マジすか学園3☆#4ー10☆
「おれたちみんなで、“てっぺん”からの景色、見るんだよ!」
ヲタが、固く握った拳を振るう。ディーヴァ十二将、渡辺ミユキに対して。
それを軽くかわし、ミユキは言う。
「そんな大振りのパンチ当たらんわ!世の中も、ディーヴァもそう甘ないで」
「ハハハ!」「くせー!」「青春ドラマかいな!」「アホやな」「弱っちぃやつは寝とれや!」
周囲のディーヴァのメンバーが冷ややかに笑う。
グレイの特攻服に、風をはらませ、ヲタに迫るミユキ。両腕のブロックが吹き飛ばされ、顔面に拳をモロにくらい倒れるヲタ。
「くぅ!ま…、負けるかよ…」
足を踏ん張り、起き上がろうとする。
ヲタの叫びが耳に、いや心に響いたのか、チームホルモンのメンバーが、立ち上がるべく、からだを動かす。ズタボロのからだをー。意識は朦朧となりながらも。
バンジーが
「おれたちゃ…誰だ…?」
ウナギが
「おれたちゃ…誰だ…?」
アキチャが
「おれたちゃ…誰だ…?」
ムクチが
「おれたちゃ…ティームホルモン…だろ?」
ヲタが
「そうだ!おれたちゃ…チームホルモンだ!だから…、
バンジー!ウナギ!アキチャ!ムクチ!
だから、絶対負けんじゃねーぞ!」
「おう!!!!」
気合いの入った声が轟く。まだ、闘える。まだ、やれる。あきらめない。
「死に損ない共に、トドメさしたれ」
ミユキが、ディーヴァ隊員を促す。まだ、四十人は、いるー。
アキチャの眼前には、三人の少女が、立ちはだかり、それぞれの凶器で腕や足を殴打される。
「くっそ!痛(いっ)てぇな…次から次と…、多すぎるだろ!」
パンチを返すと倍になって、返ってくる。
倒れるわけにはいかない。負けるわけにはー。
そう思ってはいても、身体は、限界を超え、精神力だけが、それを支えていた。貧血で頭がふらつく。
「はぁ…、はぁ…、あとで、レバー食べねぇとな…」
そのとき
朧気な月がゆらめく夜空から、突然、黒い影が、アキチャの前にふわりと舞い降りる。朦朧とするアキチャには、その背中に黒い翼が生えているように見えた。
(黒い…天使…か?)
#4『誰がために!命を賭して』 終
ヲタが、固く握った拳を振るう。ディーヴァ十二将、渡辺ミユキに対して。
それを軽くかわし、ミユキは言う。
「そんな大振りのパンチ当たらんわ!世の中も、ディーヴァもそう甘ないで」
「ハハハ!」「くせー!」「青春ドラマかいな!」「アホやな」「弱っちぃやつは寝とれや!」
周囲のディーヴァのメンバーが冷ややかに笑う。
グレイの特攻服に、風をはらませ、ヲタに迫るミユキ。両腕のブロックが吹き飛ばされ、顔面に拳をモロにくらい倒れるヲタ。
「くぅ!ま…、負けるかよ…」
足を踏ん張り、起き上がろうとする。
ヲタの叫びが耳に、いや心に響いたのか、チームホルモンのメンバーが、立ち上がるべく、からだを動かす。ズタボロのからだをー。意識は朦朧となりながらも。
バンジーが
「おれたちゃ…誰だ…?」
ウナギが
「おれたちゃ…誰だ…?」
アキチャが
「おれたちゃ…誰だ…?」
ムクチが
「おれたちゃ…ティームホルモン…だろ?」
ヲタが
「そうだ!おれたちゃ…チームホルモンだ!だから…、
バンジー!ウナギ!アキチャ!ムクチ!
だから、絶対負けんじゃねーぞ!」
「おう!!!!」
気合いの入った声が轟く。まだ、闘える。まだ、やれる。あきらめない。
「死に損ない共に、トドメさしたれ」
ミユキが、ディーヴァ隊員を促す。まだ、四十人は、いるー。
アキチャの眼前には、三人の少女が、立ちはだかり、それぞれの凶器で腕や足を殴打される。
「くっそ!痛(いっ)てぇな…次から次と…、多すぎるだろ!」
パンチを返すと倍になって、返ってくる。
倒れるわけにはいかない。負けるわけにはー。
そう思ってはいても、身体は、限界を超え、精神力だけが、それを支えていた。貧血で頭がふらつく。
「はぁ…、はぁ…、あとで、レバー食べねぇとな…」
そのとき
朧気な月がゆらめく夜空から、突然、黒い影が、アキチャの前にふわりと舞い降りる。朦朧とするアキチャには、その背中に黒い翼が生えているように見えた。
(黒い…天使…か?)
