昨日、ヨミウリ・オンラインに、“「今さら受けたくない」建築士再試験、猛反発で断念?”の記事が流れた。
国交省は、例の耐震偽装問題の決着のために、一級建築士全員に再試験を課して、改めて技量向上を図る、という方針を、先月末に打ち出した。
それ以来、個々の建築士、日本建築士会連合会や日本建築士事務所協会連合会の反対圧力を受けて、国交省は再試験断念の方向で検討に入ったという。
国交省の方針転換は正しい。検討結果をみてみないと、直ちに判断出来ないが。
ここでの問題は別にある。
この記事である。
「今さら受けたくないと猛反発」や、「同じ国家資格である医師や弁護士は再試験がないのに、なぜ我々だけが既得権を脅かされるのか」のフレーズを、見出しや、記事の頭に使われると、これを読む人たちは、建築士が自分たちの利益のために、駄々を捏ねているように思ってしまうだろう。
反対意見として、「もう一度、大学受験しろと言うのか」や、「この年で今さら、勉強するのは大変」はともかくとして、「設計は分野ごとに高度に専門化している。試験のために、専門外の知識を丸暗記するのは無意味」というような至極真っ当な声を載せて置きながら、である。
再試験に正当性がないから反対しているのであって、既得権云々は関係ない。
我々建築士は、意図しては、倒れるような建物は絶対に建てない。
彼は彼であって、我々は彼ではない。
記事を書く当事者には、ことの本質を見て頂きたい。
誤解を招くようなセンセーショナルな見出しを付けないで欲しい。
こちらも当事者だから、分かることである。
他の世界のことには、心して掛からなければならない。