本作品は、主人公が検視官という職業柄、事件現場や解剖シーンが登場することもある『スイート💘クライムサスペンス』です。
苦手な方は、ご注意ください。
なお、本サイトは、異性愛だろうと同性愛だろうと「どーんとこい!」でして、ある一部の性的指向を称賛するものではありませんが(笑)、若干、作品選定において、バランスは欠いております。
誰かにとっては不適切なテーマ、扇情的な言葉や画像を含むかもしれません。ごめんなさいです🙏💦💦
(できるだけ配慮は致しますが、語彙力のなさをカバーするために、そのまま、画面キャプチャーを載せる場合もあります。)
いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。
4分割しています。
前半未読のかたは、こちらからどうぞ
『Manner of death』
พฤติการณ์ที่ตาย
【Ep.07】 (2/4)
~Tanの車中~
どこにお出かけ?
あ、そうか、料理、失敗しちゃったから、食べにいくことになったのね。
助手席で、考え事をしているBunのほうを気にするTan。
Tan「何、考えてるんですか?」
へ?と隣を見るBun。
Bun「気づいたか?」
Tan「(これで)気づかなかったから、おかしいでしょう。かなり考え込んでましたよ」
Bun「Namのことだよ。Patみたいになりそうで、心配なんだ。」
Tan「それについては、今、考えすぎても、意味がありません。」
Tanのこの穏やかなトーンで話されると、冷静なコメントであっても、本当に、Bunを思いやってるように聞こえるよね。
Bun「それはわかってるけど、どうしようもないんだ。警察が、この件の背後を知られたくないと思っているのかは、よくわからない。さもなくば、Janeを殺した連中が、Namを捕まえたのか・・・。今日、その底辺にあることを主張すべきだったのに・・・。おそらく、真実にほとんど近づいてるはずなんだ。」
Tan「とにかく、私たちには、重要な手がかりがあります」
Bun「・・・・・?」
Tan「Patのノートパソコンです。そして、それがどこにあるかもわかってます。。。」
Bun「それがどうしたんだ? まさか、警察署に侵入でもするつもりか?」
Tan「いい考えがあるんです」 ← この段階で、これを言えるってことは、あとで起こることの、最初から全部、Tanがセッティングしたってことになるけどいいのかな?
その時・・・Tanの携帯に着信があり、“兄貴”と表示されたのを見て、すぐさま、電源を落とすTan。
しっかり、その様子を見ているBun。
その場で、追及しないものの、本心は、Tanの不審な振る舞いが気になって仕方がない。
Tan「なにか食べたいものはありますか?」
ここで、見事に、話を変えられる。。。
Bun「なんでもいいよ。ただ、気分転換したかっただけだから・・・」
Tan「じゃ、僕が選びますね」
微妙な空気・・・。
~“The Mist”~
結局、Mistだった。。。(苦笑)
Tan「さ、食べましょう。奢りますよ」
Bun「君は、たいした共同経営者だな」
Tan「共同経営者だって、支払いはしなければならないんですよ・・・」
Bun「なんで、こんなにたくさん、注文したんだよ?」
Tan「このPubの支配人として、料理の味は重要だからですよ。だから、どの料理も旨いんです。何を注文すればいいかわからなくて、それで、ちょっと多めに注文しました。」
改めて、テーブルの上に並んだ料理を見回すBun。
Bun「オムレツは見当たらないようだな」
Tan「僕は、あなたが僕のために作ってくれるのを待ってるんですよ」
この人の、口説き文句も様になってきました。。。(笑)
Bun「(俺の作るオムレツの)中毒になったんじゃないのか?」
はいはい、ごちそうさまです。。。
・・・って、この人たちはこれから食べ始めるところだった(笑)
でも、やっぱり、気になったことをそのままには出来ない性格のBun。
Bun「あ、そうだ・・・車の中で、電話してきたのは、君の兄さんだったのか?」
さっと、顔に緊張が走るTan。
Tan「異母兄です」
Bun「なんで、電話に出なかったんだ?」
Tan「どうせ、なにかの面倒ごとにきまってますから。(電話を無視したとしても)どうか理解してください」
苦笑するBun。
Bun「もちろん、わかってるよ。・・・よし、ビールで乾杯でもしようか? その、大切じゃない家族に・・・・」
