~From.裕~ -90ページ目

もう春になれ!

風が吹く
君の髪を揺らしながら…
光が零れる
君の横顔を照らしながら…
音が消える
君の笑う声が聞きたいから…
背を向ける
君の姿を追いかけそうだから…

熱苦しい仲間達との噂
君の人気はかなりのもので
興味無い振りで
交わす会話が精一杯
聞かせられる噂だけで
やり場の無い動揺
隠すように無口になる…

カッコ良いって何だ
見た目の良いヤツ?
スポーツ万能なヤツ?
成績優秀なヤツ?
楽器弾けて歌上手くてダンス出来て
料理何かも出来たり…

しょぼくれた心に
風が吹き過ぎる
踏み出せ無いだけの心に
光が陰を差し込む

風が光が
君を意識させるように
俺に届ける
君の存在…

窓際の君を
今日も気にしてる

ずるい女性(ひと)

あなたの下に着いて3年
仕事の厳しさと達成感
仕事が終わっての楽しみと苦労
センパイ達との付き合い方と
上司からの誘いの断り方
そして…
同僚達に引けを取らないあなたが
女だって
本当は
強がりで寂しがりやな
女だって
教えられた…

同僚への陰口に
『歳がなんだ!関係無いでしょ』
自分の事のように呑んで荒れた
いつもそう
誰かの為に熱くなる
上手くないあいづちを打ち
酒を適度に反わし
適量を見極め送り届ける
俺の役割だって解ってた…

でも、その時の言葉が
俺の隠し扉をこじ開けたんだ…

あなたの下に着いた3年前
色々とからかわれ
お互い有り得ないと笑ってた
5年先輩のあなたは大人の女性
だった…
5歳下の俺は気を使わない弟で
手の掛かる後輩で
今も変わらなくて
安心仕切った姿で酔う姿は
ただの女なんですけど…

あのう、先輩?
家に着きましたから
一人暮らしで無くて良かったのか
残念なのか
あのう、先輩?
俺、帰りますから

あなたの後ろでなく
あなたの隣で
あなたを護りれる男に…
でもその前に
あなたの無防備さで
俺の決意砕かれ
ただの男になりそうですよ

ずるい女性(ひと)だよな…

溜め息の向こう

ジョッキ片手に上司への不満
肩を叩きながら同意を求める
ちょっと頬を紅くして
勧めてくる酒を上手く反わす

色んな愚痴で付き合わされる
だけど
いつでも仲間が受けた不条理
一度だって
自分自身の事じゃない…
男顔負けの熱さとパワー
この身体のどこにあるのか…

時々つく
深い溜め息ひとつ…
俺じゃない
同僚の人だったら
言葉にするのだろうか
突き付けられる頼りなさ
空回りする若さ…
支える腕は
育てがいのある後輩として
酔った姿見せるのは
歳離れた弟扱いだから…

いつからだろう
貴女の助けにならない自分が
悔しい
貴女に届かない腕が
悔しい
たった5年
貴女が先に生まれただけ
たいした時間じゃないのに

なんだろう
この虚しい想い…

『何で飲まないんだよ~』
俺まで酔ったら
誰が送り届けるんですか…
帰りますよ!
セ、ン、パ、イ…