『心理学的な視点に基づく、麻原・弟子・現代社会の人格分析』 目次
【1】オウム問題の解決のために必要な、麻原の人格分析
オウム問題の解決のために必要な、麻原の人格分析
「空想虚言症」と「誇大自己症候群」
【2】「空想虚言症」に基づく、麻原の人格分析
「救世主」とさえ崇められる空想虚言症型のカリスマの実例
麻原の説いた「演技の修行」と「空想虚言症」の関連
いわゆる「グルイズム人格」という仮説
【3】「誇大自己症候群」に基づく、麻原の人格分析
「誇大自己症候群」に基づく、麻原の人格分析
「誇大自己症候群」とは何か?
麻原の「誇大自己症候群」の可能性について
麻原の生い立ちは、「誇大自己症候群」を発症する条件に当てはまる
【4】「誇大自己症候群」の特質と麻原の言動の比較検討
1 「万能感」という誇大妄想
2 自己顕示欲
3 「自分こそが世界の中心である」という誇大妄想
4 「他者に対する共感性」の未発達、喪失
5 権威への反抗と服従
6 強い支配欲求
7 罪悪感・自己反省の乏しさ、責任転嫁と自己正当化
8 現実よりもファンタジー(幻想)や操作可能な環境に親しむ
9 被害妄想
10 目先の利益や快楽のために他人に害を与えても平気――規範意識の欠如
11 内に秘める攻撃性
【5】麻原の妄想的な信仰と「誇大自己症候群」
麻原の妄想的な信仰を「誇大自己症候群」の一部として理解する
現実の先輩修行者たちには、反発・反抗し続ける
「妄想的な予言」に見られる麻原の誇大妄想と被害妄想
時代全体にあった(妄想的な)予言の流行
【6】弟子たち・信者の人格分析
弟子たち・信者の人格分析
「自己愛型社会」という視点から、弟子たちの人格を分析する
【7】ひかりの輪の教え・方針
ひかりの輪の教え・方針
――「誇大自己」や「理想化された親のイマーゴ」を越えるために
現代の「自己愛型社会」に対する今後の奉仕について
【8】付録
1 「自己愛」と「影」の関係
2 「現代人の宗教性」――河合隼雄氏の視点
3 参考書籍からの抜粋 高山文彦『麻原彰晃の誕生』(文藝春秋、2006)