和の会 BLOG -2ページ目

「玉葛」ワークショップ開催しました!

昨日、7月31日、目白庭園 赤鳥庵にて、

シテ方宝生流能楽師 高橋憲正さんによるワークショップが行われました。


内容は・・もちろん、来たる8月10日のNOH-AGE「玉葛」について。


内容解説だけでなく耳、実際に当日使用する面や能装束を使って、

参加者20名の中から、選ばれた方に、着付けモデルになっていただきました叫び



和の会 BLOG-0731-1


「面は使ってこそ、生きる」

「幾パターンか考え練習を積み重ねる中で、使用する装束に合った演技を選ぶ」など、

芸へのこだわりと意気込みを聴くことができました。

和の会 BLOG-0731-2

8月10日 NOH-AGE「玉葛」、ご期待ください恋の矢

「NOH-AGE 玉葛」スペシャル対談 高橋憲正vs坂口貴信 vol.3

スペシャル対談もいよいよ最終回です。熱く能を語るお二人、かっこいいです!!















"まじめに能の話" 












お互いの舞台は観ますか










高橋:僕は観ますよ。










坂口:書生時代は観られなかったですけど、それ以前は観てましたね。










高橋:最近は(国立能楽堂の)研鑽会とかでよく観るし、(観世能楽堂の)荒磯能とかも行ったし。










坂口:本当?みんなに誘われて行ったんじゃないの?













高橋:坂口がやるって聞いたから行ったんだよ。














和の会 BLOG












こいつにこれだけは負けないぞというところ、逆にこれは敵わないなというところはありますか










高橋:全部敵わない(笑)










坂口:何を言ってるの(笑)。憲正君は恥ずかしがり屋なんですよね。二人だとまじめで深い話をするけど、他に人がいると恥ずかしがってしない。でも、実は根は熱いんですよ。それが、最近分かった(笑)










高橋:そうだね、あんまり見せなかった。













坂口:だから、憲正君はそういう質問にはなかなか答えない。














高橋:「上手いな」と思うときもあるんだけど、こいつがこれだけやってるなら、自分もこれだけやらないかんやろ、と感じる。だから、勝ってるとかじゃないよな。


















和の会 BLOG


坂口:お流儀が違うからね。私も宝生流の謡も型も好きなんで憧れている部分がある。しかし、今はそれぞれの流儀の良さを高めなければならないと思っています。














高橋:言う通りだね。


















8月10日「NOH-AGE」の舞台の抱負をお聞かせください















高橋:こういう場をいただいて、家元に非常に感謝しています。同級生と一緒に舞台に上がる機会があまりないので、精一杯頑張らせていただきます。














坂口:プライベートでは他流儀の同世代の能楽師の方たちとも交流する機会はありますが、一緒の舞台に立つことはありませんでしたので、今回お声掛けいただき、私もとても感謝致しております。今後も互いに刺激し合って、自分自身を磨いていきたいと思います。















-対談を終えて








終始和やかな雰囲気の中の対談でしたが、舞台のお話になると、きりっとまじめになり、ライバルでありながらも、お互いを尊敬しあうお二人の姿が印象的でした。
















お二人が出演する、「NOH-AGE 玉葛」は8月10日(土)19時より、渋谷セルリアンタワー能楽堂にて開演です。








詳細、チケットのお求めはこちらをどうぞ!






http://www.hosho-wanokai.com/performance/08tamakazura/





















お二人の熱き舞台をぜひご覧ください。








皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。















和の会 BLOG
















プロフィール












高橋憲正(たかはし のりまさ)







1976年金沢市生まれ。宝生流シテ方。東京藝術大学邦楽科卒業後、宝生宗家の内弟子となり、2007年独立。初シテは2004年の「草薙」。2007年に「石橋」を披(ひら)き、同年独立。これまでに「翁(千歳)」「道成寺」「乱」などを披く。











