12/2(日)、大塚まちづくりシンポジウムが行われました。

会場の南大塚ホールはほぼ満席、皆さまが高く関心をお持ちだという事が窺えます。

 

前半は基調講演

「豊島区のまちづくり」…高野之夫豊島区長

「『明るい』『奥行きのある』大塚駅北口を目指して」…菊池章二氏(大塚北口商栄会会長)

「地域みんなで盛り上げよう、大塚駅南口広場」…城所信英氏(大塚駅周辺を考える会事務局)

「星野リゾートが見つけた大塚の魅力」…磯川涼子氏(星野リゾートOMO5東京大塚 総支配人)

 

後半は、大塚まちづくりトークセッション「私たちが考える、大塚まちづくり」

基調講演をなさった4名に加え、アーティストの伊藤さやか氏を加えて5名でのトークセッションでした。

 

「豊島区のまちづくり」…高野之夫豊島区長

・まずは区政全般のお話し、国際アート・カルチャー都市構想、東アジア文化都市2019など

東アジア文化都市2019のプロモーション映像の披露もありました(以下の映像、73秒の動画です)

・大塚のまちづくり

平成21年10月の大塚駅南北自由通路開通から、29年5月の大塚駅南口広場の完成、そして31年度から着工予定の大塚駅北口整備事業の概要について。

大塚駅北口整備事業については、高木の数を既存の29本から35本へ増やす計画が披露されました。

 

「『明るい』『奥行きのある』大塚駅北口を目指して」…菊池章二氏(大塚北口商栄会会長)

・北口の開発について、昔の写真を交えながらポイントをお話しくださいました。

積み残しの課題として、北口側からの都電への乗換口のことが挙げられていました。

区の公衆トイレは撤去して別の場所に新設することが決まっていますが、JR東日本所有のコインロッカーの移設が決まっておらず、このままだと迂回しないと乗換えが出来ません。この件、引き続き交渉中です。

・ロータリーの下に防火水槽があったため、車道や歩道の配置を大きく変える計画にはならなかった、とのこと。

 

「地域みんなで盛り上げよう、大塚駅南口広場」…城所信英氏(大塚駅周辺を考える会事務局)

・平成4年に大塚駅周辺を考える会が発足。南北自由通路、駅前広場の提案にまでつながった。

・南北自由通路が出来る前の大塚駅南口の放置自転車の惨状のご紹介も(全国ワースト2位だったことも…)

・都電沿線のバラの活動の立上げ経緯、紹介なども

・TRAMパル大塚(大塚駅南口広場)で行っている、清掃活動+ラジオ体操

 

「星野リゾートが見つけた大塚の魅力」…磯川涼子氏(星野リゾートOMO5東京大塚 総支配人)

・GO-KINJO(ゴー キンジョ)、というコンセプト。宿泊するだけでなく、宿泊した街で楽しむ。

「ご近所専隊OMOレンジャー」が街のご案内。

・星野リゾートが感じる大塚の魅力

ノスタルジックな都電/個性あふれる商店街/昭和レトログルメ/日本酒の聖地/クラフトビールのメッカ/花街の香りを残すナイトカルチャー

 

後半は、大塚まちづくりトークセッション「私たちが考える、大塚まちづくり」

※以下、細川の走り書きメモ。ニュアンス等、若干異なっていたらご容赦下さい

Q:大塚はどのように変わるのがよい?

菊池氏:伸ばすこと、対策することが大事。安全安心なまちにすること。

城所氏:まちの活性化とは商業的な賑わい、ハコモノだけではない。

そこに住んでいる人、大塚の住宅街、コミュニティ。大塚のよさは「ヒト」

高野区長:北と南の大塚が張り合うのではなく協力し合う、大塚は変わるなと思う。

 

Q:大塚駅北口整備計画についてどう思う?
城所氏:南口で積み残した課題。例えばタクシー乗り場は南口では遠くに移した一方で北口は駅前にある。

南口には駐輪場がある。役割分担するとよい

伊藤氏:素敵なハード、これだけではなくソフトも充実して欲しい

磯川氏:大塚のまち"らしさ"。昭和レトロの雰囲気、個店の温かい雰囲気などを残しながら街づくりをして欲しい。

菊池氏:北口、南口の役割分担。泊まるだけでなく食事もして頂く場。北大塚には神社などがない。

新たなモニュメントなど広場が"北大塚元年"の象徴になるのではないか。

 

Q:30年後の大塚はどうなっている?

