AKB48G☆マジすか学園☆乃木坂46☆欅坂46☆櫻坂46☆日向坂46☆好きな 「かつブログ☆」 -173ページ目

マジすか学園3☆#3ー7☆

「さっきの一撃はサイコーだったよ!キャキャキャ!」

サドの渾身のあびせ蹴りをまともに受け、なおも嬉しそうに笑うルミ。ダメージが快感に変わる体質。

「もう、品切れ?キャキャキャ!」

「あああああ!」

無造作に殴りかかるサド。ルミも打ち返す。
お互いにノーガードで打ち合う。
サドのいつもの喧嘩スタイルは見る影もなく、子供のけんかのようだった。

「キャキャキャ!いいよー!ぐはっ!ごほ!」


「くそっ!変態野郎!がっ!くっ!」


お互いの顔も拳も、血に染まる。
口の中に鉄の味がひろがる。
殴られても悦びに変わるルミ。サドの不利はあきらかだった。


「キャキャキャ!いつまでも、マジ女史上最強とか呼ばれたお前らの時代じゃないんだよ!お前らを潰し、前田たちをぶっ潰し、新宿の借りを返し、アンダーガールズが天下をとるんだよ!」

「っざけんなよ!」



(『おい!サド!らしくねーぞ!』)

はっとするサド。脳裏をよぎったビジョン。“あのひと”の声ー。

サドの動きが止まった。
怪訝な表情のルミ。


サドが、両の拳をおろす。


「なんだ…、わたしは…、焦ってたのか…」

頭をふり
サドが苦笑いする。自戒。眉の古い傷にそっと指で触れる。

(『うじうじしてんじゃねーよ!弱気なお前は、大嫌いだ!』)


「こんな様じゃ、“あのひと”に、ぶちのめされちまうな…」

(『おめぇ、Sだろ…、こんな喧嘩の仕方するやつ、初めてだよ』)


「わたしは、誰だ…」


(『今日から、おめぇは…、サドだ』)


「そうだ、わたしは…、
サドだ!」


冷徹な表情。月のように怜悧な瞳。全身から溢れ出る青白いオーラ。

マジ女の、ラッパッパの名は汚せない。


「おっ!?なんか変わったね!キャキャ!」


「お前…、その髪型…、あのガキに似てるな」

ツインテールの悪魔。

「えっ、だれ?」


「ここからは…、マジだ!」

そう言ったかと思うと、サドが構える。そして、パンチを放つ。


「いいよ!いいよ!キャキャキャ…」

ルミの嘲笑が不意に止まった。全身がしびれるような痛み。


「マジの拳は痛いだろ?」


痛みが快感を凌駕していった。
サドの拳の連打は止まらない。ルミは動くことも出来ず、ただ、立ち尽くすしか術はなかった。

「どうした?笑えよ」

サドの真骨頂。サディスティックな攻め。

クズには容赦がない。

痛みに耐えれずに、
たまらず、ルミが白状する。

「ひ…、人質は…、R11倉庫に…」


「お前…、レモン好きか?」

唐突なサドの質問。

「み、みかんの、ほうが…好き…です」


「そうか…、おりこうさま…」


「ギャアアアアア!」

断末魔の悲鳴をあげて、ルミは、その場に倒れ込んだ。


「レモン好きじゃなくて、よかったな」


手心を加えた、それでもなお強烈な、サドのとどめの一撃だった。

もうルミが立ち上がることはなかった。


すぐさま、倉庫の出口へと向かうサド。




パン!

遠くでー

乾いた発砲音。


(銃声!?)


サドの胸に、不安が波紋のように、ひろがっていった。

マジすか学園3☆#3ー6☆

マジすか学園3☆#3ー5☆

新宿戦争ーデスゲームの翌日

休校となったマジすか女学園は、普段の喧騒とは裏腹に、静謐な空気に包まれていた。

そのなかで
吹奏楽部ーラッパッパの部室に意外な四人の姿があった。

「どうしたんすか?サドさん…、卒業したのに、こんなとこに、うちらを呼んで…」

サドの呼びかけで、シブヤ、ブラック、トリゴヤたちが集まっていた。

シルバーのファーコート、パールピンク、黒、赤、それぞれのスカジャンをその身にまといー。


「すまないな…、この場所なら、落ち着いて話せると思ってな」


「話とは…?」


「なになに!?ちょっとこわいんだけど」


ブラックは、静かに、佇んでいる。反してトリゴヤは、怪談話を聞かされるような面もちで、怖がっていた。

窓から差し込む日射しを背に、サドは、三人に語り始めた。

「みんな、新しい生活が始まってまだ間もないところ申し訳ないが…」


「前置きは、いいっすよ」

シブヤの促しに、サドは続ける。

「話というのは…、“あのひと”のことだ」

永遠の“てっぺん”ー


三人の表情が、翳る。


シブヤが、重々しい口を開いた。


「“あのひと”の最期は…、サドさんが看取ったんですよね…そして、そのあとも、すべてサドさんが…」


連絡を受けたときのことを思い出す三人。直後、シブヤは狂ったように暴れまわり、ブラックは茫然とし、トリゴヤは泣き崩れた。
事実を受け入れたくない三人は、その後、その件にふれることはなかった。
身よりもなく、葬儀は行わず、遺骨はサドが所持していると伝え聞いていた。
三人が立ち直れたのは、最近のことだった。


「実は…、“あのひと”は…」

サドが目を伏せる。


「“あのひと”は、生きてる」


「なっ!?」「えっ!?」「はっ!?」


ブラック、トリゴヤ、シブヤが、思わず、目を瞠る。


「な、何言ってんの?サド…、冗談でしょ」


「事実だ…」


「どうして…、そんな…?」

「すまない…」


「なんで…、なんで、いままで黙ってたんすか!」

シブヤが、サドの襟を両手でつかみ揺らす。


「うちらのなかで、隠し事なんか…!」

シブヤの右拳が、サドの顔を捉えた。サドは、甘んじてそれを受けた。身じろぎもせず。

「ちょっ…!?」「おい!」

トリゴヤとブラックが、シブヤを抑えるように、腕をつかむ。シブヤの目からは、涙がこぼれていた。


サドは、広い窓から、空を見上げ、言った。


「それが…、“あのひと”の願いだったんだ…」