なんでか第3弾に着手してしまった「俺なりの○○サウンド」シリーズ(?)
今回のテーマはDREAM THEATERのJohn Petrucci
ただ、今回はかなりこじつけ的なものになっております
ペトルーシというより「複雑なメタルにマッチするモダンなサウンド」と思って読んでくださいませ
●ピックアップ
これまた今までと同様、ダンカン愛用者なのでダンカンPUから選びますよ
変なこだわりがないって人はディマジオのCrunch Labなり、Illuminaterなりを選んでください
・SH-5 Custom
米プログレメタルバンド・Protest The Heroのティム・ミラーも使用
レンジが広く、ややドンシャリのサウンド
・SH-16 '59/Custom Hybrid
米プログレメタルバンド・Between the Buried and Meのダスティー・ワーリングや
国産スピードメタルバンド・GALNERYUSのSYUも使用
SH-1とSH-5の合いの子的なピックアップ
SH-5に比べると超低音が弱いが、中域は豊かになっている印象
・Nazgul
ISAO(Spark7ほか)やLeda(Far East Dizain/ex-DELUHIほか)も使用
多弦ギターやドロップチューン向けに作られたモデル
歪んだ音での立ち上がりの早さや解像度は特筆モノ
・Pegasus
ジェントバンド・Animals As Leadersのトシン・アバシや、前述のダスティー・ワーリングも使用
プログレメタルをはじめとするモダンメタル向けに作られたモデル
Nazgulよりは柔らかく明るめな音だが、中域の密度は高い
こんなところでしょうか
解像度高めのモデルを選ぶことが重要になってくると思います
●歪み
以前はアンプとエフェクターで分けてた気がしますが今回はこういう形で
ペトルーシの歪みに関してはほぼアンプで作られていると思います
実際アンプ直で歪みを作ってる時期もあるし、セミナーなどではアンプ直で演奏しているのを見かけます
歪みエフェクターに関して一応触れると
DS-1はセッティング的にクリーンチャンネルでリードトーンに切り替える用途での使用と見られます
ブースターとして好んで使用しているのはTS系が多いですね
では、ここで本題
「如何にしてスタジオのアンプであの音を真似るか?」
まずアンプについて
ペトルーシが好んで使っているのはメサブギーのアンプです
レクチを使ってるのも見かけますが、主に使っているのはマーク系です
マーク系のグラフィックEQを気に入っているようで
750Hzを大きくカットした音をリズム用にしています(リードはミッドを少し上げる)
メサのアンプと(スタジオによく置かれている)マーシャルを比較したとき気になるのは
マーシャルは「ハイが耳に痛く」「ロー~ローミッドの密度が薄い」ということではないでしょうか
マーシャルであのリッチな音を出そうとするとエフェクターの使用が必須になるかと思います
では、続いてエフェクターについて
個人的に肝になるのではと思ったのは「クリーンミックス」できるODです
その界隈で最も有名な「ケンタウロス系」に関していえば
Peripheryのミーシャ・マンソーがKLONのKTRを
ポール・ギルバートはWay HugeのSAUCYを使っています
国内ではGALNERYUSのSYUがJ.RadのArcherを使っていたり
LedaがFATの412.Dを使っていたりします
それ以外のクリーンミクスチャーODの使用者を例示すると
トシン・アバシはWay HugeのPork Loinを使っていましたし
スティーヴ・ヴァイバンドのデイヴ・ウェイナーはMAXONのVOP9を使っています
国内ギタリストでいえば
藤岡幹大(BABYMETALほか)がT-REXのMOLLERを使っています
これらのエフェクターの共通項であり
モダンなメタルサウンドの肝と今回結論付けたのが「クリーンミックス」というわけです
ベースの歪みなどでは以前から使われていた手法ですが
クリーンをミックスすることで音が潰れたり、芯がなくなったりすることを防げるというもの
同じ理由で、ウリ・ジョン・ロートが歪み用とクリーン用、2台のアンプを使っています
クリーンブースターの使用という手も考えましたが
エッジや芯を残しつつ、スムースでローミッドが豊かな音にするにはODのほうが最適かと思いました
まとめるとマーシャルであのような音を出すには
芯を残せて(クリーンミックスで実現?)
スムースな歪みが出せて
(ペトルーシの好みに従うなら)TS系 というものが最適なのかなと思います
この条件に見合うエフェクターの一例を挙げるなら
MAXONのVOP9
Way HugeのPork Loin
T-REXのMOLLERやDIVA DRIVE
LeqtiqueのRochechouart などでしょうか
閑話休題、次の話題へ
●空間系
ペトルーシはモジュレーションやディレイを駆使して奥行きのあるサウンドを構築しています
ただボードのサイズやらなんやらとの兼ね合いで大量の空間系を組み込めないという場合は
ひとまずディレイを組み込むのがおすすめです
ペトルーシ自身が
「一番好きなエフェクターはディレイ」って言ってるから、という安直で薄い理由ですが……
特にTCのFLASHBACKは二つのディレイタイムをミックスして出すことができるし
ペトルーシのトーンプリントも使えるので音を真似るには丁度いいのではないかなと
モジュレーションを導入する場合は
歪みやブースターの前に繋げるようにするとダブリングサウンド風に仕上げてくれます
●最後に
ドリームシアターの音をよく聴くと、楽器隊の各人のサウンドって
「意外とモダンではない」んですよね
ペトルーシもマイヤングもドンシャリというよりは温かくて音楽的なサウンドだし
マンジー二のドラムも粒立ちが良くこそあれ、過剰に加工した音ではありません
ルーデスのキーボードについても同様のことが言えると思います
これを踏まえて行き着いたのは
楽器隊各人のタイトな演奏、そして、楽器同士の完璧なユニゾン
があのサウンドには必須だと言うことです
以上、俺なりのペトルーシサウンドでした
読んだ人は損したね