大菩薩南部を横断②【雁ヶ腹摺山から楢ノ木尾根】 | HIROのブログ

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趣味のブログです。気の向くままに山登りをしています。



1月2日。


登山2日目の朝、
私は雁ヶ腹摺山にいました。







山頂に到着です。

2年数ヶ月ぶり、2回目の雁ヶ腹摺山です。




その時の山行の記録です。








素晴らしい富士山の眺めです。





広角で撮影。

木々に囲まれた山頂ですが

富士山の眺望の為に

この部分だけ伐採された感じです。




雁ヶ腹摺山は秀麗富嶽十二景の

その1番に数えられています。






と言うよりも

五百円札に描かれた富士山の撮影地として

有名です。


撮影年月日を見ると

昭和17年11月3日

撮影時間は

午前7時15分頃

とあります。



昭和17年と言うと、だいぶ昔で

当時は太平洋戦争の最中です。

11月3日となっていますが

富士山はほぼ全体が雪に覆われています。

地球温暖化が叫ばれている現在よりも

当時は寒い気候だったのかもしれません。


撮影時間が7時15分頃となっていますが

その時間に撮影をするとなると

この山頂付近で夜を明かしたのかもしれません。


ちなみに私が今回ここで富士山を撮影した時間は

8時15分頃でした。




このブログを書き終えてから

前回の雁ヶ腹摺山のブログを読み返してみると

その時も同じような雁ヶ腹摺山の感想を

書いていました。




雁ヶ腹摺山は奥深い場所にある山ですが

普段は大峠まで車で来れば

1時間程で登れる手軽な山です。

私が前回、雁ヶ腹摺山に登った時は

山頂は多くの登山者で賑わっていましたが

冬季は大峠までの林道は車両は通行止めです。

なのでこの時期は

麓から延々と歩く必要があります。

雁ヶ腹摺山は、麓から登るとなると

遅能戸経由にしても

ハマイバ前経由にしても

通常は登るだけで4時間程かかります。

決して楽に登れる山ではありません。


なので冬季は登る登山者は少なく

この日の山頂は私の貸し切りでした。


絶景を独り占めして

名残り惜しいですが

今日は先が長いので行動を開始します。




これから大樺ノ頭方面、楢ノ木尾根を歩きます。




これから進む楢ノ木尾根はロングコースで

どのように攻略するか

悩むところです。


ピストン、周回コースでは無い為、

マイカーと言う選択肢はありません。


時期によっては大峠までタクシーでを使う

方法もありますが

単独の私がそこまでするのもどうかと思う

気もします。


軽装でハイペースでアタックする方法もありますが

かなりの強行になります。


以前から気になってはいましたが

難易度が高く

これまで未踏だった楢ノ木尾根でしたが

今回は周囲の山を含めて2日をかけて

遂に足を踏み入れることにしました。






このコースは山と高原地図を見ると

破線コースです。

こんな真冬の時期、歩く登山者も稀で

トレースは無いと思っていましたが

意外にもトレースはありました。

ただ、トレースの感じからして

昨日今日歩いた感じではなく

数日以上前に歩いた感じでした。




北側の斜面は雪が積もっています。
アイゼンを使用するか迷いましたが
凍結はしていなかったので
そのままつぼ足で進みました。




なかなか気持ちの良い稜線歩きです。


マイナーなコースでも

いざ歩いてみると

メジャーなコースに劣らない

気持ちの良いコースが沢山あります。

楢ノ木尾根もそんなコースですね。









たどり着いたピークが





大樺ノ頭です。




三角点。





青空に映える白樺がいい感じですね。




この日は早朝から風が強く

相当体感温度が低いのか

歩いていても

なかなか身体が暖まりません。

普段は歩き出すと暑くなって

ダウンジャケットは脱ぐのですが

そんな状況ではありませんでした。

立ち止まっていると余計に寒いので

写真だけ撮ってそのまま通過します。







手前の稜線の2つのコブのピークが

姥子山です。

姥子山も秀麗富嶽十二景のひとつに

数えられています。






富士山は強風が吹き荒れているのか

雪煙が上がっています。





雁ヶ腹摺山(左側)からここまで歩いてきました。
先ほどまでは風が強く
相当寒かったですが
この辺りまで来ると風は止んできて
暑くなってきました。
ここでダウンジャケットから
ゴアテックスのウェアに着替えました。




