Ninja400のシートは前評判通り固いです。ただ、短時間なら思ったほど尻は痛くなりませんが、これが1日中となるとさすがに痛いです。尻痛の原因は部分的に血流が悪くなることなのでそれを念頭に対策してみます。また、シートだけでなく、サスペンションも突き上げがひどいので、柔らかいシートに出来るか、挑戦してみます。

 

シートを触ってすぐにわかりますが、最近航空機や電車、新幹線の座席に盛んに使っている、あのウレタンです。軽量化されてエコやコストダウンにはなるんでしょうが、客はケツが痛くてたまりません(怒) 品番は多少違うのでしょうが、ほぼ同じウレタンがこのシートにも使われています。

 

Ninja400が納車される前に、色々な動画やHPで尻痛対策が掲載されていますのでじっくり拝見し検討しました。

 

結果、用意した物

 

①ゲル 

  最近ハニカム2重構造が流行っていますが、重くて厚みがあり過ぎること、ハニカムの模様がシート表面に出てかっこ悪いことからバイクシートに実績がある単体を使って見ます。ちょっといい値段します。

 

 

 

 

 

 

②低反発スポンジ

  色々な固さの低反発スポンジがありますが、柔らかいと底突きするだけなので堅めをチョイス。ハンズマンで低反発ざぶとんの800円ぐらいのものを購入

 

③中古のメインシート(なんせ「新開発」なので失敗していいように予備を買ってこれを加工しました)

  たまたまヤフオクで5千円ぐらいで売ってました。まぁまぁの外観です。左中古、右新品

 

 

尚、中華の社外品がアリババで売ってました。人柱になってもいいと言う方、是非感想をお寄せくださいw

 

 

 

④エアタッカー

  この作業以外に使うアテはありませんが、3千円台でバイク用品店で売ってたので買ってしまいました。

 

 

 

 

 

 

 ちゃんと使えます。やはりあると楽です。但し貼り付ける物に密着してないと針が出ないという安全装置は付いてないのでゴーグル着用をお勧めします。エア圧は0.4Pa(4Kg/cm)程度です。この作業が終わったらもう使うことは無いでしょう(笑)

 

 

さて、先ずはシートの表皮をはがすため、裏のタッカーで打った針をニッパーでつまんで除去しました。せっかくマイナスドライバーをグラインダで削って幅を狭くして先端を尖らせて用意してたのですが、けっこう腕が疲れて良くありません。安物のニッパーの刃先でつまんで引き剥がす方法が一番疲れずスイスイ取れます。

 

 

一番後の列の針は面倒くさいから取っていません。これで前から皮を剥ぎます。ウレタンスポンジが多少変色してますが問題ありません。

 

次にスポンジを樹脂フレームから外します。接着はされていませんでした、良かった。

 

 

上の写真をご覧の通り、ウレタンスポンジの厚さは尻の骨が当たる部分は分厚く、太ももに当たるシートの角の部分は非常に薄いことがわかります。

 

さて、これからスポンジの「裏抜き」作業を行います。ODDEYE109さんが開発した、画期的なあんこ抜きメソッドです。本来は足つきの改善が目的ですが、ここではシートの柔らかさ調整として使用します。

 

 

 

 

分厚い部分を中心に、どんどん抜いていきました。こんな感じ。

 

 

意外に時間がかかります。しかしこの状態でシートフレームに仮付けしてバイクに装着、座ってみるとだいぶ柔らかくなっています。これはいいですね。

 

これだけでも良さそうですが、今回は早々とゲルをせっかく買ってたのでスポンジの表面をゲルの厚み分削ります。これが結構な作業、掃除が大変。

さて、私のケツは極端に骨が尖っておりまして、昔ZX-9R用のシートを作ってもらおうと旧シートジョイにお邪魔した時、故秋田社長からいきなりケツをギュッと捕まれて「あぁ、これは難しいケツだなぁ」と言われてしまいました(笑)

今回はケツの骨が当たる位置を測ってゲルに記入、そこをくりぬく事としました。

 

 

+が骨の位置(笑)

 

で、骨が出っ張った部分をくりぬきました。なかなかゲルは寸法通り切れません。左の丸く切ったものは低反発スポンジです。

 

 

くりぬいた部分に低反発スポンジを入れます。

また、このまま表皮をかぶせると夏の日光でゲルが高温化してお尻が火傷しますので、薄いスポンジをかぶせて表皮をかけることにしました。

 

 

また、上の写真のように、太ももが下がるシートの角の部分がすごくウレタンが薄いので、ウレタンを除去してその代わりに低反発スポンジを貼り付けました。これで痛みは軽減されるはずです。

 

さて、表皮をひっぱりながらタッカーで固定して完成です。

丸1日のツーリングに出て、シートの具合を確認しました。

 

かなり良い感じです。

 

柔らかくなりましたがホールドはしっかりしており、不自然さはありません。また、1日ですが、全く尻が痛くなりませんでした。人によると思いますが、自分にはかなり効果があったと思います。

 

これを見て試したくなった方は、次の段取りがいいと思います。

 

1. 裏抜き方法はかなり効果があります。これだけで満足な結果が得られる可能性があります。なので、ゲルや低反発スポンジを購入する前に、裏抜きだけやってみたほうがいいと思います。

 

2. 上記で効果が薄ければ、ゲルなどを購入して追加作業しましょう。太ももの当たる部分は元々スポンジが薄いので、何かの対策が必要とも思われます。

 

しばらくこれで走って様子を見てみようと思います。

 

【2023.7.31追記】

 この度、ZX-4RRの契約をし、今まで乗ってたNinja400を下取りのためレッドバロンへ引き渡したのですが、引き渡し前に全部ノーマルに戻しました。保管してあったシートもノーマルに戻したのですが乗ってビックリ!! あっという間に尻が痛くなりました。最近は尻痛は全然なかったので意識してなかったのですが、すごく効果があったということですね。4Rが来たら、この改造シートの中身を4Rのシートに移すか、この対策シートをヤフオクで売るかは考え中です。

 

 

【Ninja400ツアラー化】

 サイドスタンドパッド(埋まり込み防止)

 振動防止 バーエンドとゲルグリップに交換

 ハンドル高さUPとクランプバー

 ACCコネクタ取付

 ETC取付

 ドラレコ取付

 大型シールドスクリーン装着

 サイドスタンドの足かけ突起取付、ショート化

 リアサス交換

 ニーグリップパッド貼り付け

 ハザードスイッチ取付

 

【バイクガレージ建設1】