フォーエバー・フレンズ -154ページ目

4、拒否する魂ー4

その後、二人は京急に乗って帰って行った。

ガタンゴトンと揺れる車内。正義感の強いレナはもうご立腹だった。

「ジュリ、これってやっぱひどいよ」

「そうだね。女の子を3人も殺して、その罪を誰かに押し付けて、挙句の果てに地獄行きを免れるなんてとんでもない」

「あの大森駅前にいるオヤジの霊、天使界の裁判受けさせようよ。それで地獄行きにしてやろうよ」

「うん。でもどうやって・・・私達はまだ天使じゃないんだよ・・・」

「う~ん・・・」

大森の駅を降りると外は既に真っ暗になっていた。

そして、狭い住宅地の路地をクネクネと曲がると公園がみえてきた。するとその公園にエミが一人の男と話していた。

「池上さん。駄目ですか?お願いですから天使界に来てください」

「お願いです。どうしても孫の成人する姿が・・・。まだあの世にはいけません・・・」

池上という男。それは先日、大森駅前でジュリとレナが見た、幽霊であった。

そう、多摩川連続幼女殺人事件の真犯人は、池上であった。

「あいつ・・・」ジュリはそう言うと、ツカツカと歩いていった。そのジュリの姿に気が付いたのか、池上は「あ、まずい!」と言って、その場から走って逃げて行った。

「まて!」

ジュリはそう言って、その姿を走って追いかけていった。しかしエミは一体何が起こったのか、全く理解が出来ない。

「えっ?なになに?一体どうしたの?」

エミがそう言ってオロオロしていると、今度はレナが「エミさん!あの人殺人犯だったんだよ!」と言って、ジュリ同様に池上を追いかけて行った。

「ええ!」

結局ジュリは、池上の姿を見失ってしまった。



「だから言っただろ!人間なんて嘘つきだって!」

寮母さんの怒りのカミナリが落ちると、その前に正座させられた3人は「ひえ!」と言って身を縮める。とかく閻魔大王のように恐ろしい寮母さん。怒ると容赦なかった。

「大体そんな事してるからダメなんだよ!なにがなんでもその池上って奴を天使界の裁判に引っ張り出しなさい。じゃないと冤罪で処刑された人も、なくなった女の子達も浮かばれない」

するとエミが「それじゃあどうやって連れて行けば・・・」と恐る恐る聞きだした。

「どうやって?そんなの力ずくに決まってるだろ」

「力ずく?」

「ああ、そうだよ。やっつけて縄でしばって、無理矢理天使界に引っ張って行く」

「でも、法律では、魂の権利というものが・・・」

「うるさい!この後におよんでまた法律かい。法律とは法を守った者の為にある」そう言うと寮母さんは、引き出しから警棒のような物を取り出した。

そして「いいか見ときな。天使の仕事ってのをあんたらに教えてやる。事件は現場で起こっているんだよ」そう言って、その警棒をじっと見つめた。

「おばさん、それって『踊る大捜査線』じゃ・・・」ジュリが恐る恐るそう言うと、寮母さんは「これは私が現役時代に使っていた言葉だよ。パクリはあっちのほう」と言って不気味な笑みを浮かべた。