椎間板ヘルニアを克服したスポーツトレーナー hidekazuの日記 -17ページ目

椎間板ヘルニアを克服したスポーツトレーナー hidekazuの日記

20代…腰痛に悩まされ 30代…椎間板ヘルニアで入院!
そんな困難を乗り越えながら、カラダの使い方を良くし
走れるカラダにした甘い物大好き人間!
体型維持するスポーツトレーナー都築秀和

28kmを過ぎて銀座へ向かう

日本橋交差点を左折し中央通りへ

日本橋~銀座 約1.5km

「ここはド真ん中を走る!」と決めていた。

 

銀座での声援は日本語だけではなく

英語、中国語、韓国語…色々な声での声援が聞こえてきた。

「東京オリンピックの時もこんな感じになるのかな」と思ったら

興奮してペースを上げることが出来た!

 

銀座4丁目 TV中継車とカメラマンに手を振りなが右折

30kmを通過したところで、ペースメーカーの方々が

「ここからだぞ~マラソンは30(km)を過ぎてから~」

「行くぞ~行くぞ~頑張れ~頑張れ~」

ランナー、沿道の声援にも気合が入る。

人、街、空気…今、この場所に一体感が生まれた気がした。

 

日比谷を左折するところでアシックスの島田コーチに遭遇

ラスト1kmちょっとのランナー達に…

「ここまで来たんだ!気合を入れろ~!!

何のためにココまで来たんだー 行けー!!」と…

 

「島田コーチって優しい人じゃ…こんな言い方するんだ!」

と思いながら走っていると島田さんが振り返り目が合う!

「…しし島田さ~ん…」って手を振ると

「ここからだから頑張れ~~~~~」と気合のお言葉!

ちょっとビビった。

 

30kmの給水

当初の予定ではココで顆粒のサプリメントを飲むつもりだった。

手がかじかんでいたのと、このまま行ける!という思いから

飲むのを止めた。

それでも不安だったので38kmで飲むべきジェルを32kmから

約1kmかけて、ちびちび口に含ませた。

 

日比谷通りから第一京浜へ緩やかな右折、品川に向かう…

35kmを過ぎて最後の折り返し、南向きから北向きに変化した。

この時、今までには無いくらいの風が入り込む

ビル風を感じた…北風を感じた…急激に寒さが身にしみる。

 

「寒い、寒すぎる…。」

 

肩に力が入っているのに気づき上下させるが抜けない

腕をブラブラさせながら

何とかして力を抜くことを試みるが抜けない

肩甲骨周辺が固まっているのに気が付いた!

 

第一京浜から日比谷通りへ

水を含んだネックウォーマーが思いのほか重かった!

 

38kmの給水所で水を摂ろうか迷ったが止めた。

4時間を切るには止まりたくなかった…そう思った直後

不思議な現象が起き始めた。

 

「んっ?目の下?瞼がチカチカする!何だか眠たくなってきた…

(走りながら目をつぶってしまった。)気持ちが良いなぁ~…」

 

「…あっ!ヤバい?!

何だこの感覚?!これが低体温症?!?!」

こんな経験したことない、もうパニック状態!

冷静になりつつも、ただただカラダを前傾に保つだけ。

 

40km地点

「次に止まる時はゴールする時、次に止まる時はゴールする時!」

それだけを言い聞かせていた。

40kmの給水すら目に入らない状態。

 

日比谷交差点を右折するとすぐさま左折

ラスト1kmが石畳になっている。

 

「これって低血糖?脱水症状?」

そう考えながら前方を見ると青信号が点灯している

「…確か…あの辺りがゴールだったよなぁ~」

ふらつきながら自分に語り掛ける。

 

ラスト1kmでは笑顔で沿道の声援に応えながらゴールする

のが目標だったがそんな余裕は無くなっていた。

 

青信号を左折し行幸通りを進むゴールである。

「…終わった。」

達成感より安堵感だった。

 

4:01:19

 

 

 

 

江戸通りを北上、指すは浅草雷門

 

やはりココに来ると元気になれる!パワーをもらえる!

