AKB48G☆マジすか学園☆乃木坂46☆欅坂46☆櫻坂46☆日向坂46☆好きな 「かつブログ☆」 -196ページ目

#13ー10☆

「Bitch!」「Fuck you!」

スラング飛び交うハーレムの貧民街。

チョウコクは、独特の拳法を、さらに深化させたものを駆使し、ストリートギャングに対抗していた。

「品がないね!最近のガキ共は!」

苦笑しながら、ひとり、またひとり確実に敵を仕留めていくチョウコク。

セリナも、余裕を取り戻し、相手に立ち向かっていた。


しばらくするとー

「くそっ!覚えてやがれ!」

二人を倒すのを
あきらめたのか、傷ついた者を担ぎ上げ、あっという間に青のシンボルカラーのストリートギャングたちは消え去った。


「日本もアメリカも、捨て台詞に大差ありませんね」

独特の構えを解きながらチョウコクは言った。

「ありがとう。チョウコク。助かったぜ。おれのことは、セリナって呼んでくれ」

握手を求めるセリナ。それに力強く応じるチョウコク。
時差ボケはないようだな、とセリナが表情を確かめた。

「セリナさん、いきなりなんですが、アノ話は、マジなんですか?」

「マジにならなきゃ、マジ女は卒業できねーよ」
ふっ、と笑い

「いや、冗談言ってる場合じゃねーな。マジだ…。知ってる者はごく限られたメンバーだけだがな。だから、うかつに、口にはするな!」


「会えますか?」


「会ってもいいが…。後悔することになるかもな」

セリナの言葉に、深刻な何かを感じずには、いられないチョウコクだった。





とある病院の中庭ー

春の日射し。

車椅子の少女がひとり。

「さ~くらのはなは~

わかれ~の~しおり~」

少女は、その日本人の少女は、遠い目をして、せつなそうに、歌を口ずさんでいた。
マジすか女学園の校歌をー。









#13『折れない心!摩天楼の幻』終

#13ー9☆

前田と峯岸の二人は、九階を目指し、階段を駆けるように、上っていた。

「あいつら、大丈夫かな?」

峯岸が、後ろから前田に話しかける。





『前田さん!生徒会長!ここは、わたしたちに任せて、先に進んでください!』

スズランが、叫ぶ。


『おらー!』

ミナは、鋭い踏み込みで、白銀色の拳を、クワバラの顔面に打ち込む。何発もー。

『どうだ!鉄の拳の味は?』

『なかなか、いいパンチぜよ』

『マジかよ…』

これだけ、手応えのない、反応のない相手は初めてだった。

スズランは、前田と峯岸に、駆け寄り、

『さあ、早く!だるまさんたちは十階に監禁されてます。でも、扉には、鍵がかかってるらしく…九階の須田が持ってるって、裏の入り口の見張りが言ってました!どんな酷い目にあってるかわかりません!急いで!』

そう言って、部屋を出るように二人の手をひく。
前田と峯岸がアイコンタクトをとる。


『大場!』

鋭い峯岸の声。
スズランの手を振りほどき、振り向きざま、落ちている木刀の切れ端ー柄のほうーを握り、ミナの後ろから、クワバラの左手に、打ち込む。逆小手。

『ぐっ!』

思いもよらぬ攻撃。

さらに、峯岸の背後から、前田が絶妙のタイミングで飛び出し、クワバラの左わき腹に、右拳を放った。えぐり込むような一撃。

『ぐぅ!』

クワバラが、片膝をついた。苦悶の表情。

『やはり…。ずっと、そこを庇ってたな…闘いながら…』

クワバラにとっての、アキレウスの踵。弱点。古い傷。


それを見て、ミナとスズランは、感嘆のため息をもらしていた。

『やっぱ先輩たちは、すげーな。さあ!あとは、オレたちに、まかせて先へ!』

『ここまでは、向田マナツさんに案内してもらいました。マナツさんは、組織を抜けて、前田さんに借りを返すんだ、って言ってました!』

絶対、こいつを倒して追いつきます!だから、早くー!





峯岸の問いかけに
前田は、後ろを振り返らずに、

「いまは、あの二人を信じよう!」

前だけを見すえて、そう言った。
(勝てよ…。大場、山内…)



九階ー

重い扉に手をかける前田。

ここに、あの須田アカリがいる。一度闘った相手になりきれるという、謎に満ちた敵。そして、六階で見せた最後のあのしぐさは…?