菊池氏:人でにぎわっている。多国籍な人たちがいるのではないか

磯川氏:大塚という街を目的に人がやってくるような街になって欲しい。東京の中でもユニークな街を残していきたい

伊藤氏:(昔ながらの商店街が残っていて)商店街のテーマパークみたいになっているのではないか

城所氏:日本全体では人口が25%減少する。高齢者が増えて外国人が増える。商店街は半減しているのではないか。

そうした中で大事なのはハードではなくコミュニケーション。外国人も老人も取り込むようなもの。

高野区長:人口推移の予測で30年後に若い女性が半減するというのが「消滅可能性都市」と言われてしまった理由。

若い女性が増えている街、持続発展都市としたい。

大塚駅南口に素晴らしい広場が出来た。北口も整備していく。

 

シンポジウムの概要は上記の通り。

私が考える大塚の魅力は、懐の深い街である、ということです。

私にとって大塚は生まれ育った街です。

かつて大塚駅北口に「ロイヤルホスト」が出来た時には、「ついに大塚にもファミレスが出来た!」と思ったものです。

スターバックスが大塚に出店した時にも同じように思いました。

25年には駅ビルのアトレヴィ大塚がオープン。

この計画が持ち上がった時には「黒船」に例えられ、地元の商店が消滅してしまうのではないかという危機感を覚え、対策を必死に考えました。

このような象徴的な民間事業者の進出がありましたが、懐の深い街である大塚は、大塚らしさを失うことなく、街の風景になじませていくしなやかさがあります

30年5月に開業した「星野リゾートOMO5」「東京大塚のれん街」やドン・キホーテ、来年秋に開業するアパホテルなども、きっと同じように大塚の街が受け止め調和させていくと思っております。

山手線内で注目される街になりながらも、昔ながらの個店、新進気鋭の個店なども共存している大塚。

この魅力をつないでいるのは、町会や商店街などを中心にした地域コミュニティの強さだと私は考えています。

町会や商店街の活性化を図ることは、大塚の魅力を後世へつないでいくことにもなります。

微力ながら地域の発展のためにこれからも汗をかいていく所存です。

 

参考までに、私と区長の対談や過去の大塚駅北口整備事業関係のblogのurlを記事の最後に記載します。

 

シンポジウムと奇しくも同日、大塚駅北口で新たな試みが行われていました。

アーティストの鈴木掌さんによる、大塚駅北口駅前の工事現場のフェンスでライブペインティング。
元青年海外協力隊員だった方で、今もルワンダで活動中。

 

ちなみにペイント前の写真は以下のものです。


季節ごとにフェンスの絵を変えるとのこと。

これだけの大作を塗り直しちゃうのは勿体ないように思いますが、鈴木掌さんは季節ごとに変えるという仕掛け自体を楽しみになさっているようです。

 

これも新たな大塚の風景の一つですね。

大塚の街は面白い、色々なチャレンジができる場所だ、と思う若者が増えて欲しい。

それも含めて、懐の深い街でありたいです。

 

※参考 過去blog

◆高野区長との対談、菊池会長へのインタビューなど

30年6/1「大塚駅周辺のまちづくりについて、高野区長と対談など 細川正博区政報告会

 

◆最近の議会、行政からの説明会など

30年11/20「大塚駅北口の駐輪場の移設や廃止についてなど 議員協議会

30年10月「大塚駅北口整備、子供の未来応援など 平成29年度決算特別委員会(2)

30年7/29「大塚駅北口整備計画の地元向け説明会

30年7/18「大塚駅北口駅前整備の基本設計など 豊島副都心開発調査特別委員会

※この時の質疑でも、南北大塚の役割分担が必要である旨、私から指摘をさせて頂いております

30年6/27「一般質問 ①ナイトタイムエコノミーを中心としたインバウンド需要の取込みについて