皆さん、こんにちは。

女性起業家が輝くホテルステイを提案する元エグゼクティブホテルマンの大岡啓之です。

 

今回のテーマは「ホテルの中の組織」について。

 

なぜそんなテーマ設定をするのか?組織を知ることで、例えばホテルに遊びにいらしてホテルの中での場所が分からなくなってしまった、とか、誰に何を聞けば分からないと行った時に頭の片隅に入れておけばカッコよくホテルのスタッフと会話ができたり、ホテルでのカッコ良い立ち居振る舞いができるのではないかと思ったからです。

 

過去の記事を、現状に合わせてリライトしてご紹介をしたいと思います。


(以下2013年6月の記事をリライトしています)

さて、本日のタイトルにもあるのですが、ホテルの中のお仕事って何があると思いますか?

ホテルと言えばフロントかな…とか、ホテルの中にレストランもあるからウェイターさんもそうだよな…、ホテルで挙式、披露宴を挙げた方であればウェディングプランナー

 

と考える方もいらっしゃるでしょう。いずれも正解です!それを一般的なホテルの組織図のイメージをまとめたのが下の画像です。


 



ビジネスホテルのように宿泊特化型のホテルもあるのですが、今回は宿泊、レストラン、宴会場を持つシティホテルやリゾートホテルを想定して書いていこうと思います。

総支配人

 

総支配人ときてピンとくる方なんてほとんどいないはずです笑。しかしこちらのマンガやドラマはご覧になられた方いらっしゃるのではないでしょうか。

 

それがこちら。

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マンガ「HOTEL」

 

石ノ森章太郎さんが原作のマンガ。TBSドラマでは高嶋政伸さんが主人公でしたが、松方弘樹さんが演じていたのが東堂総支配人。あのドラマだと、奥まった部屋にいる、社長的な雰囲気が漂っていましたね。エグゼクティブであることは変わらないのですが、私には少し違和感が。実際にはいろいろな業務を抱えているんですね。そんな役割が以下の通りです。

 

ホテルの運営の最高責任者。総支配人が果たすべき役割は以下の4つです。

 

1. エンターテイナーとしての役割。

総支配人は、重要顧客。VIPとうに対して自ら直接的な接遇に当たると同時に、スタッフに対して様々な接遇に関する指示・助言をあたえ、ゲストの満足度を最大限に高める努力を払わなければならない。

 

2.リーダー、教育者(トレーナー)としての役割。

総支配人はExcom(=ホテル内の管理職会議)のみならず、社員全体会議やマネジャー会議などにおいて、ホテルの方向性、具体的施策、目標について絶えず自らの言葉で語り、メッセージを送り続ける必要がある。同時に、総支配人にはExcomメンバーに対して次代の総支配人としての教育を施すことが求められる。

 

3.経営の代行者としての役割。

総支配人に求められる第一義な役割は、運営力を自ら有しないオーナーに代わって、ホテル経営の業務執行部分である運営を担うことにある。総支配人は、所管ホテルの事業収益性を高め、利益をオーナーにもたらすことを求められ、その他の3つの役割はそれを達成するための重要・不可欠な役割と言える。

 

4.外交官としての役割

ホテルは、地域社会と密接にかかわりあうビジネスであり、地域業界団体、地域の行政と連携して地域振興にあたるホテルを代表する外交官としての役割をになっている。

(ホテルビジネスブックより抜粋)

 

また、その他にもホテルのブランドを浸透させるという役割も担っていると思います。それはブランドのミッション、ビジョンを社員教育する、外交官としての役割にも重なりますが地域活動を通して、ホテルのブランドを浸透するといったこともあります。例えばですが、国内のヒルトンでは地域貢献もブランドのミッションに含まれていて、近隣の福祉施設や小学校訪問なども活動として行っています。


宿泊部

 

「ホテルの顔」とも言うべき、ロビーやフロントで働く部門です。

 

客室の予約受付、案内、会計などの業務を行うフロントオフィスと、客室の維持管理を主要な業務とするハウスキーピングに大別される。これらの業務を行うに際し、ゲスト満足を目指した接遇の実践、すなわちホスピタリティが求められる。

(ホテルビジネスブックより抜粋)

抜粋した文章だと、フロントや客室清掃などの方をイメージできるかと思いますが、ドアマンやベルマンなどホテル到着後フロントまで案内をしていただける担当の方やコンシェルジュやバトラーもこちらの部門に含まれます。

また、客室清掃はシティホテルと言われるカテゴリーだと清掃会社の方が清掃したのちにホテルのスタッフが清掃をチェックするところが多いですが、ビジネスホテルのようにサービスを簡素化しているところは清掃会社スタッフによる清掃のみの場合もございます。

料飲部

 

レストランサービス、宴会サービス、宴会予約(ウェディングのコーディネートなど)、調理の部門です。ホテルによっては、「レストラン」「宴会」「調理」が別々の部に分かれることもあります。
海外のホテルはホテル全体におけるレストラン、宴会の売り上げが30〜40%と宿泊の売り上げの割合が多い傾向にあるのですが、日本のホテルだと場合によりホテル全体の60〜70%を占めることも。特に多いのが宴会やブライダル。特に平成一桁までに開業しているホテルだと、ホテルが立地している地域の要望のよりコミュニテイスペースの一つとしてホテルで宴会場を設けているケースもあるようです。

セールス&マーケティング部

 

一般企業でいう営業部やマーケティングにあたるのですが、日系ホテルの特徴を申し上げると、マーケティングはどちらかというと営業広報的な意味合いが強いかと思います。マーケティング調査をして戦略を立案するというよりは、広告媒体への掲載、自社媒体への媒体がメインの業務になり、外資系ホテルのように自社の営業状況を分析するものとは若干異なります。また、外資系ホテルだと例えば宿泊プランやレストランのプランを企画するのはそれぞれの担当が行っていますが、日系のホテルだと営業広報的な部署がプランを立案するケースが多いと思います。

一般管理部

 

一般企業でいう「人事部」「経理部」などがこちらに該当します。

施設維持修繕部

 

ホテルの施設のメンテナンスを行う部門です。建物はオーナーの資産とホテル側の資産の持ち方が個々のホテルの契約により異なるので、こちらでは割愛いたします。

今回は特に皆様の目につきやすい、また少しでも馴染みのある部分に重きを置いて紹介させていただきました。またホテルへ足を運んでいただける時の参考になれば幸いです。

 

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