AKB48G☆マジすか学園☆乃木坂46☆欅坂46☆櫻坂46☆日向坂46☆好きな 「かつブログ☆」 -197ページ目

#13ー7☆

八階ー


親衛隊十人衆クワバラの動きが止まる。

「まだ、意識があるちや?最後に、言い残したいことがあれば聞くぜよ」

何度も、何度も、コンクリートの床に、前田を叩きつけ続けたクワバラ。だが、前田は、絶対にクワバラの特攻服の袖を
離さなかった。



「ク…クズ野郎…」

前田は、そう言って、口のなかの血を吐き捨てた。

「ガハハハハ!まっこと強情ぜよ」

クワバラは、遊びに飽きた玩具をたたき壊すかのように、前田を片手で軽々と持ち上げ、今度は頭から、コンクリートの地面に叩きつけた。


「ぐはっ!」

「生徒会長!?」

間一髪
前田を受け止めたのは峯岸だった。全身を投げ出し、クッションの役目を果たす。

「前田…、マジ女を…頼む」
マジすか女学園の矜持。

「ガハハハハ!死にぞこないが!二人まとめて、カツオのたたきにしてやるぜよ!」


掴みかかろうとするクワバラの手の小指めがけて、渾身のパンチを打ち込む前田。

クワバラが、顔をしかめて、手を引く。

「はあ…はあ…、痛みは感じるみたいだな…ニブいだけか…。大丈夫か?生徒会長…」

「も、もちろん…だ。そんな…クズ野郎にやられる…私では…ない」
立ち上がる根性を見せる峯岸。さすがは、マジ女の生徒だ。


前田が、クワバラと距離を置く。

(いくよ…)

龍神ー離れた場所から相手の傍に一瞬で移動し、その運動エネルギーを全身に集約し、斜め下方から……


前田は、一気にクワバラに迫るべく、距離を詰めようとした。

しかし、途中で足がもつれ、転倒してしまう。深刻なダメージがうかがえる。

「くっ!」

「前田!危ない!」

峯岸の声もむなしく
またしても、クワバラに制服を掴まれる前田。

「ガハハハハ!もう終わりにするぜよ!」



ガチャリ

不意に
扉の開く音。

「ガハハハハ!って、うるせーんだよ!前田から、とっとと手離しやがれ!クワバラン!」

「クワバランって、戦隊ヒーロー物の悪役みたいだね。言い得て妙だけど」

扉を開けて、あらわれたのは、
大場ミナと山内スズランの二人組だった。アンダーガールズの急襲を振り切ったのだ。


「おれって、ヒーローっぽい?」

「そうは、言ってない」
ピシャリとミナにつっこむスズラン。
相変わらず、緊張感のない二人だ。

「なんじゃあ?お前ら…」
クワバラは、新しい玩具を見るような目つきで、二人を見ていた。


「正義の味方、大場ミナだ!」

「いつから、正義の味方になったんだか。わたしは、山内スズラン。マジ女の二年だよ!前田さん!生徒会長!大丈夫?」

心強い援軍の到着ー。そこに新たなる戦端が開かれようとしていた。


「月にかわって、鉄拳制裁だぜ!」


「断然、すべってるよ…ミナ」

#13ー6☆

一階
エントランスホール

「こいつ、なんなんだ!」「くそ!」「当たらねー!」


グレーのフードの少女は、涼しい表情で、十人はいる見張り役のアンダーガールズ隊員の四方からの攻撃をかわし、ひとりひとり順々に倒していった。
右へ左へ、上体を振り、ボクシングでいうところのジャブを連打し、懐に、飛び込む隙を与えない。マシンガンのようなパンチ。

後ろのほうで、ほくそ笑むネズミ。

「さすがだな…キョウト」

瞬く間に、十人のアンダーガールズを、戦闘不能に陥れた。

マジすか女学園二年、横山由依、通称キョウト。

グレーのフードの少女キョウトは、フードを外し、色白のクールな表情で、倒した敵を眺めまわし、言った。

「まだまだやな…。ほなね」





司令室ー

「けっこう、いや、かなり強いな」

アカネが、一階モニターを見て、口笛をふく。
喧嘩好きの身体が疼く。

「たしか…マジ女の要注意リストに入っていました。一匹狼だったはずですが…。後ろのピンクのフードは、マジ女のネズミ。情報によると、いろいろ権謀術数に長けているとか。前田を助けに来たとは思えませんね…。一応、増援を送っておきましょう」

マサナが、内線で指示を出そうとする。

「ほお。人材豊富だな。マジ女も…」

「ええ。そのため、なんとしても、マジ女を、わが組織の傘下におさめたいのです。そのためのデスゲーム…。トップの前田を屈服させてしまえば、あとは…どうとでも…」


「そう簡単にいくかな?」


「前田より強い者がいる…ということでしょうか?」


「前田を屈服させることは、決して簡単じゃない…ということだ」


アカネは、八階モニターに目を移していた。

#13ー5☆

「生徒会長ー!」


前田は、峯岸とクワバラの間に割って入ろうとした。

が、時すでに遅くー

クワバラは、峯岸の特攻服を掴み、思いきり投げ飛ばした。文字通り、宙を舞い、壁に激突する峯岸。
恐るべき怪力。

「生徒会長!」

駆け寄る前田。

「す…すまない…」

という一言を残し
峯岸は、気を失った。前田は、峯岸の腕に、スカーフを巻き、出血を抑えた。

「絶対に…」

前田が、ゆっくりと立ち上がる。

「絶対に…許さねー!」(仲間を傷つけるやつは…)

「ガハハハハ!」


峯岸との闘いぶりを見るに、まともにいっても効果はないー

ニシナカやシノブのようなパワーファイターだ。

前田は、まずは、鍛えることの出来ない箇所を狙いにいった。

足のスネを、ローキックで攻めたてる。

効かない。

みぞおちに、パンチをぶち込む。

効かない。

顔面を殴る。殴る。殴る。

やはり
効かない。

「くっ!」

「いい攻め方ぜよ。でも、効かんちや」

カノンのように、痛みを感じないのか?

攻めあぐむ前田の制服をつかむクワバラ。

(しまった!)

さらに
前田の右腕をとり、懐に入り込む。
背負い投げ。俗に言う一本背負いだ。

叩きつけられた場所は、畳ではなく、コンクリート。
全身がバラバラになるような衝撃が、前田を襲った。

「ぐはっ!」

しかし、
それで、終わりではなかった。

「ガハハハハ!カツオの一本釣りじゃき!」

倒れている前田を起こし、またしても、一本背負い。

何度も。何度も。何度もー。

前田は、徐々に、受け身もとれなくなっていき、意識も…
なくなりかけていた。





司令室ー


「出てしまいましたね。一本背負い地獄が…。ようやく、このゲームも終わりですか…」

少し、残念そうな様子のマサナ。

「さらば、前田…」

アカネは、目を閉じた。