4話スタートです。
【おことわり】
こちらの筋追いは、気になったドラマを、世に出回る商業翻訳ではなく、ドラマ好き有志の英訳・もしくは配信サイトの英訳をもとに、(英語ができないくせに)果敢に訳した「なんちゃって訳」となっており、多少、ストーリー展開は訳者の願望に寄ってます。内容を把握しながら、突っ込んだり、賞賛したりしたいという、ドラマ好きの発露です。
ラストまでの完全ネタバレです。
なお、扱う内容も、異性愛だろうと同性愛だろうと「どーんとこい!」でして、ある一部の性的指向を称賛するものではありませんが(笑)、若干、作品選定において、バランスは欠いております。
誰かにとっては不適切なテーマ、扇情的な言葉や画像を含むかもしれません。ごめんなさいです🙏💦💦
いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。
『猟罪図鑑 ~見えない肖像画~』
猎罪图鉴(獵罪圖鑑) / Under the Skin
2022年(中国)3/6~ 3/16, 2022
45分×全20話
脚本: Jia Dong Yan、 Wu Yao
演出: Xing Jian Jun
前記事未読の方は、こちらから
#EP4−1
第四集
~北江分局 刑警隊~
またしても、刑警隊のチームミーティングです。
フォン「任暁玄の家に行ったが、手がかりになるようなものは発見できなかった」
この間の不気味の谷の話からすると、写真と間違うくらいそっくりならまだしも、人がこの絵を見た時に抱く感情を考慮すると、特徴をつかんでいて、そっくりすぎないっていうのも、(似顔絵の)大事な要素なのかもね。
杜城「今の時点で、いくつかの疑問点がある。」
立ち上がる杜城。
杜城「任暁玄の母親の話では、彼女の性格は繊細で孤独がちだったということだが、だったら、殺人犯とは一体どんな関係なのか?」
ここで、首をひねる沈翊。
交友関係(交友关系)? と、ボードに書き込む杜城。
杜城「二番目に、なぜ、頭蓋骨が交換されたのか?」
真剣に話を聞いている沈翊。
杜城「これら二つのポイントは・・・」
沈翊「それに・・・犯人は、工事現場に遺体を埋める選択をしている。犯人と学校の関係は?」
冷静に問う沈翊。
ポイントは二つじゃなかったらしい(苦笑)
隊長、補足されてしまいました。。🤭
杜城「確かにな!」
沈翊の意見をボードに(いそいそと)書き込む杜城。
話しを進めようとした時、さらに、沈翊が口を挟む。
沈翊「死体が完全に白骨化するには、少なくとも2年はかかる。犯人は、一体、いつ頭蓋骨を入れ替えたのか?」
チームメンバー「・・・・・・」
杜城の手前、反応できませんが、完全に、みんなの眼は、いいんですか?隊長! こんなに好き勝手言わせて・・・って感じです。(笑)
思いつかない自分たちは棚上げデス
杜城「そうだな・・」
また、書き込む杜城。
完全に、記録係さんになってる(笑)
今度は自分から聞いちゃったよ。
杜城「他に付け加えることは?」
沈翊「俺の疑問は以上だ」
ああ、よかった・・
杜城「それで、現在、我々が集中すべきは、第一に、任暁玄の元クラスメートを訪ね、交友関係にあった者を探し出すこと。第二に、容疑者を絞り込むためにも、できるだけ早急に、いつ(頭)蓋骨が交換されたのか、という時期を見つけなければならない」
そこまで聞いていた沈翊が急に立ち上がると、またしても、スタスタと出かけてしまう。
フォン「城隊・・・これはどういうことなんですかね? 我々はまだ、ミーティング中ですよ。自分の立場というものを知る必要があるんじゃないですか!」
杜城「・・・・・」
渋い顔はすれど、そのまま、何も言わない杜城。
黙って行っちゃったのはどうかと思うけど、第一のマターは、刑事の職域だけど、少なくとも、第二のマターは、沈翊にしか出来ないって、沈翊自身が判断したからだって、杜城は気づいてるよね?
