観戦記:阪神VS北海道日本ハム@甲子園
まったく予定に入ってなかったのだが、チケットが余っているという話を聞いて、急遽、阪神VS北海道日本ハム@甲子園を観戦。予報は雨で、試合開催自体、微妙かと思っていたのだが、直前に気象台に訊いてみたところ、雨雲は消えているという話だったので、チケットを譲り受けることに。PB時は、これでもかというくらいの曇雲で照明をつけていたのだが、結局雨にたたられることもなく、まずまずの観戦日和。客足も、PB時は4割くらいの入りだったのが、5回くらいにはほぼ満員に。中止も覚悟してたであろう営業部は、胸をなでおろしてるやろなあ。
さて、肝心の試合内容。先発は、能見対正田の両左腕。タイプ的には、どちらもカーブとストレートの緩急で勝負するタイプだと思うのだが、緩急差が15km/hくらいしかない能見が、コントロールもよくないようではさすがに厳しく、4回途中5失点で降板。特に右打者にはじっくり粘られてしまっていて、シンカー系の球が欲しいなという印象。
一方の正田は、4回まではほぼパーフェクトなピッチング。5回はややふらついたものの、新庄のソロ&ライト前タイムリーなどで(しかし、新庄はほんまに目立つとこで打つよなあ)、5回終わって6-1という展開だけに、さすがに今日は、多くのハムファンが連敗脱出を期待したと思われる。僕自身、正田がここから、あそこまであっさりと沈んでいくとは予想もしなかった。6回、それまでの快投ぶりから打って変わって、先頭の鳥谷以下から4連打を食らい、さくっと降板。こういうときこそ中継ぎが踏ん張って欲しいのだが、頼りになる中継ぎがいれば10連敗もしているはずもなく、出てきたのは、井場、吉崎、矢野。連中がつるべ打ちに打たれ、結局、6、7回に5点ずつ行かれて、6-11。「正田さえ引きずりおろしたら、何とでもなる」という予想が、ここまで当たると、こっちが怖くなる。こら、10連敗もするわという内容。集中打を浴びせた阪神の強さもさることながら。
あと、名手・奈良原の守備での細かいミスが、地味に効いていた。4回2死での金本のごくごく普通のゴロを、丁寧に処理しすぎて、内野安打に(直後、今岡がタイムリーツーベース)。6回の藤本のレフト前タイムリーも、奈良原なら押さえて欲しい打球(完全に追いついていたが、ダイブのタイミングが合っていなかった)。雨が降って大量に土を足している内野だけに、難しかったのだとは思うけど。小谷野(3塁ランナー)のスクイズ見落としなんかも、さすがは大型連敗中のチームという感じ。うーん、プレーオフ進出圏の3位争いは、西武とのマッチレースなのかもしれん。ここまでの長期連敗をやってしまうチームがAクラスを狙うのは、やっぱり辛いと思われ(恐らく唯一の例外は、調子に乗ったら手が付けられない、いてまえ打線のかつての近鉄)。
交流戦、オリックス3-3巨人@スカイマーク
今季2試合目のプロ野球観戦、交流戦・オリックス×巨人戦@神戸・スカイマークスタジアムに足を運ぶ。今回も、通常のパ・リーグの試合では考えられない観客の入り。レフトスタンドは、完全にオレンジ色に染まっている(正直、ライト側よりも入りがいいのは、ちょっと気になるが)。こないだの中日戦の時も思ったけど、交流戦は、関西に住んでいる、阪神以外のセ球団ファンにとっても、結構おいしい企画だったんじゃないだろか。やっぱり近年の甲子園は、良くも悪くも「阪神ファンのための聖地」と化していて、ビジターチームのファンが気軽に足を運べるところじゃなくなっている。そういうのを敬遠していたファン層を掘り起こしたという意味でも、交流戦は評価されていいと思う。もっとも、2階自由席は3分程度の入り。巨人戦だから満員になる、という時代ではなくなっていることも、やはり間違いないところではある。
一方、試合の中身はというと、序盤と中盤以降とで、大きく流れが異なる展開。両チームの先発、JPと高橋尚ともに、立ち上がりは今いちピリッとせず。JPは、僕らが球場に入る直前に、小久保に3ランを被弾。一方のヒサノリも、やたらと球数を費やす、あっぷあっぷの投球(何せ、5回途中で100球を超えていた。要するに、空振り取れる球がないのよね)。こりゃ乱打戦かなと思っていたら、意外と両先発がしぶとかった。特にヒサノリ。平野の右中間への大飛球をダイビングでキャッチした、ローズのスーパープレーもあって、一気に試合が引き締まった(あれさえなければ、早々にKOできてたという気もするが…。しかし、あれは単純に、捕ったローズが凄い。あれだけのプレーを生で見る機会はそうないし、見れたことを勝ち負け関係なしに喜ぶべきと思う)。
