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tableタグにinnerHTMLを使って行を書きたい - 未知の実行時エラー

例えば、下記のような表を作りたいと思う。



<table border="1">
<tr><th>ID</th><th>名前</th><th>所在地</th></tr>
<tr><td>1</td><td>小山内</td><td>川崎</td></tr>
</table>




そこで、下記でやると、IEで「未知の実行時エラー」となり、うまくいかない。



<script type="text/javascript">
<!--
$(function(){
document.getElementById("tline").innerHTML = "<td>1</td><td>小山内</td><td>川崎</td>";
});
// -->
</script>

<table border="1">
<tr><th>ID</th><th>名前</th><th>所在地</th></tr>
<tr id="tline"></tr>
</table>



「<tr id="tline"></tr>」を「<div id="tline"></div>」とすると実行されるが、表にはならない。
文法チェックが働いているらしい。


時間がないので結論。
こう書いたらOK。



<script type="text/javascript">
<!--
$(function(){
var tr_tag = document.createElement("tr");
var td_tag1 = document.createElement("td");
var td_tag2 = document.createElement("td");
var td_tag3 = document.createElement("td");

document.getElementById("tline").appendChild(tr_tag);
tr_tag.appendChild(td_tag1);
td_tag1.innerHTML = "1";
tr_tag.appendChild(td_tag2);
td_tag2.innerHTML = "小山内";
tr_tag.appendChild(td_tag3);
td_tag3.innerHTML = "川崎";
});
// -->
</script>


<table border="1">
<tr><th>ID</th><th>名前</th><th>所在地</th></tr>
<tbody id="spare1"></tbody>
</table>


ちなみに、class を追加したい場合は、「td_tag1.className = "content-bar1";」とすればよい。


div の高さを固定する

これだと、 div の中の文字でサイズが決まる。

<div style="height:300px; width:300px; border:solid 1px;">もじもじ</div>


しかし、もっと高くしたいという場合は、「table-layout:fixed」を使う。

<div style="height:300px; width:300px; border:solid 1px; table-layout:fixed;">もじもじ</div>

Aタグ onclick で submit

「return false;」がないと動かない。忘れずに。



<script type="text/javascript">
function fn_searchform_submit(){
//入力チェック行があり省略
document.searchform.submit();
}
</script>

<form name="searchform" method="post" action="/search.php">

  <a href="#" id="searchsubmit" onclick="javascript:fn_searchform_submit();return false;" class="btn_text4">絞り込み</a>

</form>



地震と津波から学ぶこと(4)

今回も引き続き「地震と津波から学ぶこと」シリーズですが、原発について考えてみたいと思います。


東電福島第1原発の事故は、地震や津波と同じく、自然が引き起こしたものではないかと思うようになってきました。

たまたま大きな地震が発生して、想定外の津波がおきたために原発の事故が起こってしまった、とは言えないと思うのです。


これは偶然ではなく、必然なのではないかと思うのです。



その説明を始める前に、「フラクタル」をご存知でしょうか。

あるものを上空から見た場合と、その一部を電子顕微鏡で見た場合とで形が同じもの(自己相似)を言います。これらの図はフラクタルの例です。どんなに倍率を大きくしていっても同じ形が見られます。

WEBエンジニア社長のブログ-フラクタル



人の体は細胞単位で、異質なものが入ってくると、外に出そうとしたり、殺そうとする活動が起こります。

これにより、身を守ろうとしているのです。

あるグループに、絶対に性格が合わない人が加わろうとした場合も排斥されます。

人の細胞単位の活動、個人の活動、グループの活動にもフラクタルが見られます。


自然界で受け入れられないものを作り出すした場合、排斥されることはここから説明できそうです。



ところで、東電福島第1原発の事故は、問題が連鎖しており、1つずつ解決しなければならないという状態がずっと続いています。

しかもそれぞれの問題は大きく複雑で、容易にクリアできるものではありません。

その第一歩である使用済核燃料プールからの燃料棒の取り出しでさえも、建屋が崩壊してしまっており、思うように手が届きません。

これから10年単位で廃炉を進めていくことになると言われていますから、この数10日間はほんの始まりに過ぎません。事故でなくても、核燃料は10年以上冷却し続けなければならず、しかも決して放射能はゼロになることはないのです。極めてゼロに近くなるのは数千年後です。


