ラストのPeteの圧し掛かりと微笑みが、次は勘弁しませんよ、という風に見えてしまって仕方がない。

 

無茶苦茶、ネタバレしまくってます。OKの方のみ、おすすみください。お願い
 

4分割しています。

前半未読のかたは、こちらからどうぞ

【Ep.08】 (1/4)

【Ep.08】 (3/4)

 

『Love by chance』 

【Ep.08】 (4/4)

 

~学食~

いつもの、青空学食です。

そして、いつもの席に、PondとAeが座ってると、何を食べようか、と、各ブースに掲げられたメニューを見上げながら、近づいてきたCan。

Can「エビのパッタイ?・・・・あ、Ae!おい、Aeじゃないか!なぁ、Ae、一緒に夕食食べに行こうよ。P'Noがおごってくれるって。こんなこと、滅多にないんだぞ。どうしちゃったのか、まったくわかんないけど。とにかく、新入生全員の食事をおごるって言うんだ。P'Noは、大抵、俺たちに金を払ったりするつもりなんかないっていうのにさ」

Pond「おい、Can・・・お前、話してる間、どうやって息してんだ?聞いてるだけで、苦しくなるよ」

この程度のマシンガントークは、マシンガントークには入りません(笑)

Can「俺、しゃべりたい、しゃべりたい・・」

駄々をこねるCan。

Ae「今日は忙しいんだ、悪いな」

Can「そんなぁ~、ねえ、一緒に行こうよ。P'Noの奢りだよ!」

AeにしなだれかかるCan。

Pond「だれであろうと、こいつの気持ちを変えられないよ。だって・・・今夜は、(こいつらの)“初夜”なんだからな」

ちらっと、Pondを見るAe.

ふつうは、これ、お前が言い出したんだから、お前が収拾しろっていう視線だよね。(笑)

Can「なんの“初夜”?」

Pond「おっ・・・それを話すには、時間が足りなすぎるな・・・。つまり・・・新しい部屋での“初夜”ってことさ。こいつの友達が新居に引っ越したんだ。」

Ae「うるさいぞ、馬鹿ポン! 俺、もう行くぞ」

さっさと、席を立つAe。

 

Can「新居? 友達? お前の言ってるのって、Peteのこと?」

Pond「お前も、Peteのこと知ってるのか?」

Can「うん。前に会ったことがあるよ。イケメンだったな。それに、性格もよさそうだし、親しみやすい感じだった。でも残念なことに、彼には、くそみたいな友人がいるんだ!」

あまりの勢いに、Pondの頬に、つばが飛んできた(笑)

Pond「(小声で)なんで、俺がこんなめに・・」

全然、気づかないCan。

Can「お前、Peteの友達のこと、知ってるか? 別のICの奴。くそ野郎なんだよ。わかるか? そいつは、俺を侮辱しただけでなく、AeやPeteのことも侮辱したんだ。あんなの、友達っていえるか?まじでうざい野郎なんだよ。残念だったなぁ。俺、あいつの顔、一発しか殴ってない。3~4発ぶんなぐってやればよかった。それに、いっつも、傲慢な顔して、人のことを見下すんだ。まじで、くだらない性格してて、ほんと、最低のくそ野郎だ!あいつは・・・むかつく最低野郎だ!!」

一気に言い終えたCan。合格

 

 

Pond「なんで、お前がその男じゃなく、俺に向かって言ってるような気がするんだろうな・・・」

身に覚えがありすぎるからじゃないですか?(笑)

 

~大学内 通路~

誰かと電話をしながら、校舎を出て来たTin。

Tin「そんなことのために、利用しないでください!あんたは、母親がなすべきことを何一つしてくれたことがない・・・そして、その上、そんなバカげた夕食会なんかに出席させるなんて、時間の無駄だ」

 

吐き捨てるように、文句をいうTinの姿を、少し離れたところで、目撃するCan。

Can「なんて日だよ。せっかくいい気分だったのに、あいつに会うなんて・・・」

 

Tin「もし、あなたがお気に入りの息子を自慢したいのであれば、どうぞご自由に。でも、僕にとっては、見るだけで胸糞がわるくなるだけで我慢なりません」

 

言い終わると、電話を切るTin。

 

