バグダット・カフェ (1987)
出演: Marianne Sägebrecht、CCH Pounder、Jack Palance
監督: Percy Adlon
108分
あらすじ: アメリカを旅行中のドイツ人夫妻。ジャスミンは道中で夫と大喧嘩をし、車を降りて一人町へ向かって歩く。ちょうど同じ頃、ラスベガスとロサンゼルスの間の寂れた小さな町、バグダットにあるモーテルの女主人ブレンダも、喧嘩をして夫が出て行ってしまう。バグダッドにたどり着いたジャスミンはそのモーテルに滞在し始める。ジャスミンの存在が、ブレンダを含めたそのモーテルに住む一風変わった人々の心に変化をもたらしてゆく・・・
映画の好みは常に変わっていく中で、この映画はもう10年くらい、一番好きな映画です。
このぼんやり色褪せた全体のムードがいい。休日に、寝る前に、まったりソファかベッドでくつろぎながら、観る。途中で眠りに落ちるもよし。至福のとき。
何てことないストーリー。砂漠のど真ん中の寂れた町で、夫と喧嘩別れした2人の女性が出会う。最初は煙たがっていたジャスミンの存在が、ブレンダにとって癒しの存在となっていき、彼女の硬い心が解きほぐされていく。
まわりの人々が幸せになる。そんな、マジック。
幾度となく流れてくる挿入歌、Calling You を聴くと胸がじんわり和らぎます。
砂漠の黄色と空の青色のコントラストが綺麗。
あとは、ジャスミンが夫婦喧嘩しているときの傾いたカメラワークが面白くて好きだな。
4年前くらいに、この映画の舞台となったお店に実際に行った。
実際に、トラックの運転手が朝ごはんを食べにきていて、
ゲストブックがあって、日本とフランスからの旅行者がたくさん書き込みをしていた。
オムレツを頼んで、たらふく食べて帰った。
いい思い出です。
マイ・フェア・レディー (1964)
My Fair Lady
出演: Audrey Hepburn、Rex Harrison
監督: George Cukor
あらすじ: ヘンリー・ヒギンスは言語学教授。ある日ヘンリーは友人ヒューの持ちかけにより、下町の花売り娘イライザの、発音、マナー、立ち振る舞いのすべてを上流のレディに仕立て上げてイギリス女王の前に連れて行くことができるかという賭けにのる。その日から、ヘンリーによるイライザのひどい訛りをなおす特訓が始まった。
大ヒットしたブロードウェイの映画化。
人気だったというだけあって、いい曲がたくさん。
舞台らしさを映画の中でも残したかったんだと思うんだけど、セットがいかにも“作りました”といういい意味でのフェイクさが残っていたり、エキストラの動きを使って舞台らしさを演出していたりしています。
競馬のシーンは衣装にも凝っていて、白、黒、グレーのみのモノトーンのはずなのに、ゴージャス感が溢れていて淋しさをまったく感じさせないところがすごい。むしろ、統一されていて洗練さが強調されています。
オードリーも、歌は吹き替えになってしまったものの、それまでかわいらしい一面しか見たことがなかったので、下町の訛りとか演技とかが妙に迫力があっておもしろい。綺麗になっていく姿も見ていて気持ちいいものだし、夢見がちなイライザがとってもチャーミングで魅力的。
ただ一つ問題点を言えば、長い。170分!
最近DVDを購入して改めて観て、こんなに長かったっけな~と思っていたけど、思い返せばよくスキップしながら観ていたことをすっかり忘れてました。
ブロードウェイもこんなに長かったのかな。ほとんどのミュージカル映画はそうだけど、これは一度舞台で観てみたかったです。
グリース (1978)
Grease
出演: John Travolta, Olivia Newton-John
監督: Randal Kleiser
あらすじ: 時は50年代のアメリカ。夏休みにバケーションでオーストラリアからアメリカに来ていたサンディーは、ビーチでダニーと出会い、恋に落ちる。夏休みが終わると供に二人の恋も終わってしまいそうに見えたが、アメリカの高校に転校することになったサンディーは、ダニーと思わぬ形で再開を果たす。ビーチでの紳士な姿とは打って変わって、ダニーはT-Birdと呼ばれる不良グループのリーダーだったのだ。
この映画も、大好き。
楽しそう! この一言に尽きる。こんな高校生活、送ってみたかったなぁ。
不良だって、真面目だったって、みんなライデル高校が大好き!