この辺りにテントを張ったら最高ですね。





高圧線の鉄塔が見えてきました。




鉄塔付近は開けていて

周回の山々が見渡せます。


写真中央の奥の稜線の山が雲取山です。

見づらいですが

その手前の稜線がミサカ尾根(天平尾根)

その手前が牛ノ寝通り

1番手前の稜線が長峰ですね。






雲取山の左側に見える山は飛龍山ですね。






奥秩父主脈縦走路の甲武信ヶ岳方面。
左側から木賊山、破風山、雁坂嶺であろうか。





大菩薩嶺方面。




奥に見えるのは丹沢方面か。









次の鉄塔が見えてきました。





標高が下がるにつれて

雪が無くなってきました。





東京電力の巡視路の分岐点。




二つ目の高圧線の鉄塔を通過します。





ワイヤーのロープが張られた急坂を下ります。




次のピークが泣坂ノ頭です。

ピークに取り付く前は必ず下りますね。





下りきったら登り返します。


楢ノ木尾根はなだらかな稜線歩きではなく

小さなアップダウンが

延々と続くコースです。

テント泊の重装備の私は

ピークを越える度に

少しずつ体力が削られていきます。







急登を終えると




そこが泣坂ノ頭でした。

標識に手書きの文字が書かれた山頂でした。




三角点。






次のピークが大峰です。

このコースは下り基調のはずですが

まだ標高が1403mあります。




山頂には祠がありました。




ここで小休止です。

エネルギー補給しました。






大峰から先は急な下りです。


ところでこのコースは

踏み跡が不明瞭な所が多々あります。

自分で歩きやすい所を見当をつけて歩きます。

基本、稜線歩きですが

楢ノ木尾根を下りに使う場合は

支尾根に入らないように注意が必要です。

要所要所で

GPSで現在位置を確認しながら歩きます。


この大峰からの下りも

GPSでルート確認しながら進みました。






この先に見えるのは

権現山(左側)扇山(右側)か。

権現山は、昨年の秋に登った山で

熊に遭遇しました。

ところでこのあたりに生息する熊は

冬眠するのであろうか。




ここを左側に下ると
上和田に降りられますが
私は更に稜線を歩きます。






あまり山頂と言う感じがしない

水無山の山頂。







この時期は日が短いです。

まだ遅い時間ではありませんが

日が傾いてきて

もう夕方の感じがします。





これまで歩いてきた稜線。

左端が雁ヶ腹摺山です。

そこから幾つもピークを越えてきました。


ここまで歩いて来ると

早く下りたい気持ちに反して

登り区間があるとウンザリしますね。





尾越山の三角点。

山名の標識は発見できませんでした。





ここは779mのピークか

記憶が定かではありません。





672mのピーク付近から

稜線を外れて上平方面に下ります。




このコース、

この先の上平に出る手前が不明瞭でした。

コースは整備されておらず

倒木や枝を避けながら歩くうちに

私はコースを外れてしまいました。

足場の悪い箇所を強引にトラバースして

正規の登山道に戻った先が

鹿避けの柵でした。




鹿避けの柵を抜けると




そこで山道は終わりました。

ここが上平の集落です。

ここを少し下ると国道に出て

そこにバス停がありました。





バスの時刻表を見ると

16時15分発のバスがあります。

20分程の待ち時間で

バスに乗ることができました。

バスは途中まで私だけの貸し切りでした。




今回は2日間、山の中を歩きましたが

入山してから下山するまで

誰にも会わなかったです。

完全に貸し切りの山行でした。






年が明けて4日の夜、

今頃になって年越しそばと伊達巻を食べました。

冬休み中は

食べたい物を色々と買い込むのですが

なかなか忙しくて食べることができませんでした。


我が家では、私以外は誰も

年越しそばも、おせち料理も食べません。

私はおせち料理はあまり好きではありませんが

伊達巻だけは好きなので

これだけは少量の物を買いました。

そばと小松菜は自分で茹でました。

酒は焼酎のロックです。