中などのリボンを付けておいたりするよね。

 

怪訝そうな沈翊、そっと、絵の裏側を確かめてみたりしてます。

 

沈翊にとって、ここは、本職のフィールドだからね。

沈翊の身体から、なんか変だぞっていうオーラが出まくってるのを、じっと見ている杜城。

尊重してる姿も素敵です。

 

沈翊「どうも怪しい・・・」

杜城「・・・・・・」

沈翊「油絵というのは、長い間放置されていると、表面のニスが酸化してきてしまうんだ。表面が黄色く黒ずんで見えたりする。このニスの表面から判断すると、これらの絵画のほとんどは、ここ、2~3年以内くらいに描かれたものだ。しかし、付けられたラベルの製作年度では、古くは1997年から2006年までとなっている。これらの絵が描かれたのは、オリジナルの製作年度ではないってことだ。額縁や壁の跡から判断して、これらがここに飾られてから動かされた形跡はない。なのに、赤い点は、たくさんの取引があるように示されている。これを解く鍵は、絵を描く技巧にある。このギャラリーの作品は、二人の作家によって描かれている。 だが、ここの絵画の作者の名の表記は異なっている。詳しくはわからないけど、ここで行われているのは、絵画の取引じゃないことは確かだ

 

うん・・と頷く杜城。

 

そこに、「お水をどうぞ」と、さきほどの受付スタッフがやってくる。

 

杜城「今すぐに、趙社長と面会したい、と伝えてくれ」

受付スタッフ「申し訳ありません、お客様。社長は重要な顧客との面談中なんです。そういうわけにはいきません。」

杜城「下にいる客は、ここの顧客より、もっと重要だと伝えるんだな」

なにしろ、国家権力背負ってますから!

 

有無を言わさず、ずかずか面談中の場所に入っていかないだけ、紳士的対応ってもんです(笑)

 

~ 1Fロビー ~

趙梓鵬「北江分局刑警隊? 警察の方・・・がこんなところに・・なにかの間違いではありませんか?」

名刺を見ながら、様子見な感じの趙梓鵬。

 

任暁玄の顔写真を見せる杜城。

杜城「この人を知ってますか?」

 

暫く見て、「しりません」と戻す趙梓鵬。

 

杜城「以前、第七高校で教鞭をとっていたのでは?」

趙梓鵬「ええ」

杜城「その時の生徒ですよ」

趙梓鵬「あ~・・たくさんの生徒を教えていたんです。彼ら全員の一人一人を覚えてなんていられますか?」

杜城「覚えておられない?」

趙梓鵬「ええ」

杜城「いいだろう。だったら、思い出せるよう手伝ってやる」

 

趙梓鵬「・・・・・」

一瞬意味がわからなかったかもしれませんが、すぐに意味がわかります。

 

~聴取室~

北江分局に連行されてきた趙梓鵬。

趙梓鵬「刑事さん・・・私だって、法律くらい知ってますよ。いくら私の記憶力が悪いからといって、逮捕したり拘束なんかできないはずだ」

 

大声で主張する趙梓鵬。

 

取り調べは、杜城と沈翊の二人です。

 

杜城「(連行してきたのは)別に、あんたの記憶力は関係ない」

 

それを言われると、うしろ暗いところのある人間は、勝手に思い当たっちゃうのよね。(笑)

 

まず第一段階

趙梓鵬「ええ、み、認めますよ。贋作を売ってました。」

 

杜城「贋作を売ってるせいで、ここに連れてこられた、と思ってるのか?」

 

うろたえまくる趙梓鵬。

 

趙梓鵬「だ、だったら、ほかになにがあるっていうんですか?」

 

杜城「あんたが、絵を売ってるっていうのは本当か?」

 

ごくり・・と小さく喉がなる趙梓鵬。

 

杜城「お前が売ってるのは、絵なんかじゃなく、人だ」

趙梓鵬「・・・・・・」

 

杜城「ラベルにかかれた年は、絵が描かれた年なんかじゃなく、少女の生まれた年だ。」

趙梓鵬「・・・・・・・」

 