25年前に爆発事故を起こしたチェルノブイリ原発では、今なお、半径30キロ以内は放射線量が高く、人が住める状態ではありません。廃炉作業は継続中ですが、一方でコンクリートの劣化が進みひび割れが起きています。今度周辺国からお金を借りて、シェルターで覆う予定です。




1999年9月に茨城県東海村にあるジェーシーオーで起きた臨界事故で、被ばくした方の治療についての記録映像を観てみてください。何と、ウランの液体をバケツを用いて沈殿槽に入れていた時に、次々に核分裂反応がおきたのです。その瞬間、青白い光線が放たれたと言います。


余談ですが、以前一緒に働いていた私の同僚が近くの会社で働いており、避難要請が出たのは5時間後だったそうです。


WEBエンジニア社長のブログ-JCO1
NHK取材班「被ばく治療83日間の記録」1(YouTube)


WEBエンジニア社長のブログ-JCO2
NHK取材班「被ばく治療83日間の記録」2(YouTube)


WEBエンジニア社長のブログ-JCO3
NHK取材班「被ばく治療83日間の記録」3(YouTube)


WEBエンジニア社長のブログ-JCO4
NHK取材班「被ばく治療83日間の記録」4(YouTube)


WEBエンジニア社長のブログ-JCO5
NHK取材班「被ばく治療83日間の記録」5(YouTube)


放射能の恐ろしさは、人体にとっては治療方法がないということです。

DNAが破壊され、新しい細胞が作られなくなり、皮膚が失われていくため手の打ちようがないのです。


自然界に対しても、放射能の量を減らす、あるいは生物から完全に隔離する技術が確立されていないのです。


『奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録』にこういう一文があります。

自然が人類の事情を斟酌することはない。不自然な環境どこかに生じれば、それを元の自然に戻そうとする力が働く。


人間は自分たちの手に負えないものを作ってしまった。

自然界に生息する生物に危険を及ぼすものである。

しかも、その処分技術を確立するよりも先に使い始めてしまった。

そこで、「元の安全な環境に戻そう」という力が作用していると見ることができるのです。


一方で、原子力発電は、CO2を排出しないし、底をつきそうな化石燃料も使わないので、エコだという意見もあります。ただし、「きちんと管理できるならば」という前提付きです。


「隕石の直撃など、何でもかんでも対応できない。」と、原子力の安全を守る人が話したそうですが、本当にそうでしょうか。 原発ゼロとまでいかなくとも、その数を減らすだけでもリスクは随分と下げられます。


私は改めて電気の使い方など、生活を見直したいと思っています。




地震と津波から学ぶこと(3)

前回 に続き、地震と津波から学ぶことについて考えてみたいと思います。


津波の速さは、深ければ深いほど速いそうです。


水深4,000メートルで時速720キロメートルというから飛行機並みの速さですね。

海上保安庁の巡視船まつしまが、高さ10メートルほどの津波を乗り越える映像 があります。

緊迫感が伝わってきます。


陸に上がってきた津波、水深2メートルでは、時速30キロメートル弱。車と同じ速さです。

仙台空港で撮影された津波 がそれです。


また、津波を横から撮っているものもあり、スピードがわかります。

青森県上北郡おいらせ町(YouTube)

千葉県山武市蓮沼(YouTube)


ここまでほとんど津波について取り上げてきましたが、街や建物の中にいた場合についてはどうでしょうか。


今回、家屋の倒壊を真っ先に心配した方も多かったんじゃないでしょうか。

それは阪神大震災の記憶によるものですね。

阪神大震災では、高速道路の高架が倒れたり、家屋が倒壊したり、ビルの1フロアがつぶれたり横倒しに倒れたりした被害が多かったためです。写真はこちら


しかし、揺れているときに外に飛び出すのは危険なので、揺れが収まってから外に出る方が良いようです。

頭上からガラスや壁、看板などが落ちてくる危険があります。

こちらの 1:10 くらい に、ビルから飛び出てきた人が危うく落下物にぶつかるところでした。

仙台駅前のビルの壁が落ちたり50キロはあるだろうクレーンゲームが倒れたり しています。


もう1つ、触れておかなければならないことは、コンサートホールや体育館、屋内プールなど広い屋内にいる場合です。






広い空間は、柱が少ないため、天井が落ちてくる可能性があります。

九段会館で天井が落下した映像 を見ると、天井の重さがわかります。


川崎のミューザでも天井が落ちています。

WEBエンジニア社長のブログ-ミューザ天井落下

今回の地震ではホールで天井が落下したのはこの2件だけで、可能性は高いとは言えないと思います。

また、ホールでは人が多く、逃げるにも狭いですから、慌てたりすると大変危険です。


地震当時の有楽町マリオン(11階) では、ライトの下にとどまるのを避けながら、頭を保護しながら、ゆっくり会場の外に出るよう指示しています。歩ける状況ではないようですが、人が少ないからこそできたことですね。


