AKB48G☆マジすか学園☆乃木坂46☆欅坂46☆櫻坂46☆日向坂46☆好きな 「かつブログ☆」 -170ページ目

マジすか学園3☆#4ー2☆

「あははははは!」

笑いながら、ブラックを殴り飛ばす少女。凄まじい拳。
素早い動きも、完全に見切られ、ボコボコに殴られるブラック。

「くそ!」
(なんなんだ?こいつ)
これほど、動きを読まれ、これほど、顔を殴られたのはブラックにとって生まれて初めてだった。
でも、決して嫌ではなかった。爽快感が胸を駆け抜ける。

大の字になり、アスファルトの熱さを全身で感じるブラック。照りつける太陽が、とても眩しい。

「わたしは、バカだからさぁ、拳でしか会話できねーんだ」

少女が、傍らに腰を落とす。

ふっと、思わず吹き出すブラック。笑ったのは何日ぶりだろう。


「おめぇ、いっつも退屈そうだな。高校は、どこ行くつもりだ?」

少女は、街の必殺仕置き人を気取り、毎日、クズ退治をしていた。そんなとき、街を暗い表情で歩くブラックをよく目にしていた。

「別に…、決めてない…」

「じゃあ、一緒に“マジ女”行こうぜ!そんで、てっぺん目指すんだ!」


地域最強のヤンキー高校
ーマジすか女学園。

「そんな簡単じゃないだろ…たった二人で、あのマジ女をしめるなんて…」

「大丈夫だ!おめぇは強い!そして、わたしはもっと強い!それに…二人じゃない」

「え?」


「友達(ダチ)がいる。仲間だ。今度、紹介するよ」

ブラックは、その日から、退屈な日々を抜け出すことが出来た。
ひとりだった。孤独だった。周りには何もなかった日々。
退屈というのは、寂しいということと同義だったのかー。

「友達(ダチ)は多いに越したことはないぞ」




そして、現在ー


「どうした!?得意の素早い動きを見せてみろよ!ブラックさんよー!」

アンダーガールズ
七番隊長ー
高田しおり。
深紅の特攻服に、腰まで届くくらい、長く綺麗なストレートの黒髪を揺らし、ブラックを殴る。

「卑怯な…」


「動けないお前なんて、翼(はね)をもがれた鳥も同然だ!」

倉庫に入った途端
トラップにはまってしまったブラック。狩猟で使うトラバサミのような金属の牙に、左足首を噛みつかれていた。食い込み、外すことができない。その罠は、太い鎖で鉄柱に繋がれていて、動きが制限されていた。
“あのひと”を目の前にした、完全なる油断だった。

高田は、かわいい顔に似合わず、卑怯なやり方が好きだった。

「クズを倒すのに、翼は必要ない…」

「負け惜しみか!?」

高田の動きは、ブラックに匹敵するほどの速さだった。かわしきれないブラック。足枷が重い。

「お前の姉は、こんな卑怯な真似はしなかった…とても、いい先輩だった。姉が泣くぞ…カッコ悪いお前を見て…」

高田アヤナ。マジ女の卒業生。当時、“てっぺん”をとるために、ブラックが倒したひとりだった。


「負けたらおしまいなんだよ!」


「お前も…、姉のように、正々堂々…、勝負しろ…」

痛みと出血で、朦朧とする意識。

「イヤだね!お前を潰すためだけに、日本からやってきたんだ!」

高田は
廃倉庫に転がっている角材を持ち上げ、思い切りブラックの頭に振り下ろした。
頭から、血が流れる。


ブラックは、眉一つ動かさず、つぶやく。冷淡に。

「“懺悔しよう…虚無の夜と灼熱の昼を…”」


「なんだ、そりゃ?」


「“身を放ち…自由に飛んで行け…見つかったのだ…永遠が…太陽と融合した海が…”」


「おかしくなっちまったか?」


「お前におくろう…」

死(詩)の宣告をー。


「…クズなお前に、明日は、もう…ない」

マジすか学園3☆#4ー1☆

ニューヨークシティ
ハーレム

Y8倉庫ー

(こんなに、顔を殴られるのは、あの日以来だな…)
ラッパッパ前四天王ブラックは、薄暗い倉庫で一方的に殴られながら、昔の記憶に思いを馳せていた。

幼い頃から、動きは俊敏だった。小学生の頃は、いじめっ子の男の子を泣かしてしまうくらい活発な女の子。中学生になり、地元でも有名なヤンキーとなり、喧嘩をしても、相手に触れられることは殆どなく、負け知らずの毎日だった。

