井上智洋「AI時代の新・ベーシックインカム論」ベーシックインカムとは?BS-TBS竹中平蔵さん
ベーシックインカムとは?
「ベーシックインカム」(Basic Income,BI)は、収入の水準に拠らずに全ての人々に無条件に、最低限の生活を送るのに必要なお金を一律に給付する制度だ。一般には、地域再生のためのものではなく、貧困者を救済するための制度として考えられている。
私はしばしば、BIを「子ども手当+大人手当、つまりみんな手当」と表現している。例えば、毎月7万円のおかねが老若男女を問わず国民全員に給付される。世帯米ではなく個人を単位として給付されるというのも重要な特徴だ。
井上智洋「AI時代の新・ベーシックインカム論」 (22ページ抜粋)
これは、ベーシックインカムの定義は一般的なものです。
低所得層、貧困層、中間所得層、高所得層、関係なく対象とされています。
また、高齢者だろうが若年者だろうと現役世代だろうと関係なく対象とされています。
無条件に国民全員なのです。
例えば、下記に記すようなベーシックインカムの定義の無理解は論外です。
議論以前の日本語理解の無さの問題になります。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20201002/20/hosyu-info/bf/dc/p/o0504007314828754454.png?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20201002/20/hosyu-info/e2/a1/p/o0505007214828754468.png?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20201002/20/hosyu-info/bf/8e/p/o0505011214828754482.png?caw=800)
この内容は、2020年9月29日、
「未kan」なる年配女性が、私に対してskypeチャット上で反論をしてきたものです。
下記は、未kanのものです。
アメーバブログ:https://ameblo.jp/one111/
ニコ生:https://www.nicovideo.jp/user/49648660
この年配女性は、「高所得者へはベーシックインカムを配るべきではない」と某放送で述べていました。
定義から理解できず、24時間ぶっ続けで放送をしてしまった残念な人です。
そのため、私はベーシックインカムの定義について間違いを指摘しました。
結局、この年配女性は理解ができずにマトモな反論すらできませんでした。
井上智洋さんの7万円設定の理由
月7万円で生活できるわけがないと憤る人もいるかもしれないが、
東京などの都市部は難しくても、地方だったら場所によっては可能だ。
例えば奄美大島では、月5000円で一軒家が借りられるケースもある。
1人7万円であれば、3人家族の場合21万円、4人家族の場合28万円の世帯収入になる。
他に収入がなくても、家族で住んだりルームシェアをするのであれば、都市部でも生活が営めるはずだ。あるいは、給付される7万円にプラスして、さらに10万円程度のバイトでの実入りがあれば、どんな地域でも十分一人暮らしが営めるだろう。
給付額を幾らにするかということは度々議論になっており、
日本では一人5~15万円と論者によってかなり開きがある。
給付額が少ないと最低限の生活すら営めなくなるし、
逆に給付額が多過ぎると労働意欲を失ったり、
インフレが進んだりするものと予想される。
私が仮に7万円と設定するのは、その額だったらなんとか最低限の生活を営めるとともに、多くの人々が仕事を辞めることがないような額だと考えているからだ。
井上智洋「AI時代の新・ベーシックインカム論」 (23~24ページ抜粋)
井上さんの7万円設定の理由には、一人暮らし、夫婦世帯、子供あり、高齢者あり、それぞれの世帯について考慮されている様子が見られる。
そして、誰も「断固として月7万円だけで、ベーシックインカムだけで暮らせ」などとは言っていない。
竹中平蔵さんのBS-TBSでのBI発言
下のキャプチャ画像は、BS-TBSへ出演した竹中平蔵さんの様子です。
私のTV環境では、BS-TBSを見る環境にない。
しかし、Twitter上では上の画像が人々によって共有された。
そのため、私はキャプチャ画像を入手できた。
キャプチャ画像の箇条書き部分(定義付け)
- 国民全員に毎月7万円支給
- 所得が一定以上の人はあとで返す
- マイナンバーと銀行口座をひも付け所得を把握
まず、これは左側の竹中平蔵さんの顔写真から出ている吹き出しの外側にある。
つまり、一般的なベーシックインカムについての説明、または定義だけでなく竹中平蔵さんも基本的な定義としたものであることが推定できる。
次に、正しい理解のために記述する。
まず、(無条件に)国民全員に支給すること。
その金額は、毎月7万円であること。
そして、所得が一定以上は支給されてもあとで返す。
つまり、受給は無条件のために受給できるが、所得税で納税し返すことを意味する。
高所得層は特に該当する。
一定金額が中間所得層も入るかも知れない。
これは、ベーシックインカムを議論するときの争点になる。
最後に、マイナンバーと銀行口座をひも付ける。
これによって所得を把握できる制度を築くため、
「高所得層も受給するのはズルい!」という意見は頓珍漢な主張にしかならない。
竹中平蔵さんの吹き出し部分(主張したとされる部分)
もう一度、キャプチャ画像を!
吹き出し部分からは、
「ベーシックインカムを導入することで生活保護が不要になり、
年金も要らなくなる。それらを財源に(エコノミストOnline)」
と読み取れます。
エコノミストOnlineに掲載された内容について、
竹中平蔵さんがBS-TBSのテレビに出演していたようです。
私は、この竹中平蔵さんの案には反対します。
まず「年金も要らなくなる」は無理です。
国民年金のみの人や厚生年金の人もいます。
人々は、それぞれ支払金額が異なり、
受給金額として認められている権利も異なるからです。
強引に年金を剥奪し、ベーシックインカムに充てれば政府が権利問題を抱えます。
そのため、無理です。
次に、「生活保護が不要になり」も微妙だと考えています。
全ては無くならない可能性があると思っています。
理由は生活保護が完全に無くなりベーシックインカムで最低限の生活を営めないのであれば、
ベーシックインカム導入で最低限の生活を営めないという本末転倒な事態に陥る人もいるからです。
そうなれば、政治的決着ができません。
全ては無くならない可能性がある理由です。
今後、ベーシックインカムの議論に必要なこと
- ベーシックインカムのアイデアについて語る
- 竹中平蔵さんにも良い部分・悪い部分があるという理解
- アイデアの”良いトコ取り”をして我が国日本国のためとする
記事冒頭で紹介した
未kanのようにはならないように努力しよう。