沈翊「あの『アビニヨンの娘たち』っていうタイトルの絵は、ピカソの複製だ。あの絵は「アビニヨンの売春宿」と呼ばれていたもの(を改題したん)だが、ピカソは“罪悪の報酬”と名付けたかったそうだ。他の作品は成人女性を写実的に表現したものが多いが、顔がはっきり描かれていないこのキュビズム(立方主義)の画のラベルには、2006年の作品と記されている。 つまり、これは、少女の年齢が15歳だということだ。あんたは、15歳の少女を商品として取引してるんだ」

 

何より、もし、真面目に画廊をしてる人なら、目の前に、沈翊がいるってわかったら、大興奮だろうけどね。

 

趙梓鵬「・・・・・・」

   

杜城「あんたは画廊を経営し、絵を販売してるふりをして、売春の取引を組織していたわけだ」

 

笑い出す趙梓鵬。

趙梓鵬「ずいぶん想像力が豊かなようです。 私は、普通に絵画を取引しているだけなんです」

 

杜城「ふざけるな!お前がそれに関与してるかどうかに関わらず、俺たちは、お前のところの顧客リストから突き止めるぞ。」

本気です。

 

もう観念したほうがいいと思います。

 

第二段階

趙梓鵬「売春を取引してたことは認めます。知ってることは全部話します。捜査には全面的に貢献することに全力を尽くします」

 

その言葉を待ってました(笑)

 

第三段階=本題

杜城「今は、そのことは置いておくとして、任暁玄について話してもらおうか」

 

趙梓鵬「本当に、彼女のことは殺してません」

なんだ、ちゃんと、任暁玄の遺体が発見されたことも知ってたんじゃん。

 

ん?と、趙梓鵬を見る杜城。

 

杜城「どうやって、彼女が死んだことを知ったんだ?」

 

言いにくそうな趙梓鵬。

 

趙梓鵬「任暁玄は、あの年、別の学校から転校してきたんですが、彼女が失踪したというニュースは、教師の間で、すぐに広まりました。私は、白骨遺体が第七高校の敷地から発見されたと聞き、そうして、あなた方が彼女について訊ねてこられた。それで、あれは任暁玄に違いないと・・・」

推測した、というわけですね。

 

杜城「じゃ、当時、どうやって、任暁玄に猥褻なことをしたのか、話してみろ」

 

泣きそうな顔になる趙梓鵬。

趙梓鵬「猥褻って・・・」

 

杜城「任暁玄が、日記に、あの日、なにが起きたのか、全部書き残してるんだ」

 

・・・ということで、

 

~回想~

当時、しがない美術教師だった趙梓鵬。

足取りがおぼつかないけど、まさか、学校で飲んでるの?

 

一人、絵を描いている任暁玄に気づき、背後に近づくと、任暁玄の肩に手を置く。

びくっと身構える任暁玄。

 

趙梓鵬「暁玄・・君は真面目だなぁ。」

 

席を立とうとする任暁玄の両肩を押さえつけ、「この影の付け方はよくないなぁ」と指導するふりをしながら、密着する趙梓鵬。

趙梓鵬「教えてあげよう。さぁ、私のやるようにしたがって・・」

ゆっくりと手を伸ばしながら、完全に背後から抱き着き、絵筆を持つ任暁玄の手を握る。

趙梓鵬「ん?どうして、こんなにガタガタと手が震えているんだね? リラックスして・・そうだよ」

 

その時、大きな音がして、振り返ると、

入口に、生徒が立っていて、気まずくなって、すぐさま、美術室を立ち去った趙梓鵬。

 

趙梓鵬「刑事さん・・なんにもなかったんですよ。全部誤解です。あれは・・猥褻なんてものの数に入りませんよ。何一つ成功してないんだ」

 

なにをしたら、成功だったんだよ!(怒)

ああ、気持ち悪い。

この嫌悪感、どうしてくれんのよ!

 

沈翊「その時、姿を見せた生徒はどんな感じだった?」

趙梓鵬「顔なんて、はっきり覚えてません」

杜城「よく考えろ!」

 

趙梓鵬「ほ、本当に、本当に覚えてないんですよ。あの時は酒を飲んでたし、ちらっと見ただけだったんです。あえて視界に入れたりもしませんでした。代わりに、私のことをしっかり見られるのも怖かったですし・・、本当なんですよ、刑事さん、信じてください。それどころか、その生徒をなるべく早く見つけてほしいくらいです。だって、その生徒なら、あの日、私がなにもしてなかった、と証明してくれるはずです!