ハン「なんにもわかってないのね。芸術家ってみんな、あんな感じなのよ」
イェン予審官の受け売りですが、今日は予審官に代わって、フォンをたしなめるハン。
杜城「さぁ、もういい、解散!」
~ある住宅街の通り~
単独行動に出た沈翊、颯爽と自転車を走らせ、
一軒の家の前に到着。
ここって、美術室の壁にかかってたこの風景画に描かれていたおうちですね。
そして、窓辺のウィンドウボックスに、濃いピンクの花が目立っているのを見上げている沈翊。
コンコンコン。
沈翊が訪ねてきたのは、藍心の家でした。
藍心「私の家の住所は教えていなかったと思うけど・・・どうやって、見つけたの?」
沈翊「蘭・・・」
藍心「蘭?・・・どうぞ、入って」
沈翊「ありがとう」
警察の人間だって身分は明かしてるけど、女性の部屋に一人で訪れちゃうってなかなかよね。
沈翊「最初に、美術教室で会った時、壁に絵が飾られてあった。この通りを描いた絵もあった。最も印象的だったのは、蘭が咲き乱れているこのバルコニー。あれ、君が描いたんだよね?」
確かに、部屋の中にある鉢植えは、蘭の花みたいです。
蘭・・兰花
字幕も兰花になってるけど、窓辺の花は、蘭と言われればそんな気もするし、そうじゃないような気もします。
ちなみに、Googleの画像検索かけたら、ブーゲンビリアって出るんだけど、どうなの?(笑)
冬を迎え500種のブーゲンビリアが満開に 福建省厦門--人民網日本語版--人民日報
市の花らしいけど、どうなの?(笑)
藍心「どうやってわかったの?」
沈翊「君の左手の小指の外側には、小さなタコが出来てる。壁一面に飾られていた絵の中で、左上から右下にかけて流れるようなタッチで描かれていたのは、あの絵だけだった。そんなふうに描くのは、左利きの人だけだ」
くすっと笑ってしまう藍心。
わかってみれば、なんだ、そんなこと・・・ではあっても、普通はそんなふうにはいかないものです。
ましてや、結び付けたのは、たった一枚の絵だけだからね。
藍心「本当によく観察してるのね」
感心したような藍心。
逆を言えば、まるで、「それくらいのことはわかってしまうものなんだよ」と沈翊がそれを教えにきたかのよう・・・。
沈翊「ここに一人で住んでるの?」
ちらりと、床のほうに視線を向ける藍心。
藍心「あの子とね・・・」
白猫ちゃんが見上げてました。
可愛い同居人の姿に、思わず笑顔になる沈翊。
藍心「どうぞ、座って。お水をもってくるわ」
沈翊「ありがとう」
ふと、壁面を見る沈翊。
顔のない女性。
沈翊「この線画は実にユニークだね」
髪は絵で描いているのではなく、実際に絵の上に打った鋲に、黒い細い糸をたらして、髪に見立てている。
藍心「風が吹くと、髪がなびくの。まるで・・・」
沈翊「まるで、彼女が生きてるかのように・・・」
今日の沈翊は、人の言葉を途中でかっさらっていきます。(苦笑)
それもわかるのね、と微笑む藍心。
藍心「普通のひとは大抵、これを聞くと怖がるの」
沈翊「画家ってのは変わったことを思いつくものなんだ。別に怖がることなんてなにもないよ。」
微笑みながら、絵を見上げる沈翊。
沈翊(それより)どうして、絵を完成させないの?」
藍心「まだ、彼女の顔をどう描こうか決められないの」
頷く沈翊。
どんなに思い出そうとしても、(ある女性の)顔の絵が描けない沈翊に、この顔のない絵をぶつけてくるという大胆な展開。
藍心「さぁ、座って。なぜ、私に会いに来たの?」
ソファに腰掛ける沈翊。
沈翊「ところで、君の学生時代の美術専攻の生徒たちは、寄贈された頭蓋骨の静物画を描いたのかな?」
藍心「そうね、でも、私達がスケッチしたのが彼女のものだったなんて、思ってもみなかった・・」
沈翊・・ちょっと違和感を感じた表情したよね。
沈翊「それなら、皆さんが描いた骸骨の絵はまだ残っているの?」
少し考える藍心。
藍心「まだ、学校にあるはずだけど・・・」
沈翊「今から、学校に一緒に行ってもらえたりするかな?」
快諾する藍心。
藍心「ええ、いいわ、行きましょう」
~北江第七高校~
校舎内を歩く二人。
藍心「うちの学校の美術専攻コースの学生は、結構優秀なの。最近では、八大美院に200名以上も入学してるの」
※八大美院・・中国における博士号の授与権限をもつ八つの美術学院(美大)
頷きながら歩いている沈翊。
沈翊も、美大とか院とか、行ったのかな?
