バンコクの陸運局で一年一度の車両税納付を行った帰りに、近くの王妃公園(注)に立ち寄ったところ、 無料駐車場が有料駐車場(3時間以内50バーツ≒150円)になっていました。 (注)公園名:สวนสมเด็จพระนางเจ้าสุิริกิติ ฯ Suan Somdet Phra-nang-jao Sirikit

 

以前は午前と午後の日差しで変化する花木を、時間を気にすること無く、じっくりと観察できる公園だったのですが・・・・最近のなんでもコスト・アップの折から、止むを得ない処置なのかもしれません。

 

シリキット王妃殿下の公園と記された門標 

 

大理石らしき石造門には、王妃殿下の長い名前の頭部分のสมเด็จพระนางเจ้าสุิริกิติ ฯ

(Somdet Phra-nang-jao Sirikit)を冠した公園名が表示されているのですが、此の公園が好きな僕を含む外国人の多くは、『Sirikit公園』と短略して呼ぶ人が多いようです。  

 

瓢箪の木の仲間・タイ語名 :西洋のアヒルの足裏

 

風通しの良い場所で小休憩をと思ってブラ歩きしていると、タイでは珍しくない楕円形の果実がぶら下がる花木が目に入りました。 幹に巻き付けてある標識板を見ると・・・・タイ語の通称名と世界に通用する植物分類上の学名と科名が表記してあります。

 

花木の幹に巻き付けられた標識板
 

タイ語通称名:Tiin Pet Farang (ตีนเป็ดฝรั่ง)・・・・意味:西洋アヒルの足裏

学名:Crescentia alta HBK.

科名:BIGNONIACEAE・・・・ノウゼンカズラ科

 

タイ語名の ตีนเป็ดฝรั่ง(Tiin Pet Farang) を見て、数年前に此の花木の記事をブログ投稿したことを思い出したのですが、寄る年波の所為でしょうか、どのような内容の記事を書いたのか思い出すことが出来ません。

 

自宅に戻ってアメブロの投稿記事を確認したところ・・・投稿時期は2013年11月5日、記事タイトルは『人懐っこいリス』となっていました。掲載写真四枚の内の三枚は幹上を走るリスの写真ですので、読者の方のコメントも栗鼠(リス)に集中しています。

 

2013年11月5日投稿記事:『人懐っこいリス』

 

■だるまさんが転んだ♪ …みたいなリスですね。横浜でも鎌倉に接しているあたりは、外来のリスが多くなって問題になっ  ているようです。ヒョウタンの木は、あたかも太い木の枝に他で採ってきた何かの実を干しているような佇まいですね。面白いです。

kii 2013-11-05 20:42:00  

伊豆にも台湾リスが繁殖しているんですよ。 ミカンとかを持っていくんですよ。 いろんな鳴き声をするし・・・。 ちょっと見た目は可愛いですが、昨年は庭のツツジの木の中に巣をつくっていたと植木屋さんが言ってました。

ワイワイ 2013-11-05

リスの匍匐前進(?)、可愛いですねー!なかなかこんな姿、お目にかかれません。(リスは必死なのでしょうが・・。^^;)
それにしても、「夜に咲く花」というのが、とても気になります。もし夜に見られたら、アップ、お願い致します。^^

シャンティcoco 2013-11-05 07:12:39

 
と言う訳で、本日の記事は、タイ語通称名:Tiin Pet Farang (ตีนเป็ดฝรั่ง)の備忘録を兼ねた記事として書いて置くことにしました。

 

太い幹の節から直接ぶら下がる果実

 

此の常緑小高木(≒5m)の英語名はMexican Calabash、或いは、Gourd Treeとあることから、 ヒョウタンの木の種類に属する花木だと思いますが、中央が縊れた瓢箪でもなく、東南アジアに多いジャックフルーツでもありません。 Tiin Pet Farang (ตีนเป็ดฝรั่ง)の特徴は、太幹から直接ぶら下がる砲弾型果実にあるのですが、その様子が奇妙奇天烈に見えて滑稽ですらあります

 

但し、直径15cm~20cmの砲弾型果実の用途は、食器、民芸品、マラカス等に利用されることはっても、食用に供されることはないようです。その理由として、果実の中の種子に毒が含まれているからとか、美味しくないからといった説もあるようですが、今ひとつ判然としません。

 

少なくとも、此の果実を美味しそうに齧っている栗鼠(リス)を見ると、果実の種子に毒が含まれているとは、とても思えないのですが・・・・

 

太枝の節から何枚もの葉が直接生えています。

 

太い幹の節から直接ぶら下がるのは、大きな果実ばかりではありません。常緑葉の生え方も、小枝から対生するのではなく、太幹や太枝の節から何枚もの葉が直接生えているのも、なんとも奇妙に見えてしまいます(上写真)

 

花も太幹の節から直接開花してします。

 

果実が幹から直接ぶら下がるという事は、当然ながら花序も花弁も、幹から直接発芽することになります。最初は異なる植物の着床か寄生かと思ったのですが、よくよく観察すれば、間違いなく幹の節から直接発芽しているのが分かります。(上写真)

 

タイ語の通称名であるTiin Pet Farang (ตีนเป็ดฝรั่ง)の意味が『西洋アヒルの足裏』であることは、既に冒頭で触れましたが、その由来は『夜に開花する花弁の形状にある』という記述を見つけました。しかし、朝方に撮った上掲の花弁は、先端が窄んでいるために『アヒルの足裏』の由来を確認することが出来ません。

 

前回の拙ブログをお読みになったシャンティcocoさんから、『夜に開花するのを見たらアップお願い!』とのコメントを頂戴しているのですが、未だに確認するまでに至っていません。

 

開花した後に落下した花弁
 
その後、開花した後に落下した花弁を見る機会があったのですが・・・アヒルの足裏を見たことのない僕には・・・どこが? どのように? 似ているの? ・・・・サッパリ分かりませんでした。
 
御参考:植物上の分類名

学名: Crescentia alta HBK.  
別名: Parmentiera alta  
科名: BIGNONIACEAE ノウゼンカズラ科

属名: フクベノキ属
タイ名:TiinPet Farang (ตีนเป็ดฝรั่ง)、意味:西洋アヒルの足裏

英名: Mexican Calabash、Gourd Tree(瓢箪の木)

別名: Tecomate、Jicara、Morro、
原産地:メキシコ、コスタリカ