ちょうど、Tinの行く手に立ちはだかるような形になったCan。

Can「おい!自分の母親に、なんてことを言うんだ?恐ろしい息子だな。」

Tin「・・・・・・」

無視して、通り過ぎようとするTinの腕をつかむCan。

Can「無視すんな!お前に話してるんだぞ」

Tin「人の問題に、鼻をつっこむな」

Can「ああ、そうだな。俺だって、お前のことなんかに、かかわりたくなんかない。愛されないヤツめ」

振り返るTin。

Tin「今、なんて言った?」

Can「俺は・・・お前のことを、ただ “愛されないヤツ”だって・・・(言ったんだ)」

Canの言葉を遮るように、胸倉をつかむTin。

突然、その手を手繰り寄せ、近づいてきたCanにキスする。

呆然としたままのCan。

Tin「お前、少しは黙ることも覚えたらどうだ?」

Canを突き飛ばすと、そのまま、しりもちをついたように、座り込むCan。

 

立ち去りがてら、「男とキスするのも悪くない」とつぶやくTin。

 

ちらりと、Canを見ると、そのまま、歩き始める。

 

叫びだしそうになる自分の口元を押さえつつ、む~む~言いながら、お尻と足で地団駄を踏むCan。

確かに、これは、“5歳児のよう”という比喩ではなく、完全に、5歳児の行動だものね。(笑)

 

~Peteの新居~

引っ越しの手伝いにやってきたAe。

車寄せの前で、女性が車のトランクから、荷物を降ろしているのに気づく。

Ae「あの・・・お手伝いしましょうか?」

重そうな荷物を見て、すぐさま、駆け寄るAe。

女性「まぁ・・・ありがとうございます」

スーツケースを降ろすAeにお礼を言う女性。

女性「自分で、降ろせると思ったんだけど・・・」

Ae「ほかに、僕がお手伝いしたほうがよさそうな重いものはありますか?」

女性「これだけよ。本当にありがとうございました。こちらにお住まいなの?」

Ae「いえ。友人の引っ越しの手伝いに来たんです」

女性「まぁ、それも同じね。私も、おぼっちゃまが新しいお部屋に移られるので、お手伝いにきたんですよ。お坊ちゃまにはとてもさせられないの。とても心配だわ。一人暮らしは初めてなので・・・」

Ae、そろそろ、気づいてもいいんじゃない?

これ、Peteの車でしょ?(笑)

しかも、この女性は、最初、エビのおかゆを作ってくれたPeteのおうちのお手伝いさんのジウさんです。

 

そこへ、Peteとママンが出てきました。

佇まいだけで、上品さを出せる親子です。

 

ママ「あら、ジウ・・・あなた、これ全部、一人で降ろしてしまったの?」

負担を心配するママ。

同時に、声をあげるPete。

Pete「Ae・・・」

ママに気づいたときの、Aeの顔面蒼白さ加減は尋常じゃなかったよね。

 

ママ「じゃ、この人が、あなたがいつも話してる“Ae”?」

Pete「ええ、そうです。お母さん」

お互いに、こんにちは、と挨拶するPeteママとAe。

ママ「ようやく、会えたわね」

微笑むママ。

 

~Peteの新居内 リビング~

あらかたの荷物は、運びいれた感じ。。

Ae「プリンターはどこに置けばいい?」

Pete「適当なところにおいてください、Ae」

ジウさん「これが最後の箱ですよ、おぼっちゃま」

Pete「ありがとうございます」

ジウさん「どういたしまして、それでは・・」

 

Ae「ああ、聞こうと思ってたんだけど、ここには、お前ひとりで引っ越してきたのか? それとも家ごとか? すごい荷物の量だな・・」

Pete「え?」

意外そうな表情のPete。

寮には、必要最小限なものしか置かないという、Aeのような庶民派とは違うのです。。。

 

Ae「荷ほどきしよう・・・」

Pete「はい・・・」

とは言うものの、なんとなく、ちらちらと、Aeの様子をうかがうようなそぶりを見せるPete。

Ae「どうかしたのか?」

Pete「Ae・・・と、母が会ったのを見て・・・なんだか、不思議な気分なんです。母は、僕たちのこと、気づいてると思います」

Ae「お母さんに会ってほしくなかったのか?」

Pete「いえ、そういうことじゃなくて・・・」

(自分だけじゃなく)Peteも緊張していたんだと気づいたAe。

Peteの頭をなでながら、自分の思っていることを話してきかせる。

Ae「なぁ、Pete、俺は年上の人と会っても、失礼な振る舞いはしたりしないし、ちゃんとした応対もするよ。まぁ、お前のお母さんが俺を気に入ってくれるかどうかはわからないけれど。でも・・・・」

そう言いつつ、Peteの手を握るAe。

不安な気持ちなのは、Pete一人じゃないと伝えながらも、自分の気持ちを言葉にするAe。

Ae「最善を尽くすって約束する」

これで、有言実行型だと、なおよろし。 ← 何様?!

