パスカルのパンセの中に

「一生のうちでいちばん大事なのは、どんな職業を選ぶかということ、これに尽きる。ところが、それは偶然によって左右される。習慣が、石工を、兵士を、屋根茸き職人をつくるのだ。」とある。

キャリアを作ろうと実力が備わっていないのに、やたらめったら動いて環境を変えても、なかなか思い通りに行かない、難しい。やはり、目の前の仕事を一生懸命やり、その成果を他の人が認められ、次の仕事が舞い込む、そしてさらにより良い環境への道筋が出来る。その繰り返ししかキャリアが適正に積みあがる方法はないのかなって思う。

思えば21年前、社員数40名の小さい会社で、配属されたのが業務課、つまり庶務を担当する部署。文房具や収入印紙の備品を自転車で買いに行き、社内では稟議書の印を回覧したり、プリンターのトナーを交換したりの日々。それぞれ大切な仕事なのに、こんな仕事、なんで俺がと腐りながらやってたのを思い出す。営業の同期からは首になるなよと心配されるくらい評価も悪かった。でも、ある時、お客様は社員なんだと顧客を定義つけたことから割りきりがつく。とにかく細かい仕事も手を抜かずやり、価値を出せる人になろうと気持ちを入れ換えてそれぞれの仕事をはを食いしばって頑張った。元々人に対する興味もあり、それが伝わったのか、採用の仕事もアサインされて、どんどん仕事が広がり楽しくなり、制度設計、研修体系、調査分析など自分にとって面白い仕事が増え、いまは、それをお客様に提供する立場になった。。

いま思えば、やはり日々の積み重ねが大切。与えられた環境でいかに前向きに取り組むか、そこから道は開けてくる
組織の成功循環モデルはダニエルキムが提唱している。


ここでは自己成長の成功循環モデルを提唱したい。
ただ出発点は同じで、回りとの関係の質を上げていくこと。

関係の質
上司、部下など関係者との関係を良くする。それにより何かあった時に、相手に責任をなすりつけずみんなで前向きにことを解決できる関係を作る。

振り返りの質
仕事の結果を振り返ったとき、上手く行かなくても他責にせず、自分の課題を見つめる。普段の関係性が良くないとできない。

自己分析の質
改めて自分に足りないところ、または出来てるところを客観的な視点で見つめる。適切なスタートラインに位置するということ。すべて他責にしてたらスタートラインすら立てない。

目標とプロセスの質
上の質が良ければ、モチベーション高くこれに取り組める。こうすべきではなく、こうしたいという気持ちも出てくる。

結果の質
自然と成果もついてくる。回りからも承認され、さらに関係も良くなり、成長しやすい環境が整う。

関係の質に関係なく目標に向かってつき進む人間もいるが、それは極一部。私を含めて多くの人間は回りとの関係に自己成長のモチベーションが左右される。

また、コーチとしてとらえるなら、関係の質が良くないクライアントにいくら振り返りを促しても上手くいかない。関係性の質にスポットを当てるべきなんだろう
組織全員に適性検査をすると、とても、この組織ミッションを達成できないような結果となることがある。コンサルタントとして、メンバーを入れ替えた方が良いと助言したくなる。でも、人の可能性は無限大とも考えたい。そもそもマネージャーは現有人材を上手くやりくりするために存在するのだし、そのスタンスを全面的に応援するコンサルタントでありたいと思う。よく昔の上司に、お前は博愛主義者か、と、しかられていた。でも、やはり、人や組織の可能性にかけてみたいと強く思う。結果、リストラになるかもしれないが、可能な限り、人材を生かす手立てを提案し続けたいと思う。

有名な経営理論の一つの欲求5段階説。


当初、これを目にしたとき、で?何すればよいの?という印象だった。


今、人事コンサルをやって、改めてこの段階説を見直す。


我々は、適性検査の一つに欲求を図るものを取り扱ってる。


その人の動機付けの要因が分かるもの。


つまり、欲求五段階説のうち生理的欲求は分からないが、残りの上四つは測れる。


マズローは、低い欲求が満たされれば、自然にその上の欲求を渇望するといっているが、


私の考えでは、人によって、一つの欲求に停滞及び固執すると考える。


安全の欲求が強い人は、それが満たされたとしても、必ずしも上にいかない。


会社で安定的に働ければそれで良いと考える。その上の帰属の欲求を渇望するとは限らない。


この適性検査で、ある集団の傾向が、安全欲求に偏っていたとする。


この組織にいくら自己実現を促すキャリア開発研修や選択型の研修を提供してもワークしない。


それよりも、より納得性のある人事制度や福利厚生。ワークライフバランスのサポートが重要で、


それを充実させることで、彼女ら彼らは、安心して力を発揮していくと考える。


組織全体のモチベーションを上げるために何をすべきか?


それは、その組織のマジョリティが何を動機付けのポイントとしているかによって変わってくる。


先日、ある企業の社長と話す機会があった。




商談そこそこに趣味の話になる。




社長いわく、自分は40代からボクシングをやっているとのこと。




どうしてかと問うと、商談で喧嘩になることはまずないが、体を鍛えておくと




タフな交渉でも強気に出られるとの事。なるほど。






ここで、ファイナンスの話。




人は、自分の所有(富)が増えれば、リスクをとる欲求が増加し、




所有が減れば、リスク回避の傾向と取るという考えがある。




人間は、所有が増えることが実感できれば、リスク覚悟で大きな投資にチャレンジ精神が芽生えると




いうこと。






勿論、勇気やチャレンジは、その人の性格や気質からくる部分もあるが、




いかに自分の中にリソースがあるか、ということにも大きく影響される。




何かを失っても、おれにはこれがあるという自信。それが、勇気や挑戦意欲を生む。




よくマネージャーが部下が受身だと嘆くケースがある。




そこを嘆く前に、彼ら彼女らに、もっと本人が持っているリソースを認識させたり、




リソースが足りなかったら、それを増強する機会を与えていくべきだと思う。




チャレンジはそこから生まれてくる。