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田口裕史のブログ

戦争責任や戦後補償の情報を提供します

先月までの新刊書籍です。リンク先はAmazonです。
・飯島渉『マラリアと帝国―植民地医学と東アジアの広域秩序 』東京大学出版会7140円(出版社目次
・呉密察, 黄英哲, 垂水千恵『記憶する台湾―帝国との相剋 』東京大学出版会5880円(出版社目次
・林采成『戦時経済と鉄道運営―「植民地」朝鮮から「分断」韓国への歴史的経路を探る 』東京大学出版会12600円
・松岡幹夫『日蓮仏教の社会思想的展開―近代日本の宗教的イデオロギー 』東京大学出版会6510円(出版社目次
・宮守正雄『昭和激動期の出版編集者―それぞれの航跡を見つめて 』中央大学出版部2205円(出版社目次
・山極晃『米戦時情報局の『延安報告』と日本人民解放連盟 』大月書店5460円(出版社目次
・鈴木賢士『父母の国よ―中国残留孤児たちはいま 』大月書店1470円(出版社目次
・杉本朋美『霧社の花嫁―戦後も台湾に留まって 』草風館2310円(出版社目次
現代思想 vol.33-9 (33) (特集=靖国問題)青土社1300円(出版社目次
・小熊英二『対話の回路―小熊英二対談集 』新曜社2940円(出版社目次
・片倉佳史『観光コースでない台湾―歩いて見る歴史と風土 』高文研1890円(出版社目次
・川田文子『イアンフとよばれた戦場の少女 』高文研1995円(出版社目次
・日中韓3国共通歴史教材委員会編『未来をひらく歴史―日本・中国・韓国=共同編集 』高文研1680円(出版社目次
・織井青吾『原子爆弾は語り続ける―ヒロシマ六〇年 』社会評論社2410円(出版社目次
・松本武祝『朝鮮農村の〈植民地近代〉経験 』社会評論社3780円(出版社目次
・加藤一夫, 河田いこひ, 東条文規『日本の植民地図書館―アジアにおける日本近代図書館史 』社会評論社4410円(出版社目次
・『脱帝国と多言語化社会のゆくえ―アジア・アフリカの言語問題を考える(ことばと社会 別冊2) 』三元社2620円(出版社目次
・保阪正康『「特攻」と日本人 』(講談社現代新書)講談社756円(出版社目次
・中谷剛『アウシュヴィッツ博物館案内 』凱風社2100円(出版社目次
・川島正樹『アメリカニズムと「人種」 』名古屋大学出版会3675円(出版社目次
・伊藤之雄『昭和天皇と立憲君主制の崩壊―睦仁・嘉仁から裕仁へ 』名古屋大学出版会9975円(出版社目次
・NHK「あの日 昭和20年の記憶」取材班『あの日 昭和20年の記憶 上 』NHK出版2205円
・目取真俊『沖縄「戦後」ゼロ年 』(生活人新書)NHK出版672円
・井筒和幸, 井上ひさし, 田島征三『憲法を変えて戦争へ行こう という世の中にしないための18人の発言 』岩波書店500円
・熊谷伸一郎『なぜ加害を語るのか 中国帰還者連絡会の戦後史 』(岩波ブックレット)岩波書店504円
・池明観『池明観自伝 境界線を超える旅 』岩波書店2520円
・野村進『日本領サイパン島の一万日 』岩波書店2100円
・小田実『市民の文 』岩波書店2520円
・小田実『西雷東騒 』岩波書店2520円
・山中恒『アジア・太平洋戦争史 同時代人はどう見ていたか 』岩波書店4200円
・広島市・長崎市原爆災害誌編集委員会編『原爆災害―ヒロシマ・ナガサキ 』(現代文庫)岩波書店945円
・中村政則『戦後史 』(岩波新書)岩波書店882円
・山室信一『日露戦争の世紀―連鎖視点から見る日本と世界 』(岩波新書)岩波書店819円
・濱谷正晴『原爆体験 六七四四人・死と生の証言 』岩波書店2940円
・ヨアヒム・フェスト(鈴木直訳)『ヒトラー 最期の12日間 』岩波書店1995円
・田中伸尚『憲法九条の戦後史 』(岩波新書)岩波書店819円
・林博史『BC級戦犯裁判 』(岩波新書)岩波書店777円
・〈記憶と表現〉研究会『訪ねてみよう戦争を学ぶミュージアム/メモリアル 』(岩波ジュニア新書)岩波書店819円
・加藤哲郎『象徴天皇制の起源―アメリカの心理戦「日本計画 』(平凡社新書)平凡社840円

 アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館 」が8月1日、東京に開館した(詳細は左記リンク先に)。

 市民の力で設立された資料館で、戦時性暴力をはじめとする加害事実の資料収集と公開を行う。年二、三回の特別展を開催する形で運営されるという。


 第一回特別展は「女性国際戦犯法廷のすべて―「慰安婦」被害と加害責任」。8月1日から11月20日までの開催である。


 英国のThe Timesは、この資料館を「靖国神社のライバル」と位置づけ、日本における加害責任否定派との戦いの現状をレポートしている(Black museun of Japan's war crimes 、7月31日付)。

 また、琉球新報の7月31日付け社説「「慰安婦」写真・資料が物語る歴史の暗部 」は、沖縄の朝鮮人「慰安婦」の写真が同資料館で公開されることを伝えている。この写真は、関東学院大学の林博史さん が昨年米国国立公文書館で発見したもので、旧越来町のキャンプ・コザに収容された朝鮮人「慰安婦」の写真だという。

 

 右派からの攻撃も、激しいようだ。第一回特別展、ぜひ行ってみようと思う。 

 「原爆の図」で有名な丸木美術館 が、財政難に陥り存続の危機にあるという。


 画家の丸木位里・俊夫妻は、「原爆の図」をはじめ、平和や人権問題をテーマとした作品を多く残している。同美術館は1967年に開館し、夫妻の作品を展示してきた(位里さんは95年に、俊さんは2000年に亡くなっている)。

 私も、静かな自然に囲まれたこの美術館がとても好きで、これまで何度も訪問したことがある。人間の暴力について考えるために、とても貴重な場所だと思う。

 

 こういう場所を、なくしてはいけない。

 丸木美術館の現状報告と支援呼びかけについては、ここ(原爆の図丸木美術館存続への支援のお願い) に説明されているので、くわしくはそちらをお読みいただきたい。呼びかけ人には、石川逸子さん、落合恵子さん、姜尚中さん、松谷みよ子さんら、賛同人には、吉永小百合さんらが名を連ねている。


 同美術館では、9月9日まで戦後60年企画として「今日の反戦展 」を開催しているとのこと。休暇がとれたら、行ってみようと思う。

 

 なお、「原爆の図」については、早稲田大学講師の小沢節子さんが以下の、すぐれた本を出している。こちらも、ぜひお読みいただきたい。


小沢 節子
原爆の図―描かれた〈記憶〉、語られた〈絵画〉 』岩波書店2625円(2002年)