 

Pete「はい・・ありがとうございます、Ae」

Peteの笑顔がいいよね。

 

はぁ~、心が洗われるというか、(眼球浄化カップルならぬ)血液浄化カップルって感じよね。

ちょっとした、わだかまりみたいな血栓や血瘤も、瞬時に消えていき、美しい血液が全身を循環するの。

 

Ae「そんな顔して、笑うなよ。荷物を片付けよう」

 

Ae「そうだ、Pete。これからは、お前ひとりで暮らすんだぞ。」

ちょうど、その時、リビングに入ってこようとして、Aeの話が聞こえて来たママ。

その場で、話を聞くことにする。

Ae「自分のことは全部自分でできるようにならないとな・・・。誰かが助けてくれるのを待つんじゃなく・・・。そうすれば、お前のお母さんだって、もうお前の心配をしなくてすむだろう」

微笑ましく思い、そっとその場を離れるママ。

素敵!

Peteのママとして、これ以外の有り様は考えがたいって感じがします。

 

Pete「もし、やり方がわからないときは、Aeが教えてくれますよね?」

立ち上がり、Peteのそばに近づくAe。

Ae「当然だろ。わかってるくせに・・・。でもその前に・・・お前の荷解きをしなきゃ」

血液浄化カップルって言ったばかりなのに~~~(笑)

清廉さとエロさって一見矛盾だけど、共存成立するんだね(笑)

 

Pete「はい・・・」

 

お互いをちらりちらりと気にしつつ・・・。

同じ引っ越し風景でも、WatTine@2getherの同棲引っ越しとは全然、趣が違うわ~(笑)

 

~カフェ~

お引越しは終わったのよね。。。

昼食?それとも、お茶?

・・・と思ったら、夕食だそうです。

いいなぁ。。。こんな優雅な引っ越し、経験したことない。。。

 

Peteママ「今日は、私たちを手伝ってくれて、どうもありがとう」

Ae「とんでもありません。お手伝いできて、嬉しかったです」

ママ「Peteに、とてもよいお友達ができたことは知っていたの。」

お互いの顔を、笑顔で見合わせるAeとPete。

ママ「いずれにしても、Peteのこと、よろしくお願いね。この子は、一人で暮らしたことがないの。この子に、部屋を与えようと決めた時も、結局、ここを倉庫のようにして、家に戻ってきてしまうんじゃないかって、それが心配で・・・」

Pete「お母さん・・・」

ママ「でも、Aeに会ってみて、ほっとしたわ。」

そう言ってもらえて、お互いに喜ぶ二人。

ママ「最近、この子、前より成熟してきたって思わない?この子は、いつまでたっても子供みたいだったの。ある時、エビのおかゆを作ったときなんかね、家じゅう、走り回って、はじめて、エビの殻をむけたって、見せにきたのよ。でも、知ってた? エビは、バラバラになって、こんな塊みたいだったの」

指で塊をつくって見せるママの話に笑ってしまうAe。

Pete「お母さん・・・お願いだから、もうからかうの、やめてよ」

Ae「俺が教えてやるよ。俺は、エビの殻向きにかけては専門家だからな」

それだけで、嬉しくて、Aeから目を離せないPete。

 

母親の前だろうと、瞬時に二人の世界を作っちゃう。。。

 

ママ「Ae・・・」

はっと、我に返り、ママのほうに向きなおるAe。

Ae「はい」

ママ「Peteのこと、まかせしてもいいかしら?」

いろんなことを含む言葉です。。。

 

真剣に、目を合わせるAeとPete。

Ae「僕が、面倒をみます」

きっぱりと宣言するAe。

ママ「あなたから、その言葉をきけて、とても嬉しいわ」

 

ママ公認!

 

~Peteの部屋~

戻って来た二人。

Ae「今夜はここに泊まるのか?」

ベッドに腰かけるPete。

Pete「部屋に慣れたいので・・・」

Ae「戸締りはしっかりするんだぞ、いいな? もうそろそろ帰るよ」

Pete「今夜、ここに泊まってくれないんですか?」

あら、Pete、積極的ね。

でも、Aeはこれを、心細さと取るのね(笑)

 

Ae「なんて顔するんだよ。それで、どうやって、ダメだなんて言えるんだ?」

男と女って、時に解釈が真逆な時があるから、面白い!

