部屋の中を調べたら手がかりになりそうな物としては携帯電話が2台と失踪する前日のレシート、貯金通帳が出て来た。

美咲ちゃんと弟は、お母さんが見つかるまではおばあちゃんの家で暮らす事になった。

おばあちゃん「うちにはお金が無いですから、調査費用がなんて払う事が出来ないんですよ。」

自分「調査費用は要らないですから心配しないで下さい。
今はお母さんを一刻も早く見つける事が大事ですからね。
美咲ちゃんにも絶対見つけるって約束しましたから。」

美咲ちゃん「おばあちゃん。お兄ちゃん見つけてくれるって約束したんだよ。」
おばあちゃんは、すいませんすいませんと何度も頭を下げた。

手がかりになりそうな物を段ボールに詰め車に積み帰ろうとした時、美咲ちゃんから手紙を渡され後で読むように言われた。

帰りの車中で手紙を開封した。

中には手紙とアメが1個と、しわくちゃになった千円札が一枚入っていた。

手紙には
<美咲のお母さんを早く見つけて下さい。
このお金は美咲が産まれた時に、お父さんがくれたお守りの中に入ってたお金です。
何か困った時があったら使っていいってお母さんに言われてます。
今が1番困った時です。
お兄ちゃん絶対見つけてね。
美咲より>と

今度は逆にこっちが泣かされてしまった。

持ち帰った物を調べてみたら、最近まで使っていたと思われるプリペイド式の携帯電話は全てデータが削除済になっていた。

それは計画的でもあり、探されたくない理由があると言う事だった。

そしてレシートにはビニール紐合計105円と・・・。


今回は数年前の話である。依頼内容は母親を探して欲しいとの相談でした。

依頼人は、おばあちゃんと小学5年生の孫娘。

実は最初に連絡をして来たのは孫娘美咲ちゃん(仮名)だった。

美咲ちゃんの話だと、お母さんが突然居なくなってしまったらしい。
学校から帰って来たら、母親の荷物は無くなっていてテーブルには3000円の入った封筒と置き手紙があった。

手紙には
<美咲へ
お母さんは新しく仕事が見つかったのでしばらく留守にします。
すぐに帰って来るから心配しないでね。>
と書いてあった。

母親は美咲ちゃんが産まれて1年後に離婚し今まで女手一つで育てて来たらしい。

母親が居なくなってから美咲ちゃんは残された弟と二人だけで、冷蔵庫に残っていた食材と母親から貰った3000円で何とか1週間生活をしていた。

お金も食材も無くなりかけた頃に、うちの会社に連絡をして来たのだ。

電話を受けた自分は近所に居るおばあちゃんの家に行く様に話し、そして会いに行く事になった。

おばあちゃんは近くに住んで居るが、今日まで母親が居なくなった事は孫娘に言われるまで知らなかったらしい。

おばあちゃんには警察に届けを出す様に話し一緒に来た調査員を付き添わせ所轄の警察署へ向かわせた。

おばあちゃんの話からは男の影・借金・ギャンブルなど怪しい点は一切出てこなかった。

自分は母親のアパートへ向う事にした。

足の悪いおばあちゃんに変わって美咲ちゃんがアパートまで案内をしてくれた。

アパートに着くまでの間、美咲ちゃんが聞いてきた。
美咲ちゃん「お兄ちゃん。お母さん見つかるのかな~?
これあげる。
おいしいんだよ。」

そう言うと美咲ちゃんは、照れながらアメを1つくれた。

自分「そうだね。頑張って見つけないとね。」

美咲ちゃん「お兄ちゃんコナンくんと同じお仕事なんでしょ?
コナンくんと一緒なら見つけられるよね!」

自分「そうだね。
名探偵コナンと一緒だからね。」

アパートに着くと部屋の中は以外にも片付けられていた。

自分「美咲ちゃんがお掃除したの?」

美咲ちゃん「うん!
美咲はお掃除も料理も得意だもん!
お母さんが忙しい時は美咲がケンチャン(弟)の面倒見てるんだよ。」

台所の流しの前には手が届くように、美咲ちゃん用の台が置いてあった。

自分「美咲ちゃん偉いんだね。」

壁には美咲ちゃんや弟が書いた母親と3人の似顔絵、その隣にはコナンの似顔絵も貼ってあった。

その時突然、美咲ちゃんが泣き出してしまった。

アパートに帰って来た事によって現実が襲って来てしまったのだろう。

美咲ちゃん「美咲お父さんも居なくてお母さんも居なくなったら、ケンチャンと二人きりになっちゃうんだよ。」

その後、美咲ちゃんは泣き疲れて寝てしまった。

ミホさん「はい。わかりました。」

俺「今日一緒に来た友人とは付き合わない方がいいんじゃないですかね?
携帯電話しか知らない彼を紹介する様な人って信用出来ます?
ユミさんの誕生日、彼と会えましたか?」

ミホさんは手帳を取出し
「仕事で会えないって言われて、ユミも撮影があるから会えないって言われました。」

俺「クリスマスなどのイベント事はどうでした?」

ミホさん「二人とも予定があるから会ってません。」

俺「そう言う事だと思うんですよね。」

ミホさん「じゃあ1さんは二人が付き合ってるって言いたいんですか?」

俺「客観的に見るとそう言う事になりますね。」

そこでミホさんに白黒付ける為に、彼に電話する事を提案。
内容はユミに付き合ってる事を告白されたと。

ミホさんは彼に電話を入れた。
受話器から微かに漏れる彼の声。

ミホさん「今、ユミと一緒にいるんだけど全部聞いたよ。
私の事騙してたの?」

彼「・・・。」

ミホさん「何か言う事無いの?」

彼「ごめん。悪いと思ってるよ。」

ミホさんは静に電話を切った。

様子を見ていたユミが事を知らずに席に戻って来た。
ユミさん「もう調査する日は決まっ・・・。」

言葉が終わる前に、ミホさんの平手打ちが飛んで来た。

ミホさんは自分に礼を言い帰って行った。


一週間後、ミホさんからメールが届いた。
<こないだは相談にのって頂きありがとうございました。
あの日泣き明かしたらスッキリしちゃいました。

その後検査の結果妊娠していない事が分かり、彼ともユミとも縁を切って今は夢に向かって仕事に励んでます。
今度○○って言う雑誌にモデルとして出るので良かったら見てくださいね(*^_^*)>

雑誌に掲載されていた彼女は、以前の印象より一皮剥け晴れ晴れした笑顔を見せていた。