サルヒツの酒飲みライフ♪【第248回】
生酛のどぶ 2022BY
製造年月:2023年12月
生産者:㈱久保本家酒造
所在地:奈良県宇陀市
タイプ:にごり酒
使用米:
(麹米)近江日本晴100%
(掛米)阿波山田錦100%
精米歩合:
(麹米)65%
(掛米)60%
アルコール:15度
杜氏:加藤克則氏
販売価格:1,600円(税別)
※特約店販売品
※味覚の表現は飽くまで個人的なものです
ひつぞうです。長い旅行も終わり、ようやく普段の生活に戻りました。年々長期旅行がつらくなってきましたが、これからの人生、今が一番若いのだと自分を叱咤しています。さて、三箇月遅れになりましたが、めげずにテイスティングメモ。今回は以前頂戴した睡龍を醸す久保本家酒造の人気にごり酒。生酛のどぶです。(2月4日賞味)
★ ★ ★
ということで久保本家酒造については睡龍で記しているので割愛。普通、にごり酒(どぶろく)というと庶民の酒を連想してしまうが、価格は生酛のどぶの方が高い。
不敷布でカバーされている。日本酒度は+15。普通に考えればすっきり味。しかし、そう単純ではない。
澱が沈殿しているのが判る。
睡龍と生酛のどぶが同じ蔵の銘柄と知ったのは最近のこと。とある居酒屋で睡龍を注文したら生酛のどぶが出てきたのだ。お姐さん、これ違っているよと指摘すると、まだバイトを始めて日が浅い彼女は顔を紅くして「確認してきます」と走り去り、間を置かずして「これでいいそうです」とすごすご戻ってきた。何事も自分の知識だけで判断してはならないと反省したことを思い出す。
「自信満々だったもんにゃ」 恥ずかしくね?
まずは上澄みをそっと注ぐ。穏やかな香り。
どぶろくらしく苦味先行。さすがは+15度の辛口。味という味はせず、やさしいアルコール感が主体。中盤から男酒っぽい生酛造りの力強さが頭を擡げ始める。舌にざらりと絡み始めた処でフィニッシュ。この荒々しさがこの酒の魅力なのだろう。
「今夜は常夜鍋にすた!」
新鮮なホウレン草が手に入ったらしい。
豚肉は久慈ファームの三元豚ロース。これに縮みホウレン草、絹ごし豆腐を加える。
「クレソンもたっぷりいれよう」
縮みホウレン草の甘味と三元豚の旨味がよく絡む。
おサルお手製柚子こしょうをかけて。
最後は底の澱とともに。味変して旨味濃厚。これは好き好き。個人的には澱絡みに軍配。
「サルは辛口の上澄みが好き!」
寒い夜は鍋と濁り酒に限る。奈良といえば(ちょっと癖ありな)水酛のイメージだが、久保本家の造りは親しみやすかった。
「旨かった♪」
(おわり)
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