中国の最新の戦争ゲームは、計画された台湾侵攻のリハーサルである
2022年8月11日(木) by: Kevin Hughes

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中国は8月8日、台湾周辺での新たな軍事演習を宣言し、台湾自治領とその同盟国であるワシントンへの圧力を強めている。

 

北京は、正確な終了日を示さず、月曜日から対潜水艦および海上襲撃の実弾演習を実施すると発表した。

 

北京は、中国が台湾に侵攻した場合に備えて、対潜水艦訓練で台湾周辺での新たな戦争ゲームのラウンドを開始。
 


これは4日間の実弾演習に続くもので、中国は初めて島上空で弾道ミサイルを発射した。

 

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北京の中央政府は、演習は8月2日にナンシー・ペロシ米下院議長が島国を訪問した事に対応するものだと弁明している。

 


米国家安全保障会議のジョン・カービー戦略広報調整官は、戦争演習は地域の平和を弱める事を意図した「無責任」「挑発的」な行動であると非難した。

 


数十機の中国の航空機と船舶が、戦争ゲームの一環として、台湾と中国を隔てる子午線ラインを台湾海峡の中央を通過した。

 


中国国営メディアは、この軍事演習を侵略のリハーサルと呼んでいる。

「中国人民解放軍(PLA)の東部戦域は」

「台湾島周辺の海と空域で」

「実践的な合同演習と訓練を継続した」

 

と、中国軍は声明で述べた。

 


中国人民解放軍の東部司令部は、この訓練は

 

「対潜水艦および海上攻撃作戦の」

「合同編成に重点を置いている」

 

と、述べている。

 

中国はまた、南シナ海と黄海の一部で実弾演習を実施する予定であった。

 

 

 

台湾が上陸阻止演習を実施


一方、台北は軍事演習を延長した北京を糾弾した。

「中国の挑発と侵略は」

「台湾海峡の現状を損ない」

「地域の緊張を高めている」

 

と、台湾外務省は声明で述べた。

 


台湾軍は、8月9日(火)と11日(木)に対上陸演習を実施すると表明した。

 

台湾陸軍第8軍団のスポークスマンであるLou Woei-jye氏は、AFPのインタビューに対し「台湾に対する敵の攻撃を模擬した対抗手段を練習する」と述べた。

台湾軍はまた、数百人の部隊と約40門の榴弾砲を配備することを発表した。

 

 

台湾は、演習中に中国の飛行機や船が台湾の領海や領空に侵入したことはないと発表した。

しかし、中国軍は空軍のパイロットが操縦席から台湾の海岸線や山々を撮影したビデオを公開し、台湾の海岸にいかに接近したかをアピールした。

 


また、中国東方司令部は、台湾の海岸線を背景に哨戒中の軍艦の写真を公開した。

 

 

中国国営メディアは、先週の訓練中に台湾の首都上空で弾道ミサイルが発射されたとも報じている。

気候や国防に関する重要な協議から脱退する等、中国の演習の範囲と威力は、米国や他の民主主義国の怒りに火をつけている。

 

 

アントニー・ブリンケン米国務長官は、深刻な世界的危機を防ぐためにワシントンは「責任を持って行動することを決意している」と述べた。

それでも中国は、米国の扇動に対して「断固として、力強く、適切な」行動であると正当化した。

「我々は加害者に警告を発しているだけだ」

「米国には真摯に反省し」

「直ちに過ちを正すよう求める」

 

と、中国外務省の王文斌報道官は記者会見で述べ、中国は「米国を通じて独立を勝ち取るという台湾当局の幻想を断固として打ち砕く」と再確認した。

 


一方、ペロシ氏の台湾訪問を切っ掛けに、ワシントンと北京の関係は悪化しており、国連から緊張の緩和を求める声が上がっている。

 

台湾、中国による攻撃シミュレーションを非難 北京の戦争ゲーム継続中
 

中国の台湾周辺での新たな軍事演習については、以下のビデオをご覧ください。

 

中国、台湾周辺での新たな演習を発表