ほんとうの・このくにのかたち    上巻   日本の起源  その11

 

ひじかた すいげつ

 

 

つづき

 

 

日本語はあるが日本文字という文字はない。

日本語は漢字(漢音読み・呉音読み・訓読み)、ひらがな、カタカナ、アラビア文字、ローマ字で表記される。

 

文字で5種類、読みで7種類。

こんな言語はない。

 

膠着語の分類に含まれる言語で、助詞や助動詞などの接辞を付けて文字の意味を分かりやすくする。

この分類にはインドドラヴィダ語族の多くが用いるタミル語とトルコ語とモンゴル語がある。

しかし、文字で言えば、タミル文字はブラーフミー文字の系統。トルコ語はラテン文字で、モンゴル語はキリル文字で書かれる。ラテン文字とキリル文字はギリシャ文字の系統。

 

日本文字はない。カタカナはヘブライ文字のながれ。ヘブライ文字はアラビア文字と同じくアラム文字の系統。漢字ひらがなとは異なる。カタカナやひらがなやローマ字を50音表に当てはめるのは、悉曇文字(いわゆる梵字)の研究が仏教の研究の主であった時代があったらしく、そこで発音(読み)をあてはめる50音表ができたらしい。もっとも、以前は50音よりずっと多かったが。

 

トルコ人やヘブライ人?が日本人に親しみを感じるのはそれらのせいかもしれない。

一方、日本人とモンゴル人は元が一緒で後に民族的に分かれて行ったのかもしれない。

 

また、語順としては。SVOCではないのはタミル語と韓国語が日本語と同じらしい。

タミル語はインドドラヴィダ族の多くが使用する。出雲はその流れと言われる。

やはり日本語は出雲から。

 

また韓国語が似ているのは古代を含め特に中世以降交流が深かったせいと思われる。

ただ、韓国語はタミル語と同じブラーフミー文字の系統。膠着語でもない。

 

ちなみに中国語は膠着語でないばかりかインドヨーロッパ語族SVOCであるにも関わらず、現在形過去形などの語尾変化がない。「食べる」と「食べた」の違いは、別の字を持ってこないと「食」という漢字一字では表せない。

 

言語と文字と民族の関係も面白い。

 

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      表意文字      表音文字        表語文字(表意表音文字)

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      象形文字      楔形文字         ヒエログリフ、漢字

      (読めない)     (読める)         (読めるし意味もある)

 

                               ただし、ヒエログリフは表語文字と表音文字の混合。

                               つまり、日本語的。

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楔形文字                                  -----   ギリシャ文字

              ¦                          ¦

              ¦------ 古代セム系文字 ― フェニキア文字----アラム文字

              ¦

ヒエログリフ             古代南アラビア文字  ------------------ブラーフミー文字

 

 

甲骨文字 金文    --------------------------------------------- 漢字

     

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つづく

 

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