この国を動かす者へ/佐藤優

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タイトルに惹かれて買ってしまいました。
筆者は「国家の罠」等で有名な、元外務省の佐藤優氏です。
何の会だったか忘れたが、数年前、札幌の公演でお会いしたことがある。
その時は、「どうも、犯罪者の佐藤です」と自己紹介して、会場がドッと笑いに包まれたのが印象的だった。
本の内容は、ここ数年の国内外の出来事の裏事情を筆者の鋭い分析で解説している(少々言葉が汚い時があるが)。
国内外の裏事情を知らずに、日々淡々と生きるだけの生活を送っていて良いのか?
人間の世界は腹黒い。
そんなことを思いました。
以下気になったことを箇条書きします。
日本には、東京地検特捜部に代表される官僚政府と民主党連立政権による政治家政府が存在する。
米・ゲーツ国防長官は、元CIA長官
外務省内には、北方領土問題を解決しようとすると日米関係に悪影響があると考える人もいる。
「→この点に関しては、以前「尖閣戦争」という本を読んだ時に、北方領土問題が未解決で日露関係が不仲だとアメリカの国益に適っているという指摘があった。
尖閣戦争――米中はさみ撃ちにあった日本(祥伝社新書223)/西尾幹二

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領土問題においては、既成事実を作らせないことが重要だと元航空自衛隊幕僚長の田母神氏も述べられていた。
最近では、メドベージェフ大統領が北方領土を訪問し、様々な支援策を決定したところを見ると、どうやら既成事実化は着々と進んでいるように思われる。
事態は、非常にマズイ方向へ進んでいる。」
日本は過去の戦争について真摯に謝罪していることっを最大限に活用し、中国や韓国との関係での謝罪外交をやめるべき(日本の謝る文化は国際社会では通用しないし、相手に付け入る隙を与えるだけ)。
アメリカが対北朝鮮宥和政策に急速に傾斜したのは、第3次世界大戦だけは阻止したいから。
韓国は対馬の土地を買い占めている。
米国のような保険医療が普及していない国では、極めて強い風邪薬が売られている。日本の基準では麻薬として取り扱われるものもある。
択捉島の日と単冠(ヒトカップ)湾は、真珠湾攻撃をした我が国の連合艦隊が結集した軍事上の要衝
外務省では、駐米大使が外務事務次官より上
北方領土のビザなし訪問は、日本側では国内の出入国手続きで、ロシア側では出入国手続きと見なしている。
兵器の定価はあってなきもの。ロシアの情報機関では余剰を工作費に充てている。
南米・ベネズエラは、北朝鮮と友好関係を維持し、危険度が高まってきている。
北方領土近海はロシア・マフィアにとって重要なシノギの場(カニビジネスが重要な資金源)
チェチェン・マフィアはアルカイダと連携関係にある
プーチンは、旧KGBの諜報員として東ドイツに勤務したことがありドイツ語に堪能
バチカンは中東、アフリカ、中南米にCIAよりも協力な諜報ネットワークを持っている
ロシア人は、政治を基本的に悪であると認識している。
第二次世界大戦時、祖国を持っていなかったため、600万人のユダヤ人が虐殺された。
クーデターによって軟禁されたゴルバチョフ氏の安否を欧米に先駆けて打電したのは佐藤優氏。
日本の裁判所は有罪・無罪を決める場ではなく、過去の統計では99.9%が有罪となる。
佐藤優氏が逮捕された時に、担当検事から「これは国策捜査だから。鈴木宗男と結びつける事件をつくるため、あなたを逮捕した。」と言われた。
贈賄側の時効は3年だが、収賄側の時効は5年のため、この時間差を利用して、贈賄側は刑事訴追を免れ、収賄側だけが処罰される事件を作るのが国策捜査の特徴。
とにかく、この本に出てくる職務上培った経験やノウハウは必見です。
今日は、久々のオフで家から一歩も出ませんでした。
髪切ってきました。ただ、髪を切ると体調を崩すというジンクスが心配です。
そういえば、床屋の主人の知人で大学教授がいるのだが、某教授が言っていたのは中国人留学生は、自分に非があっても、まず謝ってこないとのこと。
文化の違いなのだろうか、残念だ。