そんな折
中三のとき起きた“あの事件”ー。以後、ブラックは、あまり学校へは行かず、ひとりで街中をあてもなくぶらぶらすることが増えた。表情は暗く、世の中のすべてを恨むような雰囲気を身にまとって。そのため、街のヤンキーに喧嘩をふっかけられることも度々あった。

その日も、四人の柄の悪い少女に、裏路地に引き込まれた。ブラックよりからだも大きく、喧嘩慣れしているようにみえた。ブラックのさめた瞳を見て、怒りをあらわにしている。
「なにケンカ売ってんだよ!あ!?」
「ケンカを売ってるのは…そっちだろ」
ぼそっと、火に油を注ぐブラック。
「なめんじゃねーぞ!こらぁ!」
一斉に、ブラックに殴りかかるヤンキーの少女たち。
一瞬後、四人の少女がアスファルトを舐めるようにもがき、地を這っていた。ブラックの瞬間移動を思わせる素早い動きは、誰の目にもとまることはなかった。
「あははははは!おもしれー!」
暗い裏路地から、表通りのほうを見ると、同い年くらいの茶系の長い髪の少女が笑っていた。何故か、ブラックには、とても眩しく感じた。
「めっちゃ迅い動きだったな。右、左、左、右か」
その少女の言葉に、少なからず、ブラックは驚いた。見えたのか?確かに、その順に、拳をふるっていた。
「おめぇ、強いな。やろうぜ?タイマン」
脈絡もなく、ブラックに対し、喧嘩を求める少女。
それが、ブラックと、後に“てっぺん”と呼ばれる少女とのファーストコンタクトだった。

マジすか学園2☆特別編集#4(ブラック)

教会の礼拝堂。

聖母マリアに向かい、祈りを捧げる黒装束の少女。

マジ女史上最強と謳われたラッパッパ四天王のひとり、ブラックこと、柏木ユキ、そのひとだった。

ある事件があって以来、ブラックは毎日、この教会での祈りを欠かさなかった。

そこへ来訪者がひとり。

「お久しぶりです。柏木先輩」

「なぜ…お前がこの場所に…」

「あの日から、先輩の時間は、とまったままのようですね」

ブラック同様、黒系の服に身をつつんだ少女。

「この街も変わりましたね。あの頃とは…。でも、この教会は変わりませんね、あの頃のまま…」

「あれから4年…か」

中学の頃、ひとつ年上のブラックと二人で、地域の中学をことごとくつぶしまわった最強コンビであった。

「実は、最近、この街に戻ってきまして

いまは、矢場久根死天王と言われています」


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


四年前ー


柏木ユキ、中学三年。まだ、ブラックと呼ばれる前のことだった。

そして、
阿部まりあ、中学二年。柏木ユキの後輩。

二人は
区内の中学を、手当たり次第にシメてまわっている評判のヤンキーであった。

この日は、九校目の中学をシメたところだった。

「はぁ…はぁ…やりましたね!柏木先輩。やっぱウチら最強ですね」

「阿部、まだまだ動きに無駄が多すぎる!死角に瞬時に入らなければ。そんなことでは、本物には勝てないぞ」

「ということは、次は、篠田のいるS中学ですね」

「ああ、やつは本物だ。気合い入れていけよ!」
記念すべき十校目を狙う話をしているところに、さわやかな少年があらわれた。

「お前ら、いつまでこんなケンカなんかやってんだよ!」

「兄さん!」

阿部まりあの二つ上の兄、阿部まことであった。妹とは違い、サッカーに熱中する高校一年のスポーツ少年だ。

「意味のないケンカばっかしやがって!柏木、お前は、おとなしくしてたら、かわいいんだから、おしゃれでもしろよ!」
「うるせーよ」

柏木は、聞き飽きたという表情で、首を振った。
「兄さん、また、ふられちゃったね」

妹に笑われる兄。

「うるせーな!あきらめないのが、おれの専売特許なんだよ!」

「あんまり、しつこくして、イエローカード出されないようにね」

このようなやりとりが、日常だった、そんなある日、あの事件は起こった。


***********

「矢場久根……だと?」
ブラックは、矢場久根死天王という言葉に反応した。

「向こうで、お世話になったひとが、いま、矢場久根の新総長になり、指揮をとっています。マジ女を殲滅するために」

「阿部…」

「わたしは昔のわたしではありません。あなた以上のスピードを身に付けました。そして、いまは、アルファという通り名を使っています」

アルファは、続けた。

「あの事件で…兄を…兄をあんな体にしたあなたを…

絶対に許さない!」

ブラックは、何も言えなかった。

「同じように、あなたの大切なひとを…あなたが慕うあのひとを…倒します!」

そして、そのあとはー、とだけ言い残し、アルファは去っていった。

「時は来た…のか」

残されたブラックは、胸の十字架を右手で掴み、ぎゅっと、ちからを込めた。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


バイトが休みのときは、もっぱら自炊のサドは、スーパーで材料を買いこみ、自宅へ帰るところであった。

「今日は、豚しゃぶカレーにするか。やっぱりカレーは最高だな」

野菜がつまったビニール袋を、肩にかけ、ご機嫌の様子のサドだった。

「久しぶりだな。篠田」
突然、
夜の闇が切り取られたかのように見えた。

「誰だ?」

月が雲に隠れ、顔がよく見えない。

「四年ぶりだ」

雲間から、月明かりがもれ、照らしだされる姿。矢場久根高の制服。

「おまえ……阿部か…B中の」

「そうだ。だが、あの頃のわたしとは違う。いまは、矢場久根死天王と呼ばれている。あのときの決着をつけに来た」

矢場久根死天王のアルファだった。

「あのときのケンカのことか…たしかにあれは、後味の悪い終わり方だったな」

「あのせいで…兄は…兄は…」

「しかし、あれは、事故だった」

「うるさい!兄が、車椅子生活になったことに変わりはないんだよ!」

アルファは、とりつく島もなく、攻撃を仕掛けてきた。

瞬時に、サドの背後にまわり、手刀で、サドの首を打つ。
肩にかけていた、ビニール袋が、落ち、ジャガイモが転がり出た。

「ちっ!少しは速くなったようだな。阿部」

アルファの動きに驚きながらも、余裕を見せるサド。

「いまでは、柏木先輩以上だ!」

そして、再び、サドの視界から消えた。
サドは、拳を繰り出すも、当たらない。

しかし、アルファは死角から、鋭い攻撃を繰り返す。
サドは、勘だけをたよりに、アルファの手刀をよけていた。

「くそっ!しぶとい!」
アルファはスピードを上げた。

「ちっ!これじゃ埒があかねー!」

サドは、着ていたスタジャンを脱ぎ捨てた。

「っらあ!」

かけ声一番、サドは背後に向け、回し蹴りを放った。
両手でブロックするアルファ。

「さすがだな、篠田」

そのときー

「僕の永遠の魂よ 希望は守りつづけよ 空しい夜と烈火の昼が たとい辛くとも」

どこからともなく、詩を詠む声が。

「死の宣告…?まさか…」

アルファが振り返る。暗闇から、ブラックこと柏木ユキが、姿を見せた。

「熱き血潮の柔肌よ 明日は もう ない」





「柏木先輩…」

ブラックの突然の出現に驚きと切なさの入り混じった表情を浮かべるアルファ。

「阿部、サドさんから離れろ」

感情をおさえた口調で、ブラックはアルファに向かい合った。

「やっぱり、先輩は篠田のことを…」

「だまれ!阿部!」

反論を許さない厳しい言葉をピシャリと投げかけるブラック。

「サドさん。後輩のオトシマエは、自分につけさせてください」

「わかった。邪魔はしねえよ」

サドは、一歩下がり、この闘いを見届けることにした。


「来い!阿部!」

「柏木先輩…いきます!」

アルファは、意を決して、攻撃してきた。

ブラックは、向かってくるアルファの背後に瞬時にまわりこむ。

しかし、そこにアルファの姿はすでになかった。

一瞬の間隙。

逆に、アルファが、ブラックの背後にあらわれた。
同時に、手刀が、ブラックの背中に打ち下ろされる。

「くっ」

アルファの初撃が決まった。

続けざまに、アルファが連続で、手刀を繰り出す。
ブラックはかろうじて、避けてはいるが、すべてを避けきることができずにいた。スピードの差は歴然だった。


(やはり、スピードでは、阿部の方が上か)

サドは、苦々しい思いで、見つめていた。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


アルファの鋭く速い攻撃は、続いていた。

その手刀攻撃を受けながら、ブラックは、後輩の成長ぶりを感じ、なぜか、嬉しそうだった。

「余裕のつもりか?」

ブラックの表情に苛立つアルファは、
さらに、スピードを上げた。

「消えた」
サドには、
完全に、その場からアルファの存在が消え失せたかのように思えた。

次の刹那ー

ブラックの背後に突如、アルファの手刀があらわれた。

(もらった!)

完全に、アルファの攻撃が決まったかに見えた。
しかし、ブラックは、首を左に傾け、右の手で、アルファの手刀を掴んでいた。

「な、なぜ?」

自分の攻撃は確実に決まっていたはずなのにー。
戸惑うアルファの手を、あっさりと離すブラック。

「ま、まぐれだ!」

「そう思うのなら、もう一度、来い!」

言うやいなや、アルファは、再度、姿を消した。

と、同時にブラックの姿も消えた。


空気を切り裂く音だけが響く。数合、いや数十合、目にもとまらぬ速さで、激しく撃ち合う二人。


そして、
両者が、再び、その場に姿をあらわしたとき、勝負はすでに決していた。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


地面に、仰向けに倒れているアルファ。

傍らで、その姿を見下ろすブラック。


「はあ、はあ、なぜ…スピードでは、先輩を上回っていたのに…」

「速いだけでは、ケンカには勝てない。いかに、そのスピードをもってして、相手の死角に入ることができるかが重要なんだ。それに、お前の動きは直線的すぎた。まだまだだな」

「やっぱり…先輩には…かないません…ね」


二人の間に、もはや戦意などなかった。


「本当は…兄のことで、先輩を恨んだことはありませんでした。あれは、事故だったんですから…でも、先輩が、あの事故以来、ふさぎ込んでしまったのが…許せませんでした。また、二人で暴れまわったあの頃の先輩に、戻ってほしかったんです」

「阿部…」

「兄も、元気な先輩が好きだって言ってました。あの事故のあと、私たちは父の転勤で引っ越してしまいましたが、兄は、先輩に笑顔で会うために、必死でリハビリしてました。いまでは、もう、すっかり…。ですから、先輩!もう立ち止まらないでください!」

「そうか…すまない…」
ブラックの
目から、ひとすじの涙がこぼれ落ちた。

「先輩…」

「私は、四年間、お前にずっと赦しを求めていたのかもしれない…」

ブラックの懺悔の思いを聞き、
アルファは、流れ出る涙を拭いもせず、泣き続けた。

(阿部…お前のこと…ずっと、妹のように想っていたよ。そして、お前の名前が、好きだった…)

アルファを、見つめるブラックの慈愛に満ちた表情は、まるで聖母のようであった。




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