秋晴れの雁ヶ腹摺山【遅能戸から金山峠、姥子山経由】 | HIROのブログ

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趣味のブログです。気の向くままに山登りをしています。



今回の登山は大菩薩の雁ヶ腹摺山です。
この山は3か月前に登ろうと思って
向かったのですが、
その時は天候の悪化の為に
途中で断念したのでした。
中途半端、不完全燃焼で終わった山行でしたので、
再訪する機会をずっと伺っていました。
この週末、天気は晴れと言うことで、
今回はその時予定していたコースの続きを
歩きたいと思います。






10月25日(日)


早朝に自宅を出発します。
今回は長丁場になるので
少しでも早い時間に登山を開始したいところです。

始発電車で行くと、大月駅到着が6時19分。
その時間はバスが無いので、
歩くとして約1時間。7時20分頃に登山口である
遅能戸(おそのうと)のバス停に到着になります。

バスに乗るとすると、
大月発7時28分。
遅能戸到着が7時42分とあります。

どちらを選択しても20分ぐらいしか違わないので、
ここはバスの時間に合わせて、
自宅を出発します。




自宅の近所から朝焼けが見えます。
絶好の登山日和になりそうです。





八王子で中央本線に乗り換えです。
八王子には乗り入れしていない
西武線の車両がありました。
ある意味レアな写真です。
私の実家が西武線の沿線で、
昔は毎日利用していました。
ちょっと懐かしかったです。






朝日が輝く八王子駅のホーム。







大月駅に到着。







西奥山行きのバスに乗ります。
乗客は私を含めて2人。
登山者は私だけです。


遅能戸のバス停で降りると待ち構えていましたが、
車内のアナウンスは、
遅能戸金山鉱泉方面。
のようなアナウンスが流れました。
そんな名前のバス停だっけ?
バス会社から見れば、親切にわかりやすく
アナウンスしたのでしょうけど、
書いてあることと若干違うことを言われると、
かえって戸惑います。
遅能戸と違うもう一つのバス停があるのか?
停車ボタンを押すか躊躇しているうちに
バスは遅能戸を通過しました。
次の終点まで行ってしまいました。
まぁ、歩いても僅かな距離でしたが。






遅能戸に戻る途中に
のどかな里山の景色が広がっていました。
これはこれでなかなかいい感じですね。












思わぬ寄り道になりましたが、
登山を開始します。

しばらくは車道を歩きます。




車に轢かれたヘビを発見。
ヤマカガシのようです。
まだヘビが活動している時期と言うことですので
注意が必要ですね。
前回、この界隈で熊にも遭遇しています。
景色を楽しむだけではなく、
常に野生動物の気配にも注意が必要です。







しばらく進むと見覚えのある場所が。
前回はここまで下山した時に
本降りの雨に遭遇しました。
雨具を着て歩き始めると、
1台の山帰りの登山者の車に救われました。
あの時は本当に助かりました。
感謝の気持ちを忘れずに、
再びここに記します。


ここからしばらくは前回歩いた道になります。










ここから山道にはなります。
上着を脱いで、薄着になります。


ここに車が2台駐められていました。
雁ヶ腹摺山、姥子山をピストンする
登山者の車であろうか。




この先、沢沿いのコースと
尾根伝いに行くコースがあります。
沢沿いのコースは荒れていて、通行に難儀した。
と、前回車で送ってくれた方に聞いていましたので、
迷わず尾根伝いのコースを行きます。





沢を渡ります。
下山であれば、沢の水で顔を洗いたいところです。
まだ大汗をかく前ですので、そのまま通過します。
ここから急登が始まります。





しばらくすると急登を抜け、尾根に乗ります。





ここにもいた、キシャヤスデ。
今回も所々にいました。
今年は大発生の年です。




標高が高くなるにつれて、
木々が色付いてきます。






前回下山を決めた分岐点に到着。
あの時は雷鳴が聞こえていたので
急いで下山しか考えていなかったです。


ここから先は、未踏のコースになります。



ちょっと休憩。
水分を補給して、パンをかじります。
見切り品、上等です。
我が家に現役大学生2人も抱える私は
見切り品大歓迎ですね。






緑のトンネルを抜けます。











しばらく進むと、今日初めての展望が。
やはり富士山は目を惹きます。






鮮やかな色に紅葉しています。
この色で撮るには、露出補正がキモですね。
そのままオートで撮ると、
背景の暗い色に影響されて、
葉の色が露出オーバーになり、
この色は出ません。
マイナス補正をずらしながら数枚撮影。








しばらく進むと、車道に出ます。
そこが百間干場と呼ばれる所。






この林道は整備されておらず、
かなりえぐれた箇所もあります。
車が通れる状況では無いですね。
石がゴロゴロしていて、少し歩きにくいです。






林道から再び登山道に入ります。
ここで2人組の登山者とすれ違いました。
その登山者は林道から来ました。
地図を見ると、林道はこの先行き止まりです。
大荷物でしたので、
日帰りの装備には見えませんでした。
どうやってこの行き止まりの林道の先に出たのか。
後から思うと謎ですね。