Tan「不幸な兄貴に・・・」
表面的には、微笑みながら乾杯する、カナシイ二人。
ちょうど、店の片隅では、一人の酔った客が、女性客に声をかけている。
男「はい、かわいこちゃん。奇遇だね。どうしてた?乾杯しようよ」
嫌がった女性客たちが黙って席をたってしまう。
Bunの席まで、なにか言い争っている声が聞こえてくる。
Tat「あんた、何してる?」
男性客から、グラスを取り上げるTat。
Bunの視線に気づいたTanが後ろを振り返るTan。
Bun「なぁ、彼(Tat)は一日中、どこでもトラブルを起こしてるのか?」
Tan「ああ・・・Tatは働いているんですよ。」
笑いながら答えるTan。
Bun「・・・・働いてる?」
Tan「そうです。客が飲みすぎたり、トラブルを起こしたりすると、Tatが出向いて、解決するんです」
Bun「あ~、だったら、Tatは、君のために働いてるのか?」
Tan「それは違いますよ。Tatは、Porさんに仕えてるんです」
それを聞いて、ちょっと不思議そうに、考え込むBun。
Sorawitからは、Porの配下の、Damとかいう男に仕えてるって聞いていたからね。
ああ、この時のTanの顔が・・・今はもう、それ以上、考えるのはやめてくれ、まだ、気づかないでいてほしい、と願っているような気がしてなりません。
でも、Bunは、がっつり、なにか考えてますよ。
Bunは、たしかに、ドラマ的には、自分や周囲の人のため、正義感に突き動かされるように、多少、意地先行で行動しちゃうところも見せるキャラですが、もともとは、頭いいですし・・・、飲み込みも早いですし・・・一応、行動するときは先を読もうとしますし、人の気持ちを大切に考えようとするし、いろんなポテンシャルは低くないんです。。。
Bun「すっかり忘れてたよ。君がPorのために働いているというなら、Damのことだって当然知ってるだろ」
Tan「前に、その名前は聞いたことがあります。」
Bun「ってことは・・・俺の代わりに、調べてもらえる?」
Tan「・・・・・・・それは・・・」
顔色わるいですよ、Tanさん。
Bun「おそらく、Damが、この事件のすべての背後にいる殺人者だと思うんだ。Viangpha Morkはとても小さな町だ。権力者の数だって、たかが知れてるだろ?」
もう、どうやって、切り抜けようか、必死に考えてるTan。
Tan「・・・・・たしかに。あとで、あなたの情報集めのお手伝いをしましょう」
にっこり微笑むBun。
Bun「・・・ありがとう」
きっと、これも、Tanの出方を見たいのね。。。
そして、緊張を隠すように、グラスの酒を飲み干すTan。
ああ、この二人が、こうして、いろんなものを抱え合ってるのが、辛い。。。
~Tanの家~
翌朝よね?
おっお~~~~~!
上半身裸で、着替え真っ最中のTanです。
何度見ても、この身体は、見飽きるってことはないわね。
Tanが、シャツを羽織っているところに、やってくるBun。
そして、この豪快にバサッって羽織る感じもよきよき
Bun「遅れるぞ、Tan・・・・」
・・・・の間に、一瞬、息を飲みました。。。
Tan「ちょっとだけ待ってください。もうほとんど支度、終わってます」
時計を見ながら、そのまま、自分を待っているBunに、話しかけるTan。
Tan「なにか食べましたか?」
Bun「まだだよ、君を待ってたんじゃないか」
この背中を見たら、そう語ってました!
引き出しから、時計を取り出し、腕にはめるTan。
もちろん、この仕草も大好物です。。。
ええ、ええ、手フェチの私が、これを無視できるわけありません。
でも、今、重要なのは、その時計そのものです。
Bunもその時計に、注目する。
思わず、近寄ってしまう。
Bun「その時計って・・・」
Tan「どうかしましたか?」
~回想~
市場で、Puedと再会した時のこと。
Bun:この時計に見覚えがあってさ。前にどこかで見たかもしれない・・・
Pued:まさか! これ、限定品なんだぞ。親父が俺のために買ったもんじゃなければ、はめようとは思わなかったけどな
Puedとの会話を、思い出したBun。
Bun「・・・かっこいいな。」
Tan「もちろん、限定品ですから。さぁ、行きましょう」
ちょっと得意げなTan。
どんなに完璧を期しても、こういう意識しないところから、綻びは発生するのね。
おかしい、おかしい、おかしい!
