名建築を歩く「群馬県立歴史博物館」 大高正人のレイターワーク(群馬県) | ひつぞうとおサル妻の山旅日記

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ひつぞうです。
おサル妻との山旅を中心に日々の出来事を綴ってみます。

群馬県立歴史博物館

℡)027‐346-5522

 

往訪日:2024年1月14日

所在地:群馬県高崎市綿貫町992‐1

開館時間:9時30分~17時(月曜休館)

拝観料:(常設展)一般300円 高大生150円

アクセス:関越道・高崎玉村ICから約8分

駐車場:群馬の森 全480台(混みます)

■設計:大高正人

■施工:佐田建設・井上工業

■竣工:1979年

■建築業協会賞受賞(1980年)

 

《建物が皆を迎えてくれている》

 

ひつぞうです。星尾温泉で極上の湯を堪能したあと高崎市内に移動。群馬県立歴史博物館を訪ねました。貴重な埴輪のコレクションで有名な博物館です。更にここ、博物館や美術館建築で多くの足跡を残した建築家・大高正人の作品でもありました。以下、建築探訪記です。

 

「またけんちく~?」サル 飽きんねキミも

 

★ ★ ★

 

5年前、つまり2019年の6月に福島県立美術館を訪れた。その意匠的なスケール、現代のカテドラルとも言うべき美しきシンメトリーに言葉を失った。その意匠を組んだのが大高正人(1923-2010)だった。

 

 

福島県三春町に生まれ、東京帝大建築学科を卒業。前川國男設計事務所から出発し、都市計画、公共建築において優れた業績を残した。黒川紀章菊竹清訓らと共にメタボリズム理論による代謝建築を主導したことは記憶に新しい。

 

「あの外そうとして外せなかった…」サル

 

中銀カプセルタワーね。もうないけどね。

 

高崎市内に着いた。二年前は群馬ラーメンにドハマりして月二回の群馬詣でをしていた。大阪に仕事の拠点が移った今も、こうして上州の日帰り旅ができる。そのことが無性に嬉しかった。

 

 

市民の憩いの場「群馬の森」の広大な駐車場に止めようとするが満車…。少し油断していた。しばらくすると一台空いたのですかさず駐車する。

 

 

後期の作である群馬県立歴史博物館は60~70年代に展開したメタボリズム建築とはやや傾向を異にする。中空の突起などシンボリックな意匠は希薄。弥生時代の竪穴式住居がモチーフなのだろうか。どっしりと根を張った安定的、恒久的なデザイン。

 

 

コンクリートの支柱や採光ガラスなどは福島県立美術館と共通している。

 

 

正面から観てガラスのフレームに注目してみた。下部は縦横格子状だが上部は縦のみ。日本の古建築の梁の構造を模したように見える。

 

「早くいこーよ」サル

 

もうちょっと。

 

 

玄関から光が広がっているように見える。

 

 

材質や組み方の異なる石材の使い方も見所。

 

 

竣工の翌年に建築業協会賞を受賞している。

 

 

では内部へ。

 

「陽が暮れるよ」サル

 

 

巨大なコンクリートの支柱が天井を支えているような意匠。まさに竪穴式住居。

 

 

採光ガラスの矩形に合わせて、壁や天井、そして椅子の形も矩形。なんだろうね。このモチーフ。

 

「コンニャクじゃね?」サル ←このひとの好物

 

想像力が乏しいのでこれ以上推測できず…。

 

 

それにしても大迫力。

 

 

あんまり建築に固執する客はいないので完全に浮いていた。

 

「大丈夫」サル 他人のふりすゆ

 

 

中庭があるんだけど入れず。

 

 

ということで大高正人の代表作のひとつをまた鑑賞することができた。

 

続いて群馬の歴史と特集の埴輪コレクションを観ることにした。

 

「ほとんど子供だね。お客さん」サル

 

大丈夫。僕も同じレベルだから。

 

(つづく)

 

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