それでも、オリックスにとっては、正直勝てた試合ではあった。今日ブレーキだったのは、やっぱり北川。2アウトで得点圏のチャンスが北川のところに3回廻ってきて、3回とも凡退してしまっては、さすがに厳しい。1回のブランボーのタイムリーの後の2死1,3塁、5回の2死走者なしから、ブランボー、後藤とつないだところの1,3塁、7回の後藤の同点タイムリーの直後の2死2塁。どこかで1本出ていれば、結果論から言っても、その場の雰囲気から言っても、勝っていた試合だったはず。たまにはヒットが出ないときもあるのは当たり前の話だから、ただちに北川を責めるわけにはいかないが、やっぱり北川に打ってもらわないと、このチームは勝てない。今のオリックスにおける、北川の存在感の大きさを改めて感じさせる試合ではあった。というわけで、次は頼むぞ>北川。
あと、相次ぐバント失敗には、やはり目を覆った。特に塩崎。3番バッターの代打で出てきて、バント失敗はありえない。反対に、香月はバント処理を過って、あわやという場面を作ってしまったから、負けていたら完全に敗因となるところだった。
それ以外の収穫としては、後藤のサードと香月の好投あたりか。後藤の3塁守備は、特にミスもなく、わりと安心して見ていられた。こないだの中日戦は、5阿部真、6後藤の布陣でポカしまくっていたのだが、今日のように逆の布陣の方が明らかに安定感がある。このまま行って欲しい。香月は、バント処理の際の2塁悪送球で、自ら1死2,3塁のピンチを作り出してしまったが、そこから二岡、ローズを連続三振。2回を計5三振の力投は、なかなか見ごたえがあった。将来が楽しみ。
試合とは関係のない苦言も少々。初めての交流戦ということで、はっきりとした不文律が出来上がっていないという嫌いはあるのだが、メガホンなど巨人の応援グッズを持って1塁側に来るのは止めてほしい。ビジターファン立ち入り禁止とまでは言わんが、ユニとかフル装備で1塁側内野指定に飛び込んでくるのは、ちょっとどうよ(しかも結構多い)。あと、最近始まったばかりの青・赤のジェット風船。どうせちゅーとはんぱな演出にしかならんと思われるし、甲子園のサルマネ以外の何者でもないので、出来れば勘弁被りたい。グッズ収入的に一定の意味を持つレベルまで行くのなら、我慢せんでもないが…。
わりとグダグダでない今週の日記
いろいろ書くべきネタはあるはずなのだが、全然更新できとりません。忙しいといえばそれなりに忙しかったのだが、本当に「忙しい」人から見たら、ヒマ人の極地のような生活を送ってるわけで、言い訳にもならん。とりあえず、最近何やったのか、忘れてしまってもいけないので、備忘録的に記録しときます。
まず、水曜日は、兵庫県北部の出石町まで遠征。台風23号水害についていろいろ聞き取り。社会福祉協議会のボランティア・コーディネーターの方と、被害の大きかった2地区の区長(自治会長のようなものらしい)にお会いする。ボランティアを受け入れる側がどんなことを考えていたかについて、いろいろお話を伺う。また詳細は改めてアップしたいけど、なかなか面白い話が聞けた。昨秋ボランティアに行った当時、何かと「区長さん」が登場したのが印象に残っていてアポを取ったのだが、これが当たり。オレの嗅覚も、そう捨てたものでもないのかもしれない。午前7時に西宮を出て、午後11時に帰るという強行軍だったのだが、それだけの値打ちはあった一日でした。
金曜日は、フリースクールで一日過ごす。午後いちから某新聞社の面接があったのだが、スクールから会社に行って、またスクールに戻るというスケジュールだったのは、ご愛嬌(それでいいのかというツッコミは当然あり得べきだが、楽しかったのでまあよい。面接も、まあまあの出来ではあったし)。もともと予約のあった見学者が一組と、飛び入りに近い見学者が一組、さらにもう一件お客さんがあって、計3組もの来訪。慌ただしかったけど、うちに興味を持ってくれている人がいるというのは、やはり嬉しい。
んでもって今日は、朝から夕方まで冷蔵倉庫の手伝いに行った後、とあるメルマガのオフ会に参加する。オフ会というイベント自体、初めて行ったんだけど、これが予想をはるかに上回る面白さだった。いろいろ興味深い話も聞けたし、今後、何かの機会に生かせそうなご縁も出来た。やや番外っぽいところでは、あるテレビ局で音声をされている方と、オリックス戦を見に行こうなんて話まで飛び出したし(本格的にアホやな)。惜しむらくは、名刺を持っていなかったため、やや顔を売りそびれたことだが。それにしても、あれだけ面白いオフ会っていうのも、そうそうはないんじゃないだろうか。いつもいつもああいうのを期待して行くと、期待を裏切られるような気がする。とにもかくにも、幹事さんに感謝感謝。