ショッピングセンター 埼玉の越谷レイクタウン を見ると、大きなディスプレイが倒れたり落ちたりしています。

頭上や身近を見回して、危険なものがないか確認が必要です。


でも、建物の外に避難するのは揺れが収まってからですね。


最後に、ビル、マンションでも1階は潰れる可能性が高いとのこと。

持っていきたいモノがあっても、揺れがおさまったら早く外に出て、しばらく外で様子を見ていた方がいいかもしれない。

地震と津波から学ぶこと(2)

前回のブログ では、イオン多賀城店の近辺の映像を掲載しました。


今回は、その数キロ先にあるマリンゲート塩釜の映像です。

WEBエンジニア社長のブログ-塩釜1


2つの映像があります。

1つ目は、マックスバリュー塩釜店の屋上から撮影 したもの。

2つ目は、マックスバリュー塩釜店の隣にあるマンションから撮影 したものです。
WEBエンジニア社長のブログ-塩釜2





「ドドー」と勢いよく流れ込んできているのがよくわかったと思います。


次の根浜の宝来館の映像 を見ても、津波の突然さがよくわかります。

津波から逃げる人たちは後ろから迫りくる波を気にしていますが、不意をつくように横から大量の水がやってきています。


岩手県宮古市市役所から撮影した映像 を見るともっとよくわかります。

堤防が津波に勢いをつけているのです。

堤防が津波をせき止めている内は、何の被害もありませんが、いったん堤防を越えた水は、それまで溜め込んでいた力を爆発させたように、怒涛のごとく町へ流れ込んできているのです。


町に流れ込んできた水は、随所にある障害物でせき止められる度に力を溜め込みながら流れ込んできているのです。

だからまだまだ大丈夫と思っていても、水が見えた次の瞬間には激流となってやってきているのです。


堤防がなければいいということではありません。

守っているものが崩れたときの被害の大きさは目を覆うものがあります。

これは津波に限ったことではありません。私たちは様々なものに守られて生きています。

たとえ頼りなさげな政府でも、消滅してしまったら大変です。政府がなければ、すぐに他国の統治下に収められ、生活は一変してしまうでしょう。


家族を失った場合も同じです。命がけで守ってくれる親の存在は言うまでもなく、大きいものです。

地震と津波から学ぶこと(1)

1日も早く日常を取り戻すことが、今の私の使命です。
でも、そうやって日常を取り戻そうと奮闘している内に、私の中に当時湧き上がった気持ちが薄れつつあることに気づきました。


2011.3.11の直後、人生に何らかの決意を固めた人が、私の他にも日本中にはたくさんいたと思います。
あれから1ヶ月しか経っていないのに、あれほどショッキングで、今なお大きさの変わらぬ問題を抱えたままの状態なのに、震災前のギスギスした世間に戻りつつあることも感じます。


後ろばかり見ていては前に進めない。全速力で走り続けても、どこまでできるかわからない。
自然の中で生きている限り、今回のようなことは必ずまた起こる。
それだけでなく、津波がしたようなことをする人間もいる。
いかにして避けるか、被害を最小限にとどめるか、これからの為にどうするか、考えるきっかけを与えられました。

しかもしれは世界に対して与えられました。世界中の人が同様に考えています。

なぜ私は生きるのか、なぜ私は仕事をするのか、萎えかける自分の意思を奮い起こさせるために、ときおり振り返ることが必要だ。




多賀城を津波が襲った映像がいくつかある。
$WEBエンジニア社長のブログ-多賀城

■イオン(ジャスコ)多賀城店

WEBエンジニア社長のブログ-ジャスコ多賀城店屋上11

WEBエンジニア社長のブログ-ジャスコ多賀城店屋上12

イオン多賀城店屋上から撮影した津波の画像が3つあります。それぞれ別の方が撮影したものです。
高い位置からの撮影なので、津波の流れ方など、全体を把握しやすいです。
産業道路側(YouTube)
産業道路側(YouTube)
イオンの立体駐車場(YouTube)