そんな気持ちが詰まった映画。製作現場もとっても楽しかったみたいです。
高校生活はほとんどの人が経験するものなので、懐かしい気持ちも加わって、すべての年代の人が楽しめる映画だと思います。
そして、歌と踊りもいい!オリビアの声はまさに天使みたいだし、トラボルタとのSummer loving’~(タイトル忘れた)の歌の掛け合いは聴いているだけでこっちが楽しくなってきます。
ダンスパーティーでの踊りも、やりすぎでしょとつっこみたくなるけど、それがまたはじけていて面白い。
ちなみに、映画の中でT-Birdは男の不良グループで、女の不良グループはThe Pink Ladiesという名前なんだけど、Pink Ladiesがみんなで羽織っているピンクのジャケットを、アメリカで実際に着ている人を2回くらい見かけた事があります。普通のおばさんが普段着のようにして着ていました。ていうかどっかで売ってるのね・・。
そして右の画像は、店頭で見たことがある30周年記念バージョンのDVDです。ケースがT-Birdsロゴ入りジャケットに包まれています。
アメリカ人の、こういう笑えることをオープンに楽しんでやる精神って、いいなぁ。好きだなぁ。
ホリディ (2006)
The
出演: キャメロン・ディアス、ジュード・ロウ、ケイト・ウィンスレット、ジャック・ブラック
監督: ナンシー・メイヤーズ
あらすじ: LAに住む映画予告製作会社の女社長アマンダと、イギリスに住むジャーナリストのアイリスは、お互いに会ったこともないし、5000マイル離れた場所に住んでいるが、同じ問題を抱えていた。恋愛だ。傷ついた心を癒すために、二人はインターネットの機関をとおして、クリスマスの休暇のあいだの2週間、お互いの家を交換することにする。だけど恋は二人を休ませない。その2週間のあいだにも、二人はまた新たな恋を見つけてしまう。
二つの恋が一つの映画につまっています。
前に進めないアマンダと、過去を振り切れないアイリス。それぞれが痛みを背負いながらも、新しい恋に前進していきます。二人の個性というか、性格が映画を観ているだけでとてもよく分かるので、二人にとっても愛着が沸くんです。
男性陣も魅力的。イーサンとマイルス、タイプは違うけど二人ともとーってもスウィート!傷ついていた二人だから、優しい男性に惹かれたのかな、とも思います。
特に、マイルスはニューシネマパラダイスのテーマ曲と供に参上なんかしちゃって、おいしい役だな~。この曲だけで彼の素敵度が俄然上がってたもん。
この映画のほかのお気に入りは、映画製作関係のストーリーがたくさん混ざっていること。アマンダ、マイルス(彼は映画作曲者)に加え、ハリウッド黄金期の脚本家のアーサーの台詞のいくつかも、私の大好きなアメリカンクラシック映画に触れたりして、それだけでテンションが上がっちゃいます。
アマンダのアクセサリーとファッションもステキなので、女性の方はここもチェックです。
ちなみに、このブログのタイトル“Don’t Blow Away”は、アイリスとマイルスの台詞から取りました。“(風に)飛ばされないでね!”みたいな感じでしょうか。
理由は特にありません。パっと頭に浮かんだだけ。
紅の豚 (1992)
声の出演: 森山周一郎、加藤登紀子
監督: 宮崎駿
ストーリー: 世界大恐慌時のイタリア・アドリア海を舞台に、飛行艇を乗り回す海賊ならぬ空賊と、それを相手に賞金稼ぎで生きる豚の飛行艇乗りの物語。
これもベン・ハーと同じく、最近になって魅力を発見してしまった作品。
幼い頃にみたときは、豚は無愛想でかわいくなくて、なにこれって思った。
それ以来もう何年もみた事がなかったんだけど、去年くらいにテレビで観て、感動。
この映画、おもしろすぎる・・!!
私の中のジブリ映画のかなり上位にきちゃいました。
他の数多くあるジブリ作品とは一味違って、女の子ではなく豚が主人公。
ポルコの操縦の腕はぴか一で、口数が少なくて、頑固で、シャイで、ホントはとってもやさしい。
不器用だけど、海を愛し飛行気乗りとして誇り高く生きるポルコをみていると、
「もう、男って本当に馬鹿なんだから。」
と、ジーナでなくても、この台詞をつぶやきながらポルコを見守っていたくなります。
最後に海を選ぶところも、極めつけのポルコのかっこよさだな。