超安価フェルール圧着工具のIWISS HSC8-6-6を買ってみた | 音響・映像・電気設備が好き

音響・映像・電気設備が好き

「ヒゲドライバー」「suguruka」というピコピコ・ミュージシャンが好きです。

ここまで比較をしたのだから、超激安工具であるIWISSのフェルール圧着工具のHSC8-6-6を買ってみました。市場価格は輸入最安値で1500円(注:送料別)ほどでAmazonで2500円クラスでしょうか。とにかく激安です。ここまで安いのにはきっと訳があるはず。そしてきっと誰かがメーカ品と比べてくれる・・・まてよ、やるのは自分ではないのか?ここでやらずにどうする!?ということで今回の記事です。(自重しません)

 

参考までに過去の記事
 
他の圧着工具比較記事

 

 

IWISS HSC8-6-6

 

 

どう考えてもパクリ元の工具のPHOENIX CONTACT CRIMPFOX 6H 1212046と比較してみる

 

 

PHOENIX CONTACT CRIMPFOX 6H 1212046

0.14㎟~6㎟

 

IWISS HSC8-6-6

0.25㎟~6㎟

 

一見同じに見えます。PHOENIX CONTACT CRIMPFOX 6H 1212046は46000円(注:代理店販売なので購入する会社によって価格が大幅に異なる)ほどでその価格差は歴然です。しかし、同じ事が出来るなら、安いに越したことはありません。それでは比較してみましょう。

 

 

ダイスの圧着精度比較

 

 

根本的に比較になりません。PHOENIX CONTACT CRIMPFOX 6Hは引っかかりもなく軽々とスムーズにダイスが最後まで噛み合いますが、パクリ工具であるIWISS HSC8-6-6はガッ、ガッと引っかかる動作をし、最後までダイスが閉まりません。本家を知っていると加えなければならない力が過大で、触っただけで「あぁ、これはダメだな」と感じます。

 

 

IWISS HSC8-6-6はダイスが最後まで閉まらない粗悪品。たぶん当たり外れがある

 

 

これでは0.25㎟~と表記される理由も分かります。作ってみたら0.14㎟が潰せない個体が出たから0.25㎟と書いておこう、と言った適当なスペックなのでしょう。

とは言っても、圧着してみないと分からない・・・使ってみましょう。

 

 

潰してみる。

 

 

工具の精度がガチャガチャで「安価なものを使っている嫌悪感」を筆者は感じますが、その思いとは反対に案外まともな圧着結果に・・・

いつもの圧着結果比較写真を以下に載せます。

 

 

IWISS HSC8-6-6

 

 

PHOENIX CONTACT CRIMPFOX 6H

 

 

左がPHOENIX CONTACT CRIMPFOX 6H、右がIWISS HSC8-6-6。差は歴然で工具の品格が表れています

 

 

力でグシャっと捻り潰す感じがあるIWISS HSC8-6-6ですが、結果は圧着断面が6角形にならないものの「案外行ける」でした・・・くー・・・・対応範囲外の0.18㎟も潰せています。

 

このパクリ製品に関して、法的にどうなのか?は知識や判断材料がなく分かりませんが、倫理的に使用は控えたい意識を筆者は持っています。ですが、本家メーカは「安く済むのなら別にこれくらいの性能で構わない」という層がいる事を想定しないと、ある時業績がひっくり返されてしまうだろうな、と思っています。と言うのも、ここ15年ほどで音響映像設備業界の機材事情がそのような変化を遂げてきたからです。良いものは黙ってても売れる、パクリで低品質なものは売れないし使うのは恥、なんて考えは捨てなければなりません・・・厳しい話ですが現実です。この様な廉価で粗悪だが、それでも最低の品質を持つ製品は「売れる」のです。

 

最後に歴代の比較写真を載せます。ここまで比較した人も珍しいと思います・・・

 

 

フェルール比較写真

 

 

結論として、頻繁に使用するわけではないし、品質も特に問わないのであれば問題ないのでは?と思いました。