最初の3つの映像は高い位置からでしたから、津波の流れがよくわかります。
しかし、もっとも怖いと思ったのは道路を移動している人たちです。
建物の影から突如として現れる津波。次の映像はその様子がよくわかります。

危うく津波に飲み込まれそうになった記者の映像です。
この記者が逃れた場所は、イオン多賀城店の目と鼻の先にあるソニー仙台です。
津波はイオンの方からソニー仙台へ流れています。

津波の加速度は想像できないほど早ことがわかります。
ソニー仙台に難を逃れた直後、激流が襲ってきた(YouTube)


4/28 19時~ 変革型ミドルのための勉強会 開催決定!(震災復興チャリティーです)

変革型ミドルのための勉強会
「東電福島原発問題にみる経営問題を議論する」
 -インテグレーションマネジメント-


講師:多摩大学大学院 橋本忠夫教授・研究科長



【勉強会概要】
3.11 東日本大震災からの復興のためにも日本企業が本気を出さなければならない。


だが、本気とはただがむしゃらに頑張ることではない
ドラッカーが言うように、組織の強みを成果に結びつけ、弱点をなきものすることが求められる。
あなたが属する組織は、本気の力を出せているだろうか。
強いトップと強い現場力だけでなんとかなるものではない。


東電福島第1原発では、誰もが正に命をかけて頑張っている。
トップも企業の存続がかかっているから、少しも手を抜くことなく取り組んでいるはずである。
それにも関わらず、次から次へと問題が湧き上がる。

既にこのようなことは他の企業でも起こっている。それはなぜだろうか。
実は、日本企業のほとんどが抱えている弱点を突かれているのである。


しかしながら、ソニーやホンダに代表されるように、大変な困難を乗り越えた経験を共有する組織は、理論値を超える力を発揮するという研究事例が多数ある。
これまでも再三言われているように、明治維新と戦後の復興は奇跡ではなく、日本の実力であろう。
もう一度、私たちの足元を見直すことで、本気を出せると信じている。


今、日本企業は最後のチャンスを手にしつつあるのかもしれない。
これ以上の辛い経験はもう遠慮したい。
どうやって組織の本気を引き出すか、本気で議論したい。


(第一部)

19:00~20:00 多摩大学大学院 橋本忠夫教授・研究科長 によるご講演、質疑応答
「経営実学」-インテグレーションマネジメント-


(第二部)

20:10~21:10 有志による発表・ディスカッション
「インテグレーションマネジメント」を阻害するものは何かを議論したいと思います。
もう少し具体的に言えば、「前向きの議論をしようとしても、なかなかみんなの頭が前向きにならない要因は何か」
「組織的プランの承認実行後、うまくいかない状況に陥るとそれを何とかして突破しようとする人がいつも少ないのは何故か」
「地震被災者の行動から日本の一般国民は立派だと世界から賞賛されるのに、エリート層は何故尊敬される行動ができないのか」
などです。
世界に発信できる形で、日本の文化やフィロソフィを我々自身が創り出すことが目標です。

【日時】 2011年4月28日 19:00~21:30


【場所】 多摩大学大学院 品川キャンパス
   東京都港区港南2-14-14 品川インターシティフロント5階

   (地図) http://tgs.tama.ac.jp/modules/ag/index.php?content_id=1


【推薦図書】
『変革型ミドルのための経営実学―「インテグレーションマネジメント」のすすめ』
(橋本 忠夫 著) 芙蓉書房出版
必須ではありません。事前にお読みいただくことで理解が深められます。


【参加費】 無料ですが、チャリティーとして一口2,000円をお願いいたします。

収益は全額日本赤十字へ寄付する予定です。

皆さんとの議論の中で、より有意義な寄付する団体がありましたら変更もありえます。


【主催】

品川志塾(経営情報学ビジネスリーダー勉強会)