 

Ae「シャワー浴びていいか?なんだか、ベタついてる感じがする・・」

Pete「じゃ、タオルを出しますね」

 

さすが、タイ国男子、その場で、シャツを脱ぎ始めちゃいます。

Pete「パジャマ、使いますか?」

振り返ると、半裸のAe(笑)

(/ω\)キャー

 

ありがとう、とタオルを受け取るAe。

Ae「着るものはなんでもいいよ」

Pete「は・・はい」

バスルームに消えていくAe。

あからさまに、動揺してるPete。

別に、Aeの上半身の裸見るの、はじめてじゃないよね。。。

 

所在なさげに、ベッドに腰かけているPete。

バスルームから、出てきたAe。 

Ae「Pete、着るものはどこだ?」

もう、Aeの体に目が釘付けです。。。

しかも、視線は、B地区です。

 

Pete「あ~・・・あ~・・・Ae、自分で好きなの、選んでください!」

あまりの恥ずかしさに、バスルームに飛び込むPete。

 

Ae「あいつ、どうしたんだ? 結局、どれを着ればいいんだ?」

クローゼットを前に、困り果てるAe。

 

一方、バスルームに飛び込んだPete。

この時のPeteの唇のキュートピンクの発色が完璧すぎて、プルンプルンで、一体、この子は何者?

 

鏡にむかって、語り掛けちゃいます。

Pete「どうやったら、僕の心臓をこんなに苦しくさせることができるの?僕だって男なんだよ・・」

 

びび:ん?

 

「僕だって男なんだよ・・・」?

 

びび:ん???

・・・ってことは、もしかして、攻め希望なの? Peteって・・・。

驚愕の推察(笑)

でも、きっと無理ゲラゲラゲラゲラゲラゲラ

 

~すでに、夜~

わ~い、ベッドインだ。。。というか、ただの就寝って感じ?

これじゃ、普通のお泊り会です。

 

Ae「Pete、もう寝たか?」

Pete「・・・・・・」

布団をかぶって、微動だにしないPete。

身体を起こすAe。

Ae「そんなふうに顔まで被ってて、どうやって、息ができるんだよ」

恥ずかしくて、布団にしがみついてるPete。

Ae「あかり、消すぞ」

真っ暗になる室内。

 

Ae「お前が、バスルームから出て来た時、お前の身体は、エビみたいに真っ赤だったぞ。あまり、高い温度でシャワーを浴びるな。体によくない」

ようやく、振り返るPete。

Pete「今度から、気をつけます」

 

Peteがこちらを向いたので、慌てて、Peteのほうに身体をむけるAe.

Ae「Pete・・・。」

ちらりと、AeのほうにむけるPeteの表情は、完璧、小悪魔です。。。

 

Ae「正直に言うよ。夕食の時、エビの殻を剥く話をしたけど、あれは、お前を脱がせたいって意味だったんだ・・・」

うん、みんな、知ってた!(笑)

 

Peteの頬に、キスするAe。

じゃ、今からでもどうぞ。

Pete「Ae~~~~!」

ここで、いったん、恥じらいを見せるPete。

 

Ae「忘れてくれ・・・。もう寝よう。お休み・・・」

あら、戦意喪失後退?

・・・って、今夜が初夜じゃないことは、知ってるんですけど。。。(笑)

 

ほらね、小悪魔様は、バックハグで忍び寄りますよ(笑)

Pete「おやすみなさい、Ae・・・」


うっすら、口元を綻ばせるAe。

 

★【Ep 08】4/4 雑感★

AePeteは順当に進展してますね。

幸せのオーラに包まれて、あまりにも、ほわほわしてるので、つい、からかいたくなります。(笑)

まだまだ始まったばかりの二人ですからね。

でも、内容的には、Aeの身内と過ごしたり、Peteママへの理解を求める第一歩を踏み出したり、二人の関係の公化も同時に始まってるところも描かれてます。

 

それから、TinCan派の私としては、やはり、ここは、唇への接触第1回目について、注目せざるを得ないわけですが・・・(笑)

 最初、このシーンを見たときは、日本語訳じゃなく、英語字幕だったので、そこまで詳細に話が理解できてなくて、ほんと見たまんま、「なんでここでKiss?」とビックリした覚えがあります。

そう、私もCan同様、『愛されないガキ』という言葉がTinにとって、どれほど残酷な響きをもっていたのか、なんていう事情など、一切知らぬ状況でした。

 

「男とキスするのも悪くない」

本来、愛を信じないTinにとって、AePeteは理解不能な存在でしかなく、この言葉もそれを強く意識しての発言ですが、それでも、相手がCanだったからこそ、ただの痛烈な皮肉にならず、どこか、思惑を大きく外れ、前向きな方向に転じちゃった感があって、私は好きです。

 

★【Ep 09】1/4 に続く★