「無事ゴール出来ますように…」と手を合わせ雷門に一礼

雷門を右折すると真正面には、ぼんやりとスカイツリー

「雨が降っていなければキレイに見えるのに…」

そう考えながら吾妻橋を右折…

15kmの給水所で今回初めてのサプリメントを補給。

前回は、焦っていたのと顆粒だったというのがあり

思いっきりむせてしまったが、今回は冷静に慌てずに飲めた。

15kmが過ぎて、カラダとココロが落ち着いたのかもしれない。

 

16kmを過ぎて蔵前1丁目を左折

蔵前橋…ここから約9kmに渡り小さなアップダウンが始まる

坂道ではリズムだけに集中する…走る前から決めていた!

自分の呼吸は、2回吸って1回吐く「スッ・スッ・ハー」

中学の時からこのリズムが性に合っているらしい

 

17km 目の前に風船をつけたランナーが見えた!

ペースセッター(完走サポート)の集団であった。

3時間、3時間30分…30分刻みでゴールまでサポートしてくれる

「給水、給食がありますよー」「この先、左折しまーす」など

誘導もしてくれる頼もしいランナーの皆さんである。

 

「この集団と一緒に走れば4時間ペース

      しばらく、このペースに着いていこう!」

そう思ったら気持ちが楽になり考えることが無くなった。

 

雨が強く降り続く…門前仲町が見えてきた。

東京YMCA社会体育専門学校が東陽町にあったので、

週末になると門前仲町にも良く来ていた。

「あの食堂、お好み焼き屋はどうしたかな…あるのかな?」

そんなことを考えながら富岡八幡宮を折り返す

500mくらい進んだところが中間点。

 

門前仲町。通称“門仲”は「頑張れ~」「半分まで来たぞ~」

「まだまだこれからだ~」「給水しろよ~」と大声援!!

給食のバナナをもらい、持っていたジェルを補給する。

 

22km、23km、24km…先程通ったコースを戻る

同じようにアップダウンを通過する。

「リズム、リズム…リズムで良いんだ!」ノリノリだった。

 

両国駅前を通過。清澄通りを左折すると蔵前橋

最後の橋越えで「意外とキツイぞ!」と…

この日初めてキツイと感じた。

 

その時フッと、施設に入っている母親のことを思い出した…

昨年末「東京マラソンに出るから」と報告しに行ったら

「あら!マラソン!頑張りなさいよ!」と言われた。

認知症気味の母親からまさか「頑張りなさいよ」と言われるとは…。

 

母親は、昔から箱根駅伝やマラソンが好きでTV観戦をしていた

中学時代の先輩が中央大で箱根駅伝に出た時、誰よりも喜んでいた!

実家の正月は、皆で箱根駅伝をTV観戦するのがイベント化していた。

 

母親に何十年か振りに「頑張りなさい!」言われたのだからやるしかいでしょ。

でも「頑張れ」は好きではない…複雑な気持ち!

 

水天宮から蠣殻町を抜け茅場町に戻ってきたら

またまた当店を利用しているお客さんたちが待っていてくれた。

皆さんに手を振り銀座へ向かう…雨が止む気配なし。

まだまだ脚は動いている!

花王本社ビルで28km コースメイクした中盤が終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

9:10 スタート

 

号砲が後方に鳴り響いた。

このワクワクする感覚…3年前と同じ

違うのは雨が降っていることくらい

この雰囲気、この空気、この香り

自分の故郷で走れる喜びは何とも言えないものだった。

 

喜び過ぎていると周りが見えなくなる自分、でも今回は周りが見えている。

何故なら“我先に”という思いがあったら

こんな水溜りに突っ込んでいただろう…

今回は思った以上に冷静な自分がいる。

 

スタート直前、アシックスの池田コーチに遭遇

「寒いだろうけど楽しんでー!」

「雨だけど楽しんできます!行ってきます!!」

 

話をしているうちにスタートラインへ

さぁ始まるぞ~~~~高鳴る気持ちを抑えながら

「焦らなくていいんだから1キロ5:40ペース。5:40なら4時間は切れる。

行けるから行けるから、焦るな焦るなよ~」

改めて自分に言い聞かせた。

 

 

新宿の大ガードが1km地点 入りは1km5:30

「よしよし、このペースでOK」

 

歌舞伎町の両サイドの沿道は埋め尽くされている

雨が降る中の声援に応えながら3km、4kmと進んで行く

「気持ちイイ~」

この雰囲気!これなんだよ東京マラソン!