***************
~学校のグラウンド~
・・・じゃなくて、オープンスペースに座って、誰かを待っているようなBun。
やってきたのは・・・Sorawitでした。
友達と別れたSorawitに、手を振って、ここだよ、と知らせるBun。
Sorn「先生!」
Bun「実は・・・君に聞きたいことがあるんだ。・・・君とTatがとっても仲がいいように見えたんだけど・・・」
Sorn「実際のところは、それほどでもないです。」
ふーん
Bun「じゃぁ、Tatについて、なにか知ってることはある?」
Sorn「先輩について知ってる事? それってどういう意味ですか、先生?」
Bun「例えば・・・どこに住んでるとか?暇なときは何をしてるか、とか」
Sorn「ああ・・・。僕の知る限り、先輩はPorさんとDamさんの仕事をしてます。Viangpha Mork市場の裏手に住んでて・・・、夜は大抵、パブのMistで働いてます。昼は、午後の2時くらいまで、ほとんど寝てますよ」
思わず、笑ってしまうBun。
Bun「それで、(それだけ知ってるのに)君は、彼のことをよく知らないって言うのかい?」
Sorn「まぁ・・・ちょっとは知ってるかもです」
・・・って、こっちは無自覚なのね。
ここに、TanとTatがいたら、腰砕けになりそうです。
ああ、そうでした。
この「天然ヒロイン連合」の2人は、同じ匂いがするんでした。
Bun「君は、前に、Damって人はとても危険な人間だって言ってたよね?Tatは、彼のために働いてるって。それなのに、どうして、彼と友達になろうとしたの?」
Sorn「それは・・・僕の誤解だったかもしれません。Damさんについては、ほとんど知らないんです。でも、Tat先輩は、悪い人じゃありません。・・・先生、なにかあったんですか?」
さすがのSorawitでも、Bunの質問の意図に、なにか感じるところありです。
Bun「いや・・・ただ、Tatについては、少し疑ってることがあるんだ」
Sorn「疑いってなんですか? 僕から、先輩に聞いたほうがいいですか?」
Bun「いや、いいんだ。でも、十分気を付けるんだよ、Sorawit」
Sorn「気を付ける?」
Bun「彼は、人としては、あまりよくないのかもしれないような気がするんだ」
Sorn「先生、たしかですか?」
Bun「君は、彼から離れたほうがいいかもしれない」
そんなこと言われても、Sornだって、困るよね。
Bunの頭の中には、家で襲撃してきた相手がTatだって、ほぼ確信に変わってるんだろうけど。
*************
~Viangpha Mork署 Mのオフィス~
M「なにか、他に見つけたか? Gun」
Gun「全部、チェックしおわりました、捜査官」
ん? 本当に?
Pat記者は、SDカードにあったファイルをコピーしたりしてなかったのかな?
まぁ確かに、この内容だと、PCには残せないかもね。
Gun「一般的なニュースと原稿をいくつか見つけただけですね」
あ~、片っ端から疑う訳じゃないけど、疲れる~~~(苦笑)
Patを撃った、あの覆面男の目と、比べてみる?
Gunの言葉に、頷くM。
Gun「Pat記者の通信記録からは、なにかわかりましたか? 捜査官」
M「今までのところ、おかしなことはなさそうだ」
着信と発信を、それぞれ、チェックしていくM。
電話番号や回数まで、手書きしちゃうところが、アナログすぎて大好き(笑)
っていうか、携帯も解析に回したりしないことが判明しました。
ふと、その中の番号に目を止めるM。
M「どうやら、おかしなところを見つけたようだ・・・」
ちらりと、Mを見るGun。
不審な電話番号にかけてみると、相手は、 Rungtiva。 ← Rung姉ちゃんです。
呼び出し音がなり、携帯を耳にあてながら、出るのを待っているM。
****************
~木立の中の道路~
黒いアル〇ァードが走ってくる。
Chiang Mai SS 9 と記されたナンバープレートが大写しになりました。
このナンバープレートについては、いままでも、なにかにつけて、はっきり映してました。
これ、意図的ってことよね?
