中国の電力不足により、世界の食料・商品価格が高騰する可能性がある
2021年10月01日(金) by: Mary VillarealTags: big government, China, Collapse, economic collapse, electricity, electricity shortage, food prices, food shortage, food supply, national security, pandemic, power grid, price hike, production interruptions
中国では、深刻なエネルギー不足により生産量の見通しが立たず、厳しい収穫期を迎えることになります。
中国では秋の収穫期を迎えていますが、産業の中心地では電力不足のため、当局は加工の伸びが遅いと見ています。
特に、東北地方の吉林省、遼寧省、黒龍江省では、国内のトウモロコシと大豆の半分が生産されていますが、このような状況が続いています。
この危機的状況は、一部の工場が節電のために生産量の削減を求められたことから、中国が今年の農作物の処理に苦慮するのではないかという懸念を後押ししています。
昨年1年間、中国は国内の不足により、既に過去最低の農産物を輸入しており、その結果、価格と世界の食糧コストが過去最高になっています。
電力不足により北部地域の大豆加工業者が操業停止に追い込まれ、大企業の経営にも影響が出ています。
また、でんぷんやシロップなどの製品を製造するトウモロコシ加工業者の操業率を低下させる電力逼迫が懸念されています。
中国は、収穫期の期待に応える為に、十分な電力供給を確保する必要があります。
そうでなければ、電力不足は、国家経済と国民の生活にとって重要な農産物の供給と価格に影響を与える可能性があります。
停電が長引いた場合に備えて、予備の発電機を購入している企業もあります。
電気は、貯蔵や販売の前の重要なプロセスである作物の乾燥に必要です。
例えば、トウモロコシやピーナッツの供給は、処理が間に合わないと品質が劣化する可能性があります。
中国では食糧の安定が最重要課題ですが、電力不足により北部地域の加工業者が停止し、肥料の価格が高騰しています。
大豆工場も影響を受けています。
今の処、大豆ミールの需要低迷で影響は緩和されていますが、工場が停止したままだと、大豆の買い付けが遅れて米国の輸出に影響が出る可能性もあります。
再開経済による電力供給不足
中国で電力が不足している理由はいくつかあるが、その一つにパンデミックによるロックダウンから経済が再開したことが挙げられる。
これにより、中国の輸出設備への需要が大きく高まった。
例えば、アルミニウムは最もエネルギーを消費する製品の一つであり、その輸出需要は堅調に推移している。
また、中国の大規模な建設計画に必要な鉄鋼やセメントの需要も旺盛です。
このような需要の増加に伴い、発電に使用される石炭の価格も上昇しています。
しかし、中国の規制当局は、電力会社がコスト上昇分をカバーできるだけの料金値上げを認めておらず、電力会社の発電所の稼働が遅れています。
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香港に近い製造業の一大拠点である東莞では、300人の従業員を抱える靴工場が、生産を続けるために月1万ドルの発電機をレンタルしなければなりませんでした。
レンタル料と工場を動かすためのディーゼル燃料で、工場の電力が2倍になってしまったのです。
また、エコノミストたちは、中国の工場での生産中断により、欧米の企業が空になった棚を補充する事が難しくなり、今後数ヶ月の間に更にインフレを引き起こす可能性があると予測しています。
電力不足がいつまで続くかは不明だが、中国の専門家は、当局が鉄鋼、セメント、アルミニウムなどのエネルギー多消費型の重工業から電力を奪うことで補うだろうと考えている。
全国的な電力不足により、エコノミストたちは中国の成長率の予測を下げている。
電力不足は今、サプライチェーンの問題を更に悪化させている。
中国政府も事態を憂慮しています。
李克強首相は既に、経済成長を維持する為にあらゆる努力をする事を誓っています。
中国は人口のニーズを確実に満たし、産業とサプライチェーンを安定的に維持していきます。