羞明が辛いという方は光を避けるべき?慣れるべき? | 大阪日本橋 眼科鍼灸の鍼灸ひより堂

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殴り書きで申し訳ございません

 

 先日書いた記事の中で、羞明と関係が深いメラノプシン細胞というものをご紹介しました。

 

 

あまりメラノプシン細胞について触れている方はいらっしゃらないですが、恐らく羞明に関してはこのメラノプシン細胞が主役になると思っています。

 

メラノプシン細胞は網膜に存在し、三叉神経を通じて脳に光の情報を伝えます。

 

三叉神経は知覚神経であるため、網膜からの刺激を痛覚に近い形で脳に伝える為、眩しさ(光)を痛みに近い感覚として脳に伝えると思われます。

 

 またメラノプシン細胞は、他の錐体細胞や桿体細胞と比べても、非常に早い段階で網膜で働く細胞です。

 

つまり細かな状況を目で捉える視覚という発達した感覚ではなく、ただ漠然と明るさを感じることで、概日リズムなどを作る原始的な視覚に関係している細胞です。

 

そのためメラノプシン細胞は、光の情報を元に概日リズムや四季のリズムを作る為に活動していると予想されます。

 

 メラノプシン細胞が捉えた光刺激は、三叉神経核から視床や視床下部に伝わり、ホルモン分泌や自律神経に影響を与えます。

 

三叉神経は脳の硬膜に分布する血管にも影響する為、血管の拡張により偏頭痛を起こす原因にもなります。

 

片頭痛時の閃輝暗点などは、このメラノプシン細胞が関係していると思われます。

 

また副交感神経に影響を与えることで網膜の血流を過剰にし、更に光の感受性を高めることで羞明に関与し、メラノプシン細胞と三叉神経の更なる興奮を引き起こすことで負の連鎖が起こり、羞明から眼瞼痙攣や眼球使用困難症に繋がるのではないかと思います。

 

この負の連鎖を断ち切る為には、鍼灸治療や栄養療法なども有効ではないかと思われますが、未だ重症患者に関しては最適であるかは分かりません。

 

 専門病院として存在する井上病院などでは、徹底した光を避けた生活を勧めているようですが、個人的にはメラノプシン細胞や視床下部(自律神経)を適正化することが大きなポイントになるのではないかと思っています。

 

つまり適切な光度の光を適切な時間帯や季節に浴びることや、一日のリズムを付けること、正しい生活習慣を取り戻すことが羞明克服への第一歩だと思うのです。

 

 

ただこれはあくまで概念上のことですから、実際の臨床では苦痛を避けることも否定はしません。

 

自分の状態に合わせた方法を取ることが大切で、鍼灸のような積極的治療だけでなく、しっかり自分の状態を把握した上での対策が大事だということです。