フォーエバー・フレンズ -153ページ目

4、拒否する魂ー5

そしていよいよXデーがやってきた。

Xデーは1月21日。

この日は池上を襲撃して、無理矢理天使界へと引っ張り出すという、正義の戦いの日であった。

公園に集結した4人。

エミは「あの・・・おばさん・・・もしこれが問題になったら・・・」と恐る恐る聞きだした。やはり若いエミからすれば責任問題は恐ろしい。しかし、そんなエミと違い、寮母さんは堂々と「責任は私が取る」と言ってのけた。

寮母さんの勇ましいその姿。ジュリやレナから見ればそれがとてもかっこよく見えていた。

「あっ、近くにいるよ」エミは天使の本能でそう感じ取った。すると「よし行くよ」と言って、寮母さんがみんなを引き連れて歩き出した。

しばらく歩くと、口笛を吹きながら歩く池上の姿を発見した。

「あそこだ!」エミはそう言って住宅地の路地を走りだすと、池上は「あ、やば!」と言って、またしても逃げ出した。

しかし池上の逃げる方向には、なんとジュリが待ち受けていた。まさしく挟み撃ち作戦である。

「く、くそ」

池上はそう言うと、引き返して次の路地を曲がった。すると今度は、レナが待ち受けていた。

そしてレナは「いい加減にして!」と言って、池上の前に堂々と立ち塞がった。

しかしただでさえ小柄なレナ。池上はレナが弱そうに見えたのか「このやろう!」と叫び、レナへと襲い掛かっていった。

しかしレナは、逃げるどころか、なんと必死にその池上と格闘を始めたのだ。

真面目で正義感の強いレナは、どうしてもこの池上の行為が許せなかった。

「いい加減にして!どれだけの人を苦しめたら気が済むの!」

すると池上はレナの上に馬乗りになって首を締め出した。

「誰が地獄なんて行くか!誰が行くか!」

するとエミが走ってやってきた。

そして首を絞められているレナを見ると、咄嗟に「やめて!」と言って走り出し、池上を後ろから羽交い絞めにして、レナから引き離そうとした。

しかし池上は、そんなエミをも振り払い、再び首を締め出した。

「く・・・」

レナの顔が真っ赤になり、意識がなくなろうとしたその瞬間、一本の太い腕が池上の体を掴み上げた。

「な、なんだ!」

池上が驚いて後ろを振り返ると、なんとそこには寮母さんが立っていた。

「てめえ!」

池上は今度は寮母さんに襲い掛かっていった。すると寮母さんは、何も言わず警棒を振り上げ、思いっきり池上の頭上に振り下ろした。

その瞬間、バキッという鈍い音がなる。

「うわ!」

池上は悲鳴を上げ、頭を抑えながらその場へと倒れこんだ。

「この警棒は、魂に傷みを味あわせる警棒さ」

そう言うと寮母さんは、殴る蹴るの連続攻撃を容赦なく繰り返した。それはまるで、アメリカのギャング映画でも見ているような光景であった。

「ひ、ひええ・・・」

エミとレナは身を寄せ合って、その恐ろしい光景を目の当たりにしていた。

バキッ、ボキッ。

寮母さんの池上への攻撃は、ハンパじゃなく恐ろしかった。

すると暗闇の向こうから、ジュリが走ってやってきた。

「おばさん!もういいでしょ」

「駄目!徹底的にヤル!これは見せしめだよ!」

「死んじゃうよ!」ジュリは寮母さんを止めようと、その丸々とした体に後ろからしがみついた。

しかし寮母さんは平然と「大丈夫!もう死んでるからこれ以上は死なない!」と言い殴る蹴るをひたすら繰り返した。

「やめてえ!」