だから毎年申込んでしまう。

 

前方に“チーム平井”と書かれたTシャツが見えた

「もしかして…」そう思いながら「平井さん…ですよね?」

「ハイ!」

NHK天気予報士の平井信行さんであった。

「5月の春日部大凧マラソンに参加しますね!」とご挨拶。

「そうですか!どうも~」とハイタッチ。気さくな方であった。

 

平井さんと別れ自分の走りに集中するが

この時ペースアップしていた…1km5:10…速い!

 

自分自身に

「行くなよ~今無理したってしょうがないんだよ!

こんなんじゃ埼玉マラソンの時と同じになるぞ!抑えろ!」

それでも行こうとするカラダ…

「行きたい奴は、行かせれば良いんだから!何を焦ってる?!」

そんな自分に声を掛けたが

「雨は嫌いじゃないから…行けそうな気がする…。」

(この、せっかち!)

「こいつ分かってねぇなぁ~!!」

今回は、自分自身と仲が悪い…そんな気がしていた。

それでも何度となく「抑えろ、抑えろ」と言い聞かせていた。

 

飯田橋の交差点を右折

JRの高架をくぐった所でトイレに駆け込んだ。

これでトイレの悩みは消え、走りに集中できる。

 

6km過ぎ 飯田橋一丁目を神田方面へ左折し神保町を目指す

7kmの給水所を通り過ぎたところで「Y・M・C・A」の曲が流れている。

以前、小川町駅の裏手に

母校である東京YMCA社会体育専門学校があった。

まさか、ここで聴くことが出来るとは思ってもみなかった!

分かっていて流してくれたのか?偶然なのか?

もちろん頭の上でY・M・C・Aをやりながら笑顔で通り過ぎた!

 

8kmを過ぎ 須田町を曲がる手前でモデルの七海さんに遭遇

「七海さん?焦らず楽しんでね~!」

「ハイ!楽しみます。ありがとうございます。」

人に言ったつもりが自分に言い聞かせていた。

この時、1km5:10 まだまだ速いでも気持ちが良い…。

「走ることってホント気持ちが良いなぁ~」と感じながら神田駅を過ぎて行った。

 

次に向かうべきは10kmを過ぎた茅場町のポイント。

ここには当店を利用しているお客さんたちの応援団が待っている。

 

日本橋は、10kmのフィニッシュ地点。

そこを横目に見ながら左折

しばらく行くと10kmの給水所が見えてきた。

ここはテーブルも多くあり給水者も多い…ごった返している!

アリが巣に戻るのと出ていくのとでぶつかりそうになる

そんな光景に思えたら笑えた。「俺は働きアリか!」

 

給水を終え茅場町を左折

そこには皆が待っていてくれた!!

「皆さんお待たせしました~写真撮りますよ~」

こんなに寒い中、応援に来てくれるなんて感謝しかない!

知らない方の声援も嬉しいけど、顔見知りの声援はもっと嬉しい!

「では、行ってきま~す!」

皆さんに手を振り再び走り出した。

 

浜町中ノ橋を左折

ここで走りながらカラダを見直す。

「足の指先は噛んでいないか?足首はどう?膝は…股関節は…」

下半身から上半身まで力が入っていないか確認。

上半身と下半身の動きはどうか?肩は?呼吸は…。

やはり寒さの影響か肩から肩甲骨が固まっている。首も!

走りながら肩甲骨を動かし、肩を上下に上げ下げ、

気持ちは…「まだまだ余裕!」

 

浅草橋を過ぎた辺りで、反対車線に先頭の中継車が来るのが見えた!

「トップ集団は何人?大迫選手は?神野大地選手は?」

そんなことを考えているうちに中継車がドンドン大きくなる

周りのランナーからも「大迫、先頭かなぁ」「誰だろうね~」など

の声が聞こえてきた。さぁ、中継車の後ろは…!!

「大迫いないぞー!どうしたー?!」

「日本人いないぞ~!」そんな声が響き渡っていた。

 

その直後、日本人の集団

そして大迫選手が通り過ぎて行った…苦しそう。そう感じた!

 

右手に蔵前橋

門前仲町を折り返して来るランナーが橋を越えてくるのが見えた。

この後、自分も通過する場所

早く行きたくてしょうがなかった…本当は抑えなければいけないのに

またまた気持ちが焦っている。この時1キロ5:10~15

 

次は浅草雷門!

そう考え蔵前の駅を越えたところでコースメイクした14kmが終わった。