 

この期に及んで、趙梓鵬が言い逃れるとは思えず。

 

一枚の似顔絵を見せる沈翊。

沈翊「こういう生徒を見た覚えは?」

 

じっと見つめる趙梓鵬。

 

趙梓鵬「本当に、覚えてないんです。覚えてるのは・・すごく痩せてて、身長はそんなに高くなかったってことくらいです。あのくらいの年齢の子は、みんな似てるんですよ。きっとそうですよ。その年の美術コースの不良たちの一人だったに違いありません」

 

無言で、視線を合わす杜城と沈翊。

二人とも、趙梓鵬が嘘をついてる感じがしなかったからですね。

 

~藍心の部屋~

 

藍心に、任暁玄の日記を見せる沈翊。

 

あらあらあら・・・白い子猫ちゃんが沈翊に抱っこされてる(笑)

すっかりなじんでるよ。

 

じっと、藍心を見ている沈翊。

沈翊「暁玄が日記の中に書いている男子生徒のことだけど、なにか覚えてる?」

 

小さく首を横にふる藍心。

藍心「いいえ・・・」

日記を返され、ゆっくりと話始める沈翊。

 

沈翊「おそらく、画を描く人間っていうのは、(なにかを見た)印象を脳で覚えたりしないんだろうな」

藍心「つまり、私達は、人を記憶するのに手を使うってことね」

 

今度は、沈翊が小さく頷いてみせる。

 

藍心が絵を描き始めた傍らで、日記の一節を読み上げる沈翊。

 

沈翊「“9月の日差しが、まさに、おとぎ話の中の秘密の木陰の下にまだらに生えている芝生のような、彼の特徴的な眉と濃いまつ毛に当たっている。”」

 

手を休めず、描き続けている藍心。

 

4月21日 晴れと書かれた日記のページを読み上げる沈翊。

沈翊「“彼が絵を描くと、太陽の微笑みに照らされた。絵を描くのが大好きに違いない” “あなたの鼻先にキスするために、太陽の光と雨の代わりになれたらいいのに・・” “バスケの試合の後、あなたは、顔を洗い、髪を濡らすために蛇口に向かって走る”・・・・」

 

読み続ける沈翊。

 

昼下がりの陽光の中で、絵を描く藍心の佇まいの美しさよ。

 

沈翊「“永遠に別れてしまったようだ。でも、お互いに頼り合っていく”」

 

藍心が描き上げた絵と見比べる沈翊。

 

タッチや雰囲気は違うものの、同じ人物ね。

ただ、藍心のほうがより、涼やかな青年っぽい。

っていうか、藍心、骸骨のスケッチも上手かったけど、人物画もうまいじゃん。

 

~藍心の家の外の通り~

外に出てきた二人。

 

藍心「当時、美術コースは、学年別に分かれていなかくて、みんな一緒に絵を描いていたわ。でも、私は、その生徒のことは印象に残ってないの」

 

沈翊「これらの名前についてはどうかな?」

リストを見せる沈翊。

 

藍心「当時の美術コースのメンバーね。何人かは、暁玄と同じ1年生もいるし、私と同じ3年生もいるわね。私達、今でも、よく一緒に集まるの」

 

それを聞いて、足を止める沈翊。

 

藍心「どうかしたの?」

 

沈翊「頼みたいことがあるんだ」

 

・・・沈翊が頼んだこととは・・・


 

ここで切ります。

 

★『猟罪図鑑』Ep.04-2 雑感★ 

 

沈翊が描き上げた少年の顔が、はっきり映ったのは、藍心の絵との比較の時だよね。

 

沈翊は・・・きっと任暁玄のイラストの骨格から想定した頭蓋骨を重ねたんじゃないかな。

今までの手法からすると、そんな感じがします。

だから・・・ほぼ、輪郭からわかってしまっているはず。

 

おそらく、このあとの彼は、それを確かめるために動くのね。

 

 

★『猟罪図鑑』Ep.04-3に続く★