考えても仕方がない。いまは、前に進むしかー。仲間を助けるために。
鍵は、ここにある。

ガチャリ


広い室内には、ピーンと張り詰めた空気がー。急激に、気温が下がった感覚。



「はあ…はあ…」


「マナツ…。拳が見えちゃってるよ」


向田マナツと須田アカリが、部屋の中央で相対していた。

明らかに、マナツのほうが、息を切らしており、劣勢のように見えた。マナツの見えない拳が、須田には、見切られていた。


「前田…。来ましたか…。もうすぐ…、終わります…。そのあとは…わたしと勝負…です」

マナツの強がり。

「マナツ。ありがとう。あいつは、おれがやる!」
チームホルモンとカナの敵。
仲間の救出の為。

「やっほー!前田。…と、お姫様」

にっこり笑う須田。
攫った張本人と攫われた人質。

「よくも、不意打ちなどしてくれたな!正々堂々、勝負しろ!」

お姫様と呼ばれた
峯岸も、忸怩たる思いを言葉に込める。

「もう、お姫様の役割も終わったし、倒しちゃってもいいかな」


「まだ、わたしがいますよ…須田…」

マナツが、よろよろと、峯岸と前田の前に立つ。

「そんなに、前田と闘いたい?」

小悪魔の笑み。楽しい思いつき。


須田の雰囲気が、一変した。
かけてもいない
眼鏡を外すしぐさー。

そして
三人を睨みつけ、言う。


「『マジにならなきゃ…勝てねーよ!』」

#13ー8☆

「むにゃむにゃ…もう少し、寝かせて…あと一分だけ…」

アンダーガールズ本部ビル二階の部屋には、チームホルモンの五人が、絨毯に横たわり、眠っていた。

「寝言か…?」

ウナギの寝ぼけ声に
ヲタが、目を覚ました。

「ヲタ…大丈夫か?」

バンジーも、目を覚ます。

「まさか、敵だったやつに助けられるとはな…。これも、前田の人徳ってやつか…」

二階の守護者、平松カナのことである。力尽き、倒れこんでいたところを、カナに助けられ、手当てされたのだった。

「ヲタ…。お前、ずっと、前田になりたかったんだな…。強くて、優しい、死闘を繰り広げた敵でさえ、味方にしてしまう…そんな懐の大きな…」

「そりゃ、そうだろ!目指すは、てっぺんに決まってんだろが!」

照れ隠しに、心ならず、怒鳴ってしまうヲタ。

それを、理解するバンジー。

「同じチームに四番バッターはひとりでいいと思うぜ」


「野球は、よくわかんねー」

「ちっ!サッカーでいうとだな…、前田やサドは点取り屋のフォワードみたいなものだ。でも、みんながフォワードになりたいと思って、チーム全員がフォワードだったら、バランス悪いだろ?ゲームを組み立てる司令塔や、サイドを切り込むサイドバック、相手の攻めを防ぐディフェンス、最後の守護神ゴールキーパーなんかがいて、初めて、チームが成り立つんじゃないか?マジ女っていう、チームがな」

「いいこと言うな。たまには…」


「たまには…な」

バンジーが、肩をすくめて笑った。

「そうだな…。いまは、まだ、足手まといかもしれない…。だったら、おれの出来ることを命懸けでやるだけだ!でも、いつか、おれもエースストライカーになってやるぜ!よっしゃ、体力も回復したことだし、いっちょ、ウチのエースを助けに行くか!」


「わたしも行く!」

唐突に
ムクチが、身体を起こして言った。

「おれも、行くぜ!」

「もちろん、おれだって!」

ウナギ、アキチャも、話を聞いていたようだ。

「おれ、今日、あんまり活躍してないからな」

アキチャが、不服そうに言った。

「おれもだ。やってやるぜ!身体も軽くなったし、痛みもなくなった。あのカナって奴、白魔法つかえるのかな?」

身体を眺め回すウナギ。

「鎮痛剤が効いてきたんだろ」

バンジーは、常に、現実的だった。

「………」

ムクチが、立ち上がって、何かを指差していた。

テーブルの上に五本の小瓶があった。髑髏のラベル。手紙が添えられてある。

『目が覚めて、闘志があれば、飲んでください。もきゅ』


「こ、これは、ポーション!?」

「FFから、離れろって!」

RPGが頭から離れない
ウナギとバンジーの間を、かき分けて、瓶を手にするヲタ。

続いて、ムクチ、アキチャ、バンジー、ウナギの順に瓶を掴んでいった。

お互いに目線を交わし合う。

一斉に、蓋をあけ、一気に飲み干す五人。

ヲタが、空になった瓶をテーブルに叩きつけるように置いて、言った。

「おれたちは、前田やゲキカラには、なれねー。だからって、尻尾まいて、逃げたりしねー。おれたちが出来ること、おれたちにしか出来ねーことがあるはずだ。気合い入れろ!マジ女魂を忘れるな!」

ヲタの言葉にうなずく四人。

「よっしゃ行くぞ!チームホルモン!」

「おう!」

五人の声が、室内に木霊した。ギリギリの再始動だ。







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