そういうの、出てきたっけ? ← 記憶が・・・(笑)
孤高の我流天才っていうのも合ってる気がするけど、あとから師匠も登場するし、警察学校の美術教師になるには、それなりに学校を出てないと無理だろうし、沈翊の美術論はちゃんと裏打ちがあるもんね。
藍心「もしかして、頭蓋骨がいつ交換されたのか、特定するために、デッサンをつかおうとしているの?」
鋭い藍心。
頷く沈翊。
沈翊「八大美院に入れる能力のある生徒なら、頭蓋骨の詳細な特徴を描いているはずだからね。唯一の懸念は、それらの絵がまだここにあるかどうかだよ」
~美術倉庫~
藍心「美術室には、生徒の課題作品の一部を記念に保存するという習慣があるの」
ラックに並べられた箱を見て回る藍心と沈翊。
藍心「あったわ、たぶんこの箱ね、生徒の課題よ」
箱を開け、沈翊に作品を渡していく藍心。
該当の頭蓋骨の絵をピックアップしていく二人。
うわ、想像以上にあった。
一面に広げられたデッサン画のうちの一枚を手に取る沈翊。。
沈翊「線の動きから見て、これ、君が描いたものだよね?」
こんなたくさんの絵の中から、見つけ出しちゃうなんて・・と思ったけど、音楽家だって、特徴さえつかめれば、誰が演奏してるか当てられるもんね。
藍心「授業中、どうしても絵が描きたくなってしまって・・それで、生徒たちがスケッチしてる合間に、私も一緒になって描いたの。 ・・・・で、いつ骸骨が交換されたのかわかったのなら、教えてくれる?」
小さく頷いた沈翊が、一枚の絵を指さす。
沈翊「ここだよ」
並べ立てた一画の絵を示す沈翊。
藍心「眼窩が大きく、前頭骨が広い、そして、下顎骨が細い。 時期的に見て、2017年の10月前後ってところかしら」
なにげに、藍心もすごいよね。
沈翊「君がスケッチした人は、寄贈されたものではなかった。任暁玄の頭蓋骨はすでに交換されていたんだ」
日付は、2017、10月15日って記されていた・・・
藍心の描いた絵は、ちょっと生々しいくらい、精巧に書かれた頭蓋骨のスケッチでした。
~北江分局 刑警隊~
学校から持ち帰ってきた頭蓋骨のスケッチを貼りだす沈翊。
フォン「なんで、こんなにたくさんの頭蓋骨をスケッチしたんだ?」
沈翊「これらは、全て、任暁玄の頭蓋骨をスケッチした作品だ」
フォン「で?」
で? じゃないでしょ!(呆)
沈翊「これらのスケッチが完成した時期から、任暁玄の頭蓋骨が交換されたのが、2017年10月前後だってことが推測できるんだ」
ちゃんと、交換された時期を突き止めてきましたよ。
それを聞きながら、「任暁玄が失踪したのは2011年だ。その6年後に、頭蓋骨が交換された。だったら、この人物は学校関係者ってことか?」と、聞きただす杜城。
小さく頷く沈翊。
沈翊「既に、瞿(藍心)先生に訊ねたところでは、美術教師と美術専攻の生徒は、自由に美術室に出入りできるそうだ。つまり、頭蓋骨を交換できる人間は、その当時、在籍していた人間の誰かっていうことになる」
解説する沈翊。
その時、ハンが入ってきて、「城隊・・・任暁玄の母親が見えました」と告げる。
~面談室~
杜城、沈翊、そして、ハンちゃんが同席します。
母親「あの日、刑事さんたちが帰られたあと、(家の中の)いろんなところを探し回ったんです。これを見てください」
バッグの中から、ノートのようなものを取り出した母親。
母親「あの子、ブックカバーをしていたので、ずっと今まで教科書だと思ってたんです。でも、日記だったなんて、思いもしませんでした」
ページをめくる杜城。
母親、「学校で、いじめられていたことを、日記にたくさん書き残してました。それから、どうも、一人の男の子のことが気になっていたみたいなんです」
その時、学校の「文化の壁」の中で、後ろ向きの男子を描いたと思われる机の天板があったことを思い出した沈翊。
藍心<これは、自分たちが使ってる机の天板なんです。美術コースの生徒は、こうやって、机に絵を描いたり、掘ったりするのが好きなんです>
なるほど、同じ構図の男子の絵が日記に描かれてたんだ!
鉛筆画なので、白とびしちゃってますね。m(__)m
~刑警隊~
早速、日記の分析が開始されます。
フォン 「全部で、224日分、高等中学(高校)以降のものは、約60000万時にもわたる89日分です」
杜城「この日記は、突破口になる。関連のあった人物や重要な事項の情報が、詳細に書かれている。例えば、長期間、いじめを受けていた」
イェン予審官「いや~、城隊・・、この記述を見ると、この子は以前に性的虐待も受けたことがあるように思えないか?」
杜城「そうなってくると、任暁玄の死は、彼女をイジメたり、虐待をした人物が関係しているのかもしれない。これは捜査にとっても重要な方向性を示してる。それ以外に、日記の中で、好きな男子のことも書き記しているが、これもまた、重要な手がかりの一つだ。」
予審官「なぁ、ここ、聞いてくれよ、“もし、私が彼のまつ毛の一部になれたら、それも悪くなさそう。” まったく、意味を成してないようなことを書いてる。この子の感覚は、あまりにも突拍子もない」
予審官って、少年犯罪とかそういう取り調べはしないのかな?
