「NOH-AGE 玉葛」スペシャル対談 高橋憲正vs坂口貴信 vol.2
前回に引き続き、「NOH-AGE 玉葛」スペシャル対談 高橋憲正vs坂口貴信をお届けします。
"プライベート"
このコーナーは、インタビュアーが用意したカードを二人に交互にめくってもらい、書いてある質問に答えてもらいました。
―相手へのごめんなさい話(坂口さんへの質問)
坂口:憲正君はとても優しい人なんですよ。藝大の寮(練馬区)に住んでいる時に、都内で大先輩にお食事をご馳走になって、深夜遅くなったんです。電車も終わってしまって、タクシーで寮まで帰る持ち合わせもなくて。それで、憲正君に電話したらすぐにバイクで迎えに来てくれたんですよ。
高橋:よく行ったもんね。坂口はバイクに乗るのが慣れてないから、固いの(笑)
坂口:憲正君も免許を取ったばかりだから怖くてね。でも、よく送ってくれたよね。
―あきれてものも言えねぇ話(高橋さんへの質問)
坂口:僕の藝大受験の時の曲が「熊坂」だったんですが、すごく呆れてたよね。
高橋:そうそう!その時は僕らにとって重い曲だった。でも今となっては全然問題ないと思う。
坂口:難しい曲だよね。でも、元気よく舞える曲がいいと思って。しかも、「熊坂」の能を舞った後だったので。
プロフィール
高橋憲正(たかはし のりまさ)
1976年金沢市生まれ。宝生流シテ方。東京藝術大学邦楽科卒業後、宝生宗家の内弟子となり、2007年独立。初シテは2004年の「草薙」。2007年に「石橋」を披(ひら)き、同年独立。これまでに「翁(千歳)」「道成寺」「乱」などを披く。
坂口貴信(さかぐち たかのぶ)
1976年福岡県生まれ。観世流シテ方。東京藝術大学邦楽科卒業、在学中に安宅賞受賞。
観世宗家の内弟子となり2009年独立。2004年に「乱」、2011年「石橋」、今年6月「道成寺」を披く。2005年より地元福岡で小中学生の能楽普及、2012年より国立劇場養成所(歌舞伎役者育成所)での指導にもあたる。