その後も延々と登りが続きます。
地図を見ると、ここは登り尾根と言う名称です。
そのまんまですね。

雰囲気の良いコースなのですが、
そろそろ飽きてきます。





ここで車道に出ます。
雁ヶ腹摺山には、車道の反対側から登るのが
最短ですが、姥子山(おばこさん)に寄るには、
車道を右側に進みます。

この車道はキレイに舗装されています。



車道から再び登山道に入ります。
この雰囲気、なかなか良いです。






足もとに咲く花。





軽めの岩場を登ると









そこが姥子山の山頂でした。
山頂では、登山者が数人ランチをしていました。






秀麗富嶽十二景に選ばれるだけに
見事な富士山を拝めます。






地図を見ると姥子山は双耳峰で、
1503mの西峰と、その東側に東峰とあります。

標識のあるピークから足場の悪い道を
少し進むと祠がありました。








祠の先からは絶景が広がっています。
足もとは断崖絶壁なので、
景色に見とれて転落しないように
注意が必要です。

地図を見ると、この先も破線ルートがありますが
どのように進むのか、全くわかりません。




写真中央奥の特徴のあるピークは
奥多摩の大岳山ですね。
この山はどこから見てもわかりますね。






姥子山から、先ほどの林道まで戻ります。
林道の反対側には、
雁ヶ腹摺山への道が続いています。






槍ヶ岳と言うか、マッターホルンのような
形をした岩を発見。





先ほどの直進のコースと合流します。








この辺り、白樺平と呼ぶそうです。
なかなかいい所です。


地図を見ると
ここから山頂までコースタイム1時間。
もう一踏ん張りです。









大きな岩が転がり、
庭園のようです。





熊棚ですかね。
この辺りは熊の生息地です。








色付いた木々を愛でながら行きます。









傾斜が緩くなって




大峠への分岐点を過ぎると





雁ヶ腹摺山の山頂に到着です。
ここまで歩行約5時間。
キツい登りが延々と続き、
ようやく山頂です。



雁ヶ腹摺山と言う名前を知っている人は
余程の登山愛好家だけだと思いますが、
五百円札に描かれた富士山の写真を
撮影した山と言うと
わかる方もおられると思います。

もっとも、五百札が五百円硬貨に変わったのは
私が小学生の頃です。
五百円札をリアルに知っている世代は
40代の半ばより上でしょうね。








11月3日に撮影とあります。
私が登った日が10月25日、
10日程しか変わりませんが
富士山に積もった雪の量が
当時と今は全く違います。
これも地球温暖化の影響かも知れません。














余談ながら、その時、
そこで撮影に使われたレンズは
広角系のレンズではなく、
中望遠系のレンズで撮影されたと思われます。

自分が実際にそこで撮影してみて、
そう思いました。

昭和17年と言えば当時は戦時中です。
どんなカメラで撮影されたのでしょうね。















私的には、山頂から北に伸びる破線ルートである
楢ノ木尾根コースが気になります。
次にこの山に登る時は歩いてみたいですね。






私のそばの岩に蝶が止まりました。
この柄の蝶は見覚えがあります。
以前、登山中にこの蝶を撮影して、
インスタにあげたら
蝶に詳しい方から説明をしてもらいました。
でも、やっぱり蝶の名前は思い出せませんね。






お湯を沸かしてラーメンを作ります。

ラーメンを食べているうちに
周りに居た登山者たちは下山して行き、
山頂は私だけになりました。
絶景を独占して、ゆっくりしたいところですが
まだ先は長いです。
休憩もそこそこに下山を開始します。






山頂を振り返ります。
雁ヶ腹摺山は、木々に囲まれていますが
南側が開けていて、草原になっています。





































色付いた葉の色が素晴らしいですね。
ちょうど今が見頃ですね。







水場の下の水溜りに
キシャヤスデが何匹も沈んでいました。






名前のある水場です。
名水なのでしょうね。




山道を下り切ると、車道に出ます。
そこが大峠です。







付近は駐車場になっています。
確かにここから登れば楽ですね。
早朝、条件が良い時間に
山頂から富士山を撮影するのであれば
ここに駐車ですね。








東屋があります。





大峠から黒岳に登り返し、
湯ノ沢峠から甲斐大和方面に下山するコースも
頭にはありましたが、
想像以上に今日の登りはキツく、
思ったよりも時間がかかり、
姥子山あたりで、頭の中では
そのコースは断念していました。
日の長い時期なら行けなくもないですが。
ヘッドライトを使って歩くのは避けたいところです。


欲張らずにこのまま下山します。







トイレもあります。






大峠からも富士山が見えます。
山頂からと比べると
若干アングルが変わります。
やはり山頂からの景色には及びませんね。

ここからは長い林道歩きです。
写真でも撮りながら気長に歩きます。



雁ヶ腹摺山を振り返ります。
先ほどまであの上にいたのですね。











写真を撮りながら歩きます。

ふと気づくと一台の車が停まり、
下まで乗せてくれるとの事。
お言葉に甘えて乗せてもらうことにしました。
前回に続いて、今回もラッキーでした。


車の車窓から見ても、麓のハマイバのバス停までは
かなりの距離がありました。

大月駅まで乗せてもらいました。
乗せてくれたご夫婦の方、
この場を借りて、厚くお礼申し上げます。

自分も、もし逆の立場だったら
林道を歩く歩行者に声をかけてみようと
思いました。
持ちつ持たれつですね。







大月駅に着くと、5分も待たずに
電車に乗れました。
タイミングによっては、
かなりホームで待つことになります。
今回の山行は、かなりツキがありますね。


もしあのまま林道を歩いていれば、
ハマイバからのバスが17時15分。
大月駅着が17時41分。
想定していた時間よりも2時間も早いです。
バスの時間に間に合うように、
状況によっては林道を走っていたかも知れません。






富士急行はナルトのラッピング電車でした。





今回の山行は、前回断念したコースの続き
と言うことで、
これで岩殿山から雁ヶ腹摺山に続く
尾根ルートを繋いで踏破できました。

まだまだ歩いてみたいコースがいくつもあるので
気が向いたらまた登りたい山域ですね。


この界隈の山は登山者は少なく、
静かな山歩きが楽しめます。
簡単なハイキングコースから
ステップアップするには
ちょうどいい山域ですね。




今回すれ違った登山者の数 約20名