坂口貴信(さかぐち たかのぶ)








1976年福岡県生まれ。観世流シテ方。東京藝術大学邦楽科卒業、在学中に安宅賞受賞。



観世宗家の内弟子となり2009年独立。2004年に「乱」、2011年「石橋」、今年6月「道成寺」を披く。2005年より地元福岡で小中学生の能楽普及、2012年より国立劇場養成所(歌舞伎役者育成所)での指導にもあたる。






















「NOH-AGE 玉葛」スペシャル対談 高橋憲正vs坂口貴信 vol.2

前回に引き続き、「NOH-AGE 玉葛」スペシャル対談 高橋憲正vs坂口貴信をお届けします。











"プライベート"




このコーナーは、インタビュアーが用意したカードを二人に交互にめくってもらい、書いてある質問に答えてもらいました。





相手へのごめんなさい話(坂口さんへの質問)





坂口:憲正君はとても優しい人なんですよ。藝大の寮(練馬区)に住んでいる時に、都内で大先輩にお食事をご馳走になって、深夜遅くなったんです。電車も終わってしまって、タクシーで寮まで帰る持ち合わせもなくて。それで、憲正君に電話したらすぐにバイクで迎えに来てくれたんですよ。





高橋:よく行ったもんね。坂口はバイクに乗るのが慣れてないから、固いの(笑)



和の会 BLOG



坂口:憲正君も免許を取ったばかりだから怖くてね。でも、よく送ってくれたよね。







あきれてものも言えねぇ話(高橋さんへの質問)





坂口:僕の藝大受験の時の曲が「熊坂」だったんですが、すごく呆れてたよね。





高橋:そうそう!その時は僕らにとって重い曲だった。でも今となっては全然問題ないと思う。





坂口:難しい曲だよね。でも、元気よく舞える曲がいいと思って。しかも、「熊坂」の能を舞った後だったので。





高橋:最初からそうだよ。坂口は昔から能を舞ってるじゃん。僕は舞ってなかったから、すげえなと思って。だから最初のこれ(「熊坂」)はないな、と思った。坂口は先輩やな、と。








こいつのここが気になってしようがない話(坂口さんへの質問)





坂口:うーん、結婚!





高橋:お互いそうやん(笑)





坂口:だから気になるよ。





高橋:俺も坂口が結婚したら考えるな。





坂口:でも、僕はまだ独立して4年だからね。何年経ってる?





高橋:かれこれ6年くらいかな。





坂口:したくないの?







和の会 BLOG








高橋:したいけど、なかなかね。





坂口:大体ね、出不精で家から出ないでしょ。出なきゃダメだよ。





高橋:そう!坂口は昔から出かけるタイプで、うちにもガンガン来ますね。そういう時は一緒に出掛けるけど、それがないと出ない。





坂口:みんなで食事をしてて、「憲正も呼ぼう!」って急に誘っても来ない。もうちょっと沢山の人と交わりなよ。




陰と陽みたいですね。だから合うんですかね。





坂口:そうですね、一緒にいると楽。旅行も行きましたしね。













和の会 BLOG







(続く)










プロフィール




高橋憲正(たかはし のりまさ)


1976年金沢市生まれ。宝生流シテ方。東京藝術大学邦楽科卒業後、宝生宗家の内弟子となり、2007年独立。初シテは2004年の「草薙」。2007年に「石橋」を披(ひら)き、同年独立。これまでに「翁(千歳)」「道成寺」「乱」などを披く。




坂口貴信(さかぐち たかのぶ)




1976年福岡県生まれ。観世流シテ方。東京藝術大学邦楽科卒業、在学中に安宅賞受賞。

観世宗家の内弟子となり2009年独立。2004年に「乱」、2011年「石橋」、今年6月「道成寺」を披く。2005年より地元福岡で小中学生の能楽普及、2012年より国立劇場養成所(歌舞伎役者育成所)での指導にもあたる。