*品川志塾は、ビジネススクール 多摩大学大学院の在校生、卒業生の有志によってスタートした自主勉強会です。



★会場スペースの関係で人数制限があります。また、近隣の別の場所に変更される場合があります。

★勉強会の内容は予告なく変更される場合があります。ご了承ください。



【お申込み方法】

Facebookアカウントをお持ちの方はこちらのイベント から「参加する」ボタンをクリックしてください。

Facebookアカウントをお持ちでない方は、本間 龍介(rhomma1@gmail.com )までご連絡ください。


★参加費は無料なので、キャンセル料等は一切発生しませんが、参加表明後、参加できなくなった場合はご連絡をお願いいたします。


会社では、ハリボテを作っている方が喜ばれる

東日本大震災とともにおこった東電福島第1原発の危機。

ニュースで報じられるごとに、メッキが剥がれ「形だけの仕事の積み重ね」が浮き彫りになってきた。

原発も、運用も、組織も、危機対応時には役に立たない、中身のないハリボテ、だったということだ。


この「ハリボテ」の話をする前に、情報システムの変更に伴うリスクマネジメントの事例を紹介したい。


私が社会人3年目のころ、コールセンターで、情報システムのユーザー代表を任されていた。

CRMシステムのリプレイスが決まり、そのためのプロジェクトが始動した。
その情報システムは、顧客にサービスを提供するために必要不可欠であり、顧客対応における効率化にも貢献していた便利な「仕組み」であった。


もしリプレイスに失敗すれば、便利な仕組みを失い、顧客に効率的で正確なサービスの提供ができなくなる。良くてもコールセンター自体の処理能力が半減することは容易に想像できた。
当時、確か100人くらいのオペレーターがいたが、生産性が半減するということは人件費が倍になるという計算である。


当時の私にはシステム開発とはどのようなものか想像もできなかったが、プロジェクトの過程で、「これはうまく行きそうにもないな」と直感した。
新しいツールに対する要求が複雑で、(私から見て)些細なこだわりが多いのに、開発側がそのほとんどをそのまま網羅しようとしていたからだ。
テスト段階の画面は、まったくクールさがなく、完成したらどうなるのかと思っていたら、それが完成版だと聞かされ、これはダメだと確信した。


そこで私は利用者側のリスクマネジメントを開始した。

起こりうる問題を列挙し、業務に与える影響度合いを定義し、それぞれの対応手順を定めた。
最悪のシナリオは、顧客情報を参照することさえできないというもので、その状態が3時間を超えたら直ちに前のシステムに戻すということにした。
了承すべき人も明確に定めた。
またシステムが利用できない間のオペレーターの顧客対応方法についてもまとめた。

最後に、いざとなったときに前のシステムに戻すという決断を躊躇してしまうだろうと思われた。
サンクしたコストを取り返そうという力が働くと思ったからだ。
なので、関係者全員に説明し、事前にすべて了承を得ておいた。

この段階で私のことを「めんどくさい奴だ」と思われているだろうな、という感じがあった。

でも私はこれをハリボテで終わらせるつもりはなかった。このハリボテとは、見せかけのルールのことである。

とりあえずルールを決めておくが、どのタイミングで誰が判断を下すのかなど、具体的なことを明らかにしておかないことである。


そしていよいよシステムをリプレイスする日がやってきた。
朝9時の営業開始とともに一斉に電話が鳴り、オペレーターらはシステムの操作を始めた。
その途端、新しいシステムは応答しなくなった。オペレーター全員が、顧客情報を参照することすらできないのである。

開発側はすぐさま原因の追究にあたったが、3時間を経過してもその手がかりすらつかめなかった。
前のシステムに戻すという最終決断を迫られたとき、事前に説明を聞き了承していたにもかかわらず関係者の間で躊躇があった。
「本当に戻すの?」「戻してもいいの?」と。またもルールがハリボテになる危機に直面した。
だがここは心を鬼にしなければ、結局お客様に迷惑がかかる。ということで、リスクマネジメントのマニュアルを盾に(というか槍にして)元のシステムに戻させた。
結局、原因が判明し、解決できたのは数日後だったので、元のシステムに戻すしかなく、タイミングとしても最適であったと言える。


さて、東電の福島原発の問題に話を戻すと、こんな話があった。

3月12日午前1時30分、官邸は正式にベントの指示を出したが東電は従わず、首相がヘリで現地まで指示を出しにいった。
それでもベントが始まったのは午前10時17分。しかし間に合わず、午後3時半すぎに原子炉建屋が水素爆発で吹き飛んだ。
「原発崩壊」の始まりだった、という。
(毎日jpより http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110404k0000m010149000c.html?inb=yt )