ダイヤモンドダスト
冷蔵倉庫のお手伝いに行く。ぼちぼち荷物が増えてきたので、今は使っていない、2階の倉庫の掃除をしたいとのことだったのだが、これがいざ現場を見て呆然。床一面に氷が張りまくっている。
いったい何をどうしたらこんな風になるのかと思って訊くと、どうやらこういうことらしい。倉庫は1,2,3階の3フロアあるのだが、1階と2階はどちらも冷凍専用なので、間の床にはそれほど本格的な断熱材を入れていない。よって、冷凍温度(-35℃)に設定してある1階の冷気が、2階に伝わってきている。ところが、2階の倉庫は運転していないので、湿気がこもっている。特に天井付近は意外と温度が高いので、結露が多い。そのしずくが、ぽたぽたと床に落ちて凍る…というのを繰り返しているらしい。しかも、氷旬みたいなものまで、あっちこっちに出来ている。
というわけで、およそ零下10度の世界で、ひたすら氷かき。氷の破片が飛散するので、ダイヤモンドダストみたいなものまで見えてくるし、何というか異世界のようだった。世の中、自分の知らんことって、まだまだあるなあ。
楽天の「若手」
開幕一ヶ月にして、早くも楽天・田尾監督と三木谷オーナーに軋轢。オーナーは、「若手重視に切り替え」を要求してるらしいが、どう考えてもチーム事情を理解してモノ申してるとは思えない…。若手重視って言うけど、その「若手」って具体的に誰のことを指してるんだか。分配ドラフトで、(ちゅーとはんぱな)即戦力重視に走ったのをお忘れのようで。あまりに現状が理解されていないようなので、ちょっと整理してみた。
投手
11.一場靖弘(23、1年目)
21.岩隈久志(24、6年目)
36.朝井秀樹(21、4年目)
56.根市寛貴(23、5年目)
60.藤崎紘範(25、7年目)
捕手
45.新里賢(24、2年目)
46.高橋浩司(23、5年目)
47.近沢昌志(23、5年目)
59.入野久彦(25、3年目)
内野手
1.塩川達也(22、1年目)
6.西谷尚徳(23、1年目)
35.大広翔治(23、1年目)
53.坂克彦(20、2年目)
外野手
33.平石洋介(25、1年目)
63.牧田明久(23、5年目)
64.中島俊哉(25、3年目)
66.小島昌也(20、2年目)
25歳以下の選手をぜんぶピックアップしてみたのだが、実はこれだけ。投手5、捕手4、内野手4、外野手4の計17人(参考:ソフトバンク29人、中日27人、阪神24人、オリックス26人)。ピッチャーなんぞは、すでに岩隈、一場が1軍ローテなわけだし、藤崎も開幕時はローテ入りしていた。外野手の平石もレギュラー扱いだし、今でも若手は十分登用してるんじゃないかという気もしてくる。
そんでも、起用する余地のある選手がいないかどうかは気になるので、以下はイースタン・リーグの成績(4月27日現在)。現一軍の一場、岩隈、平石は省いた。ちなみにチーム成績そのものは、16試合で10勝5敗1分けのイースタン2位で意外と好調(竜太郎、佐竹、カツノリ、益田あたりが打ちまくっている。
投手
36.朝井秀樹(21、4年目)5登板25投球回、2勝0敗防御率2.88
56.根市寛貴(23、5年目)登板なし
60.藤崎紘範(25、7年目)登板なし
捕手
45.新里賢(24、2年目)12試合34打数9安打.265
46.高橋浩司(23、5年目)出場なし
47.近沢昌志(23、5年目)1試合1打数0安打.000
59.入野久彦(25、3年目)2試合0打数
内野手
1.塩川達也(22、1年目)8試合12打数4安打.333
6.西谷尚徳(23、1年目)2試合0打数
35.大広翔治(23、1年目)9試合23打数4安打
坂克彦(20、2年目)13試合19打数4安打.211
外野手
63.牧田明久(23、5年目)10試合30打数6安打.200
64.中島俊哉(25、3年目)13試合38打数11安打.289
66.小島昌也(20、2年目)7試合13打数1安打.077
朝井と中島は、いっぺん上に上げてみるくらいの値打ちはありそう(というか、実際、じきに上がってきそう。特に朝井。もっともその場合は、チーム事情がチーム事情なだけに、酷使の恐れも強いが…。楽天には貴重な大物素材だけに、使い潰しは何としても避けるべきと思うが)。あとは厳しい。特に投手。近鉄を「戦力外」になって移籍してきた藤崎と根市に、多くを期待するのもどうかと思うし。
野手は野手で、こちらも人材難。特にスラッガー候補が、上にもいないが下にもいない。もうやってるのかもしれんが、近澤あたりをDHで使ってみてもいいんじゃないだろか? いずれにせよ、「人がおらん」という印象は拭い難い。坂とかが出てくれば、いいんやろうけどなあ。