#3
深夜の駐車場には、怒号が渦巻いていた。
100人対5人の闘い。
単純にひとりが20人を相手にするといったわけではない。四方八方、どこから襲いかかってくるかわからない攻撃。それが次から次と間断なく続けられていく。当然のことながら、アンダーガールズ特攻隊員は、そんじょそこらのヤンキーとは違い、ケンカ慣れしていた。
だるまや歌舞伎シスターズには、あまり人員を割かず、
手ごわい前田やサドに対しては、集中攻撃をしかけるという、見事な人海戦術だった。
「おらー!」
だるまの頭突きが、見事に決まる。
「かかってこいやー!」
大歌舞伎の掌底も、的確に急所をとらえていた。
「ナイス!姉貴」
小歌舞伎は、解説に徹したかったが、そういうわけにもいかず、大歌舞伎の手ほどきを受けた技で、かろうじて対処していた。
しかし、やはり、多勢に無勢。
30分ほど経過した時点で、
だるま、歌舞伎シスターズ、
そして、もちろん
前田とサドにも、さすがに疲労の色が見えてきた。
「まったく、キリがねえな!これじゃ」
矢継ぎ早の攻撃に、うんざり気味のサド。
「サドさん!あぶない!」
前田が叫ぶ。
サドの背後から、鉄パイプが振り下ろされそうになっていた。
ボキ!
骨の折れる音。
「うぎゃああああ」
痛みで、転がりまわったのは、アンダーガールズの方だった。
「ジュリナ!」
後方から、あらわれたのは、ハイキックを決めたジュリナだった。
「なにやってんだよ。こんなやつらにやられてんじゃねーよ」
フッと、口元の血を手でぬぐうサド。
「ありがとよ!ジュリナ、背中…頼むぜ!」
「おう!」
サドとジュリナは、背中合わせになり、アンダーガールズに向かって構えをとった。
「まったく、素直じゃないんだから」
店内から、その光景を眺めていたネズミが、つぶやいた。
100人対5人の闘い。
単純にひとりが20人を相手にするといったわけではない。四方八方、どこから襲いかかってくるかわからない攻撃。それが次から次と間断なく続けられていく。当然のことながら、アンダーガールズ特攻隊員は、そんじょそこらのヤンキーとは違い、ケンカ慣れしていた。
だるまや歌舞伎シスターズには、あまり人員を割かず、
手ごわい前田やサドに対しては、集中攻撃をしかけるという、見事な人海戦術だった。
「おらー!」
だるまの頭突きが、見事に決まる。
「かかってこいやー!」
大歌舞伎の掌底も、的確に急所をとらえていた。
「ナイス!姉貴」
小歌舞伎は、解説に徹したかったが、そういうわけにもいかず、大歌舞伎の手ほどきを受けた技で、かろうじて対処していた。
しかし、やはり、多勢に無勢。
30分ほど経過した時点で、
だるま、歌舞伎シスターズ、
そして、もちろん
前田とサドにも、さすがに疲労の色が見えてきた。
「まったく、キリがねえな!これじゃ」
矢継ぎ早の攻撃に、うんざり気味のサド。
「サドさん!あぶない!」
前田が叫ぶ。
サドの背後から、鉄パイプが振り下ろされそうになっていた。
ボキ!
骨の折れる音。
「うぎゃああああ」
痛みで、転がりまわったのは、アンダーガールズの方だった。
「ジュリナ!」
後方から、あらわれたのは、ハイキックを決めたジュリナだった。
「なにやってんだよ。こんなやつらにやられてんじゃねーよ」
フッと、口元の血を手でぬぐうサド。
「ありがとよ!ジュリナ、背中…頼むぜ!」
「おう!」
サドとジュリナは、背中合わせになり、アンダーガールズに向かって構えをとった。
「まったく、素直じゃないんだから」
店内から、その光景を眺めていたネズミが、つぶやいた。
#3
「さすが、宮澤さんですねー」
ありがとうございます、と助けられた3人が感謝の意をあらわす。
「フン、チョロいもんさ。次は、ラッパッパだな」
すでに意識のない山椒姉妹にツバをはきつける。
「おい、ちょっと待てよ」
口に含んだガムを噛む音が、夜の闇に響く。
「ウチの後輩に何してくれてんだよ!あ?」
「シブヤか…」
マジ女吹奏楽部ラッパッパ元四天王の一角、シブヤこと板野トモミだった。
お互いの視線が交錯する。
「問答無用って感じだな」
シブヤは、右手を前に差し出し、手招きした。得意のポーズだ。
「来いよ…宮澤ぁ…」
ありがとうございます、と助けられた3人が感謝の意をあらわす。
「フン、チョロいもんさ。次は、ラッパッパだな」
すでに意識のない山椒姉妹にツバをはきつける。
「おい、ちょっと待てよ」
口に含んだガムを噛む音が、夜の闇に響く。
「ウチの後輩に何してくれてんだよ!あ?」
「シブヤか…」
マジ女吹奏楽部ラッパッパ元四天王の一角、シブヤこと板野トモミだった。
お互いの視線が交錯する。
「問答無用って感じだな」
シブヤは、右手を前に差し出し、手招きした。得意のポーズだ。
「来いよ…宮澤ぁ…」
#3
「会いたかったよ。前田」
対峙する前田たちに対し、
100名余のアンダーガールズのメンバーを従 え、マナツは、微笑んだ。その顔は、これまで、幾度となく修羅場をくぐってきたとは思えない綺麗さで、逆にそれが恐ろしくも感じられた。いまだかつて、ケンカで顔面をだれにも触れられたことがないという。
「きのうは、うちの兵隊をよくもやってくれましたね。もう、話し合いのテーブルにつくことはなくなりました。交渉決裂です」
「そっちが勝手に仕掛けてきたんやろがー」
だるまが叫ぶ。
「挨拶のつもりだったのですが、あなたたちはやりすぎました」
というわけで、と言ってマナツは、右手を挙げ、それを振り下ろした。
「やれ!」
手に手に凶器をもった、アンダーガールズ特攻隊メンバーが、前田、だるま、歌舞伎シスターズに迫る。
「ちっ!始まったか」
遅れてきたサドも参戦する。
両者、入り乱れての大乱闘の幕開けだった。
対峙する前田たちに対し、
100名余のアンダーガールズのメンバーを従 え、マナツは、微笑んだ。その顔は、これまで、幾度となく修羅場をくぐってきたとは思えない綺麗さで、逆にそれが恐ろしくも感じられた。いまだかつて、ケンカで顔面をだれにも触れられたことがないという。
「きのうは、うちの兵隊をよくもやってくれましたね。もう、話し合いのテーブルにつくことはなくなりました。交渉決裂です」
「そっちが勝手に仕掛けてきたんやろがー」
だるまが叫ぶ。
「挨拶のつもりだったのですが、あなたたちはやりすぎました」
というわけで、と言ってマナツは、右手を挙げ、それを振り下ろした。
「やれ!」
手に手に凶器をもった、アンダーガールズ特攻隊メンバーが、前田、だるま、歌舞伎シスターズに迫る。
「ちっ!始まったか」
遅れてきたサドも参戦する。
両者、入り乱れての大乱闘の幕開けだった。