住宅ストックバランスの是正と定住化へ寄与することを目的とした「としまファミリー住戸附置指導要綱」(案)が発表され、現在パブリックコメントが行われています。

<要綱概要>
としまファミリー住戸附置指導要綱(案)

・対象建築物 3階建て以上かつ30戸以上の共同住宅(商業地域は対象外)
・としまファミリー住戸 50㎡以上の住戸(4人世帯の最低居住面積以上)
・としまファミリー住戸附置戸数 1+(総戸数-29)×0.2戸以上
 

<今後のスケジュール>
2/21~3/19 パブリックコメント
⇒区HPパブコメ「『としまファミリー住戸附置指導要綱(案)』について

3/28 住宅対策審議会にて要綱案報告予定
4/1 としまファミリー住戸附置指導要綱制定
10/1 としまファミリー住戸附置指導要綱施行
 

<検討経緯>
R2年度決算特別委員会予算特別委員会で私が提案

R3年度
・住宅対策審議会専門部会(2回)
・住宅対策審議会へ中間とりまとめ報告(他区調査結果、業者ヒアリング結果、ファミリー附置方法等について)

R4年度
・住宅審議会専門部会(4回)
・住宅審議会へ最終とりまとめ報告「共同住宅における居住面積の向上(ファミリー附置)に関する報告」(導入意義(住宅マスタープランに記載あり)、附置面積、対象等の方法について)

R5年度
・内部検討により要綱化案作成

本区では「狭小住戸集合住宅税」、いわゆるワンルームマンション税で緩やかに住宅ストックを是正していく政策をこれまで取ってきました。
しかしながら住宅マスタープランなどでのファミリー世帯の構成割合の目標率は想定より伸びず、更なる対策が必要なことは数字上も明らかでした。
今回の要綱案は、近年は駅から少し離れた閑静な住宅街にもワンルームマンションが建築されることが目立ち、更に踏み込んだ対策が必要と考え提案したことが形になったものです。
不動産価格の高騰が続き、区内の物件は若いファミリー層には手の届きづらい価格帯になっています。ファミリータイプの住戸供給量が増えてくると多少は緩和されるかもしれませんが、その効果は限定的であると思われます。
ワンルームマンションが悪いのではなく、住宅ストックのバランスが悪いことが課題です。住宅ストックのバランスが取れるよう、引き続き取り組んでいきたいです。

参考:関連blog

⇒R2.10「決算特別委員会」豊島区狭小住戸集合住宅税に関した質問で提案
⇒R3.3「予算特別委員会」一定規模以上のワンルームマンションの建築の際に、ファミリータイプの附置義務を課すことを再度提案
⇒R4.6「一般質問」住宅ストックのバランス是正への基本方針や住宅審議会での議論の進捗等の確認など