(交通違反の)ネズミ捕りみたいに、道路脇の木立の中に隠れてるバイクって、なかなか斬新ですね。
黒いバンを目撃した、Tatの仲間が、すぐさま、連絡を入れる。
Tat「どうした?」
少年「Tatさんが見つけ出せって言ってた車を見つけました」
Tat「OK、OK すぐにそこに行くよ」
あとを追いかけたTat。
黒いバンは、Rung姉ちゃんの経営するスパ(Viang Maya?)の前に停まってます。
※ 正面の車寄せ側から映してるアングルは初めてなんだけど、たぶん、そうだと思う。
少し離れたところに、バイクを止めると、様子をうかがうTat。
その時、後ろから、「おい、お前!」と誰かに肩を掴まれる。
振り返ると、黒いバンの運転手です。
運転手「お前、しばらく、俺のあとをつけてただろう?どういうつもり?」
Tat「何言ってるんだ?俺は、あんたなんか、つけてない」
運転手「嘘をつくな!」
Tat「嘘なんかついてない。あんたが、信じないだけじゃないか!どうしたいんだよ?」
運転手「口のきき方に気をつけろ」
Tatの肩を押す運転手。
議員「おい、落ち着きなさい。子供相手に何をしているんだ!」
後ろから表れた議員に、一礼すると、その場から離れる運転手。
Tat「Sonchai議員でしたか・・・」
議員「そうだ、私だが・・・。」
Tat「助けてくださって、ありがとうございました。あの人、俺を本気で懲らしめようとしてました」
議員「それで、なぜ、君は、そんなに私の車のあとをつけて来たのかね?」
ちゃんと、運転中から車の中で、チェックされてたってことね。
まずい・・・と、言い訳を考えるTat。
Tat「議員の車を追っていたのではありません。その・・・ただ、ここに来ようとしていただけで、たぶん、たまたま、同じ道を通っていただけだと思います」
議員「だったら、一緒に中に入ろうか・・・」
こんな若い子が一人でくるような場所じゃないはずだけど、致し方ありません。
仕方なく、議員について、建物に入ることになってしまったTat。
その時、少し離れた通路を歩くMの姿を見かける。
~Rungのオフィス~
やっぱり、Rungの経営するスパ、Viang Mayaで合ってました。
Mが会いに来たのは、Rung姉ちゃんでした。
封筒を渡すM。
M「我々は、Pat記者の預金口座情報を確認しました。彼が死ぬ前に注目したところ、10万バーツが、あなたの口座から彼の口座に振り込まれていました。」
Rung「そうです。このお金は、わたくしが、彼に送ったものです」
M「なんのためですか?」
Rung「Pat記者は、Janeの事件に関する重要な証拠をもっていると、わたくしに言ったんです。お金を払えば、その証拠を送ると・・・。」
M「どんな証拠ですか?」
Rung「わたくしにもわかりません。彼は送って来ませんでした。Patがわたくしに証拠を送ろうとしたことを知った殺人者が、彼を殺したようです」
姉ちゃんの言葉も、言葉通りに受け取ってはいけない気がする。
M「Pat記者の死は、Janeさん殺害に関係があると思われますか?」
Rung「そう思っています。でも、なぜ、Janeの事件がこんなに多くのことを巻き込んでしまうのか、理解できません。なんとかして、捜査を続けてください。」
Mに頭を下げるRung。
M「はい・・・Patが、Janeさんの事件のどんな証拠を持っていたのか、わかり次第、直ちに、あなたにお知らせします」
Rung「ありがとうございます。なにか、わたくしにできることがあれば、おっしゃってくださいね。」
M「わかりました」
まさか、M氏、年上の色香に弱いのかしら。。。
微笑みでおさえているけど、若干、鼻の下が伸びているように、見えなくもない・・・(笑)
この恵まれた容姿、BLアクターとして、花開いてほしいけど、ご本人的に、どうなのかしら?
★【Ep 07】2/4 雑感★
日々、強まるTanとの関係において、愛と信頼がなかなか、合致してくれないBunのジレンマが、切ないです。
特に、Bunは、気づいたら、この秘密だらけの男へ恋が引き返せないところまで来ちゃってたんだもんね。
本当は、踏み込むのが怖いけど、一応、気になったことは訊ねて、Tanの答えを聞いて、安心したい、でも、そこにまた、新たな疑惑と疑念が生じて・・・の繰り返しです。
悲惨な事件がなければ、こんなに近づくことすらなかったかもしれない二人だけど、それでも、二人が思い描く「幸せ」は、限りなく近いところにある。。。
前話のエンディングで見せたあの庭は、二人の「幸せの象徴」であってほしいのに。。。
Bunに危害が及ばないように、必死に手を打っているTanからしてみれば、このお姫様、思ってもいない方角から、疑いの眼を向けてくるんだよね。
平静さを装いながら、ちらりと見せる、苦渋の表情がたまりません。
ホント、誰もかれも、怪しさを持続してくれて・・・なかなかこれっていう決め手がないです。
Bunの「真相に近づいている」という自信は、一体、どこから?(笑)