自分でも、思春期の子は、とかく繊細なものだって言ってたじゃん。
フォン「イェンさん、我々のような若い世代の人間でさえ、乙女心って奴は理解できないんですよ。ましてや、イェンさんのような老人世代の人にはどうなんでしょうねぇ。」
予審官「ああ、そうだよ、自分が老人なのはわかってるよ」
杜城「(フォンに)女性警察官たちにこれを読ませて、解読を手伝ってくれるよう、頼みに行ってこい」
~第七高校~
沈翊が、捜査会議にいないなぁ・・と思っていたら、彼、第七高校に来てました。
気になったら、すぐ行動!
“文化の壁”に掛けられた机の天板の中から、該当のものをみつけ、日記に描かれていた後ろ姿の生徒の絵と比較する沈翊。
この天板の絵は、任暁玄が描いたもので間違いないですね。
すでに、指で辿る手つきが、体つきのバランスを見てるようで怖い。
~北江分局 刑警隊~
女性警察官って・・普通に、ハンちゃんでした(笑)
ハン「私が、この日記をざっと読んだところ、いくつかのキーワードに気づきました」
ハンが話している途中で、小声で隣のフォンに「ホ・ロンユエはどうした?」と訊ねる杜城。
小声で答えるフォン。
フォン「月姐は、日記なんて書いたことないそうです。知ってるのは、解剖報告書の書き方くらいだって言ってました」
さすが、ロンユエ。
私、結構、外見もだけど、サバサバした中身も気に入ってます。沈翔のことがなければ、ちょっと杜城とお似合いかもって思ってた。
杜城「・・・・・」
なんも言えねぇ(笑)
ハン「それから、重要な発見もありました。2011年6月23日のところで日記が途切れています。つまり、これは、彼の手に握られた筆になれたらどんなにいいだろうがこの日付以降に殺されたことを意味しています」
フォン「おい、そんなことは俺たちにだってわかるんだよ。俺たちには、理解できないことを教えてくれよ。お前が見つけたキーワードのことを話してくれ」
ハン「“太陽と雨の代わりになって、あなたのイケメンな鼻先にキスできたらいいのに・・” ここでのキーワードは“イケメン”です。4月21日の日記まで読むと、“太陽のような笑顔”がキーワードで、5月3日は“美しいまつ毛”、5月22日では、“高い鼻筋” 二日後には、“彼の手に握られた筆になれたらどんなにいいだろう”と書いてます。これらの説明からわかるとおり、任暁玄はいじめと性的虐待のせいで、非常に不安定な状態にあったと思われます。それによって、彼女は、この男子に対して、特別な感情を持ったんでしょう」
ハンちゃん・・・チェックしたものを読み上げてるけど、随分、漠然としてるねぇ。
フォン「俺には、任暁玄が書いた男子が実在してるように思えないんですよね」
あら・・いい線つくじゃん・・と思ったけど、おそらく、フォンが言いたいのは、こんな男がいてたまるかよ、の意味だよね(笑)
杜城「これらの記述はあまりにも抽象的過ぎる。これだけを基に、この男子を探すのは難しい。」
予審官「ここに書かれている顔情報を全部入れ込んだら、似顔絵を描くことは可能だってことか?」
あ~~っ💡と、感心したようなハンちゃん。
フォンもサムズアップして、いいこと言った!ってサインしてます。
予審官、ちょっと得意げ。
杜城は・・・無言です。(笑)
・・・ということで、皆の頭の中に思い浮かんだのは、同一人物でしょう。
ここで切ります。
★『猟罪図鑑』Ep.04-1 雑感★
白骨遺体が発見されただけではここまでたどり着けていたかどうか。
たどりつけていたとしても、かなり時間を要したことでしょう。
やはり、沈翊が骸骨から任暁玄の顔を書き起こしたことで、目に見えて、動き始めた任暁玄の事件。
ただ、乙女の日記の読解加減の薄さに・・・思わず笑ってしまったよ。
みんな、ティーンエージャーを経てきてるんじゃないの?
青春は、誰にとっても、ひたすら恥ずかしいものなのよ!(苦笑)
その象徴の一つが日記でしょ。
ひたすら恥ずかしいからこそ、それは秘密であり、時に、自分でも直視できずに、嘘をつきたくなることもある。
その日、あったことをそのまま記す、単なる日々の記録じゃないわけよ。
そして、なにより、他人に読まれることを嫌う。
ほぼ迷宮入りだったかもしれない事件死だし、これしか手がかりがないわけだから仕方がないとは言え、任暁玄にちょっと同情してる自分がいます。
少なくとも、読み解く力のない人たちに、よってたかって読まれて、あれこれ言われたくはないかな。