(株)ヒューマン・エッジ代表取締役社長・斧出吉隆のブログ -2ページ目

効果的なコーチングダイアログについて(9)

今週は「コーチングの総まとめ」として、現在作成中のストーリーマップを解説しながら、コーチングのまとめを行っていきます。

タイトルは「実践コーチング」という設定です。

ご存じのとおり、ストーリーマップには全体を説明できるストーリーが必要です。今回のストーリーは坂本龍馬の子孫である坂本龍子が主人公です。場面の設定としては、坂本龍子の経営する亀山社中株式会社の新入社員入社式で、龍子が設立当時の苦しい経験を、「コーチング」を通して立て直したことを、新入社員に語るというストーリーです。

坂本龍子は10年前に貿易会社の「亀山社中株式会社」を設立しました。最初の3年間は売り上げも順調に伸びていたのですが、4年目に入ってから売り上げも上がらなくなり、社員も元気がなくなってきたのか、なんとなく社内に活気がなくなり、ただただ日々の仕事をこなしているという感じになってしまいました。

社員は、岩崎さん、中岡さん、高杉さん、千葉さん、の4名。龍子が組織の運営で悩んでいると、ある晩の夢の中に龍馬が現れ、「高知の教えを忘れるな」と言い残して消えた。目を覚ますと枕元に不思議なメガネが置いてあったので、龍子がそれをかけると、4人の社員のパフォーマンスをどのようにして上げればよいのかが具体的に見えたのです。どのように見えたかというと:

1.社員の能力を最大に引き出すコーチングを実施すべき
2.コーチングマトリックスを使って一人一人に対応すること
3.PushとPullのアプローチを使い分けること
4.コーチングダイアログをGROWモデルを使って実施
5.コーチングカルチャーを築くこと

龍子は具体的に見えたことを実施しました。4人の社員のスキルとやる気を判断して、PushのアプローチとPullのアプローチをうまく使い分けました。そして、それぞれの社員に対して具体的な明確な目標を設定して、現状とのGAPを明確にして本人の目標達成にたいする同意を得ることができたのです。もちろん、各人の望むことや現状の進め方に対する不満や提案をしっかりと聴き、お互いの信頼関係を築いていったのです。その結果、これまで以上に高い目標に向かう組織を作ることができたのです。

これがコーチングのストーリーマップです。言ってることは簡単ですが、なかなか実践できません。しかし、このマップのおかげでコーチングの全体像が分かるようになり、いつでも使えるように練習することができるようになり、コーチングの技術も上達します。乞うご期待!

公開セミナーのお知らせ(効果的なOJTを身につける ストーリーマップ研修:5月24日)

一般社団法人日本経営協会 様主催にてストーリーマップの体験セミナーを行います。


効果的なOJTの進め方を1日で身につける

~一目で研修の全体像を理解する、ストーリーマップ研修~(東京開催)

■開催要項
日時:平成23年05月24日(火)13:30~17:00 1日間
会員参加料:5,250円
一般参加料:5,250円

■会場
財団法人 国民精神研修財団
東京都渋谷区千駄ヶ谷4-5-10

■プログラムの内容
1.OJTの重要性について
2.ストーリーマップの流れについて
3.人材育成の2つのポイント
4.トレーニングの3ステップ
5.トレーニングの6原則
6.OJTの4つのサイクル
7.モチベーションアップに関わる6つの要素
8.信頼関係の構築とは
9.影響力の4つのポイント

詳細はこちら

効果的なコーチングダイアログについて(8)

さて、先週まで「コーチング」について話をしてきました。コーチングというのは非常にパワフルであり、ビジネスの結果を大幅に改善させることができる効果的な手段です。私は個人的には、継続的に結果を出せる企業を作り出してゆくには「コーチング」文化を作ることだと考えています。

しかし、残念なことにコーチングというのを会話のためのスキルであったり、何でもかんでも「それであなたはどう思うの?」というフレーズを使ったりするような、小手先のテクニックだけを教えてきた感があります。あまりビジネスの経験のない人が、テクニックだけを習得してコーチングを教えるとこういった罠にはまってしまうような気がします。ここでもう一度「コーチングの本質」を考えることでコーチングについての話を終了します。

「コーチングの本質」は「人材育成」です。人材育成にはいくつかの原則があります。

・スキル(トレーニング)とやる気(モチベーションUp)の両方を伸ばす
・1対1であること(個人のレベルに合わせること)
・OJTが人材育成の85%を担っている(日々の業務の中で能力を伸ばすこと)

こういった人材育成の原則を満たすことができるのは日々のコーチングしかないのです。したがって、コーチングをおこなう人(コーチ)は次のことを理解し、経験を持っている必要があります。

・効果的なOJTの進め方をよく理解し実践できている
・トレーニング方法の理論と実践を知っている
・モチベーションを高めるための理論と実践を知っている
・コーチングの対象者(コーチイ)のスキルレベルと仕事への満足度を理解している

世の中には多くの自称「コーチングトレーナー」という人がいますが、OJTの効果的な進め方の理論をもっていない自称「コーチングトレーナー」の方々がやることは「小手先のテクニックの伝授」になります。だからコーチングは成果が出ないということが言われるわけです。何故ならば本質的な改善につながるようなコーチングができないからです。これまでOJTの進め方やコーチングマトリックスの説明をしてきましたので、もう一度人材育成の原点に戻ってコーチングを使えるようになってください。