なぜ東電はベントを開始するまでに9時間もかかったのか。想定されていた事態で、マニュアルにも記載されていたのに、想定したとおり動かなかったのだ。
これしか選択肢がなく、迷うまでもない対処なのである。
だが、東電は動かなかった。日本の原発で前例がなく、放射性物質が外部へまき散らされる可能性があったため、躊躇していたというのである。


さらに、その決定権は東電にあると定められているのに「一企業には重すぎる決断だ」と、この緊急時になって自己保身ともとれる行動に出たようだった。


ハリボテの仕事、ハリボテのマニュアル、ハリボテの決断。中身、芯がないのである


長靴はかず足に放射能が着いて作業員2人が被ばくした問題もハリボテのせいである。
http://mainichi.jp/select/science/news/20110325k0000m040101000c.html

安全に作業するためのマニュアルがあったのに、それが守られていなかったという単純な理由である。
なぜマニュアルで定められているのか、その理由を体で理解していないのである。


結局、マニュアルはハリボテだったのだ。人を守るためには使われなかった。

マニュアルを作成したら徹底した教育が求められるのは、ハリボテにしないためのプロセスなのだ。


芯さえしっかりしていればマニュアルはなくとも、最低限のところは何とかなるものだ。

芯がないからマニュアルがあっても最低限のところが守れない。

芯とは、考え方、モノの本質である。

そう思う。

リスクマネジメント-自分の身は身分で守る

リスクマネジメントとは「備え」であり、備えとは、最悪の事態を想定した対応であることを書いた。



今日は、前半は地震について、後半はビジネスを前提にして考えてみたい。


今回の東日本大震災では誰もが、さまざまな困難に直面している。

この困難はまだ序の口であるのは明確だ。

リスクマネジメントの立場から考えると、「怪我や人命に関わること」が最悪の事態で、継続的に活動する必要がある。


まずはその可能性を可能な限り除去することが第一であろう。

地震や津波そのものによるものの他に、原発から大量の核が漏れる、鉄道のホームで人が殺到する、水や食料が不足する、といったことも考えておく必要がある。


原発の状況について、今は必要な情報は開示されていると思っているが、3月15日時点では過小評価に基づいた情報開示であると考えていたため、私は倍以上を前提にしていた。

例えば、退避地域が半径10キロと公表されたら、20キロ以上が妥当であろうというように。


食料も何もなくなることを想定して、缶詰を家族用3日分用意した。これを1週間食いつなげられれば、その間に何とかできるだろうと。



リスクマネジメントは、ビジネスについても同じである。

個人の身の安全の延長線上に位置する。

身の安全を顧みずに事業の安全はあり得ない。


繰り返しになるが、リスクマネジメントとは、最悪の事態が起こった時でも自分の身は自分で守れるようにしておくことがポイントであろう。ここでいう自分とは、会社単位、組織単位、職能単位、個人というレベルがある。


ただ、現実はさまざまなコストとの勝負になるから、万全は難しい。

すべてを守ることはできない。何を守り、何を諦めるのか明確にしておく必要がある。

損害を自分で被る心構えもしておかないとならないということである。

それが嫌なら保険を掛けるなどして、あらかじめお金でヘッジしておくしかないだろう。

お金が出せないなら、最悪のケースは諦めるのが最良。責任の所在を議論していたら、復興は進まないので。


また、損害を被った時にどうやってリカバリーするか、その方法を確認しておくだけでもいい。

自分でできるようにしておくことが一番だが、専門性が要求されるものはそうもいかないかもしれない。

だが、最悪の事態になり、復旧させるときにお金を払って専門家にやってもらえるなら、かなり良い。


情報システムでよくあるケースだが、中身がブラックボックスに近い場合、最初から作った方が早いという場合もなくなはい。

顧客情報などのデータだけは作れないので、バックアップは必須である。csvで出力しておくだけでもいいが、その媒体は60キロ以上離れた場所に保管しておくことが望ましいという話しを聞いたことがある。

データセンターでそれは標準のサービスになっていることが多い。



リスクマネジメントは一過性のものではなく、日々の積み重ねである。

最悪の事態が起こった時に、自社で守れるようにしていないものは、最悪諦める対象であるというのが経営トップからのメッセージとなる。


事業の継続に不可欠なものが見落とされていないか、外部の人間を交えて、議論しておくのもいい方法だろう。