#4『誰がために!命を賭して』 終
マジすか学園3☆#4ー9☆
「前田さん!」「大丈夫ですか!?」
決着のついた埠頭に駆けつける
大場ミナと山内スズランの二人。この場所に、ディーヴァがいるということを割り出したのは、IQ180超のスズランだったが、まさか、前田がいきなり乗り込むとは、想外のことだった。
前田は、グレイのセーラー服のキノハルと岸野の両名と相対していた。
お互い、視線は逸らさない。
前田の足下には、特攻服姿の近藤リナが意識を失い横たわっている。
前田が、ディーヴァの二人に問いかける。
「お前たちは、何のために闘う?」
「そこに強いやつがおるからや」
キノハルは、当たり前のように答える。
「お、お前は登山家か!?」
「黙れ!バカ」
ミナの言葉は、スズランの一言に一蹴される。
強い者を倒す。とてもシンプルな答え。
「もう、賽は投げられたんや。強いやつは狙われ、弱いやつは消えていく。戦争とはそういうものや」
キノハルの落ち着きようは、天真爛漫さのなかに王の風格を感じる。ミナが、声をもらす。
「あいつ、めちゃくちゃ強そうだな。戦闘力53万かよ…」
「誰が、宇宙の帝王やねん!そういう弱そうなお前は何者や?」
「誰が、戦闘力5なんだよ!」
「だから、黙れ!村人」
またしても、スズランに怒鳴られるミナ。
不毛な会話を遮る。
「あくまで、戦争は止めないというんだな…?」
闘うことに迷いはないが、出来ることなら、仲間を傷つけたくはない前田であった。
「もう、止められへんわ。どっちかが、消えてなくなるまでな。今頃、お前の仲間も…」
「はぁ、はぁ…、前田ぁ…、まだ…、やれる…で」
前田の背後で
近藤リナが立ち上がる。頭突きの後、前田の激しい拳を何度も受けて、なおー。
前田を守るように、ミナとスズランが、間に身体を割って入れた。
それを横目に
キノハルが、つかつかとリナに近づいていき、目の前に立つ。
「キノハル!邪魔すんな!」
「空気読めんやつやな。お前はもう、終わったんや…消えろ」
キノハルの右足が光る。雷光のごとく鋭い蹴りが左腹部に決まり、リナが吹き飛ぶ。
リナは
大きな放物線を描き、暗い海へ
落ちた。
冷たく暗い海ー。
沈んでいく。
「なっ!?」「えっ!?」
キノハルの蹴りの破壊力と非情さに、驚くミナとスズラン。
前田は、海へ向かい一直線に走り始めていた。そしてー
制服のまま、冷たい海に飛び込んだ。
「前田さん!!」
二人の叫びは、暗く深い海に吸い込まれるように、消えた。
決着のついた埠頭に駆けつける
大場ミナと山内スズランの二人。この場所に、ディーヴァがいるということを割り出したのは、IQ180超のスズランだったが、まさか、前田がいきなり乗り込むとは、想外のことだった。
前田は、グレイのセーラー服のキノハルと岸野の両名と相対していた。
お互い、視線は逸らさない。
前田の足下には、特攻服姿の近藤リナが意識を失い横たわっている。
前田が、ディーヴァの二人に問いかける。
「お前たちは、何のために闘う?」
「そこに強いやつがおるからや」
キノハルは、当たり前のように答える。
「お、お前は登山家か!?」
「黙れ!バカ」
ミナの言葉は、スズランの一言に一蹴される。
強い者を倒す。とてもシンプルな答え。
「もう、賽は投げられたんや。強いやつは狙われ、弱いやつは消えていく。戦争とはそういうものや」
キノハルの落ち着きようは、天真爛漫さのなかに王の風格を感じる。ミナが、声をもらす。
「あいつ、めちゃくちゃ強そうだな。戦闘力53万かよ…」
「誰が、宇宙の帝王やねん!そういう弱そうなお前は何者や?」
「誰が、戦闘力5なんだよ!」
「だから、黙れ!村人」
またしても、スズランに怒鳴られるミナ。
不毛な会話を遮る。
「あくまで、戦争は止めないというんだな…?」
闘うことに迷いはないが、出来ることなら、仲間を傷つけたくはない前田であった。
「もう、止められへんわ。どっちかが、消えてなくなるまでな。今頃、お前の仲間も…」
「はぁ、はぁ…、前田ぁ…、まだ…、やれる…で」
前田の背後で
近藤リナが立ち上がる。頭突きの後、前田の激しい拳を何度も受けて、なおー。
前田を守るように、ミナとスズランが、間に身体を割って入れた。
それを横目に
キノハルが、つかつかとリナに近づいていき、目の前に立つ。
「キノハル!邪魔すんな!」
「空気読めんやつやな。お前はもう、終わったんや…消えろ」
キノハルの右足が光る。雷光のごとく鋭い蹴りが左腹部に決まり、リナが吹き飛ぶ。
リナは
大きな放物線を描き、暗い海へ
落ちた。
冷たく暗い海ー。
沈んでいく。
「なっ!?」「えっ!?」
キノハルの蹴りの破壊力と非情さに、驚くミナとスズラン。
前田は、海へ向かい一直線に走り始めていた。そしてー
制服のまま、冷たい海に飛び込んだ。
「前田さん!!」
二人の叫びは、暗く